北海道 市町村ガイド

渡島総合振興局

鹿部町 Shikabe

しかべちょう

渡島半島の内浦湾(噴火湾とも呼ばれる)沿岸、北海道駒ヶ岳の麓にある漁業と温泉の小さな町。町のシンボルは、1924年(大正13年)以来、10〜15分おきに約15mの高さまで湯を噴き上げている間歇泉である。1 たらこの原料となる卵をとる冬のスケソウダラ漁が、町の主産業である。2

人口(2020年国勢調査)
3,760
面積
110.63 km²
茅部郡
公式サイト
www.town.shikabe.lg.jp

主な特色

  • しかべ間歇泉: 約100℃の湯が10〜15分おきに、1回あたり約500リットル噴き出す。高さは町によると約15m、道の駅のウェブサイトによると15m以上である。1924年に発見され、2018年(平成30年)11月1日に北海道遺産に選定された。178
  • 間歇泉のそばの足湯: 道の駅しかべ間歇泉公園では、足湯に浸かりながら間歇泉の噴出を眺めることができる。漁協の女性たちが料理を作る食堂もある。1
  • たらこ: たらこの原料となる卵をとる冬のスケソウダラ漁が、町の主産業とされている。2
  • ホタテ: 漁獲量は群を抜いて第1位で、2024年度(令和6年度)は5,103tだった。3
  • 温泉: 町内には30か所以上の泉源がある。地元の伝説では、1660年代に傷ついた鹿が湯に浸かって傷を癒しているのが見つかり、温泉が発見されたという。29
  • 北海道駒ヶ岳の眺望: 標高1,131mの活火山で、森町・七飯町にまたがる。10
  • 伊藤大海投手の出身地: 北海道日本ハムファイターズの投手で、東京2020オリンピックで金メダルを獲得し、2025年に沢村賞を受賞した。五輪の金メダルを記念するゴールドポストが、2021年(令和3年)12月16日に町役場前に設置された。11

観光・アクティビティ

自然・景観

  • 駒ヶ岳: 見る場所によって姿が大きく異なる火山で、鹿部側からは荒々しく険しい山肌を見せる。10 町の一部は大沼国定公園に含まれる。16
  • ひょうたん沼公園(字本別): 出来澗崎の中ほどにあるひょうたん形の沼で、木道があり、駒ヶ岳を望める。季節にはスイセン、ツツジ、アジサイが咲く。バーベキューコーナーが4か所ある。4月から11月まで開園し、無料。宿泊を伴うキャンプはできない。27
  • 鹿部公園(字鹿部): 面積約4.8haで、川沿いの遊び場、散策路、アスレチック遊具、約300本の桜、10か所のバーベキューコーナーがある。無料。25
  • 三味線の滝: 水の落ちる音が三味線のように聞こえることから、あるいは三味線の3本の弦のように3筋に分かれて落ちることから名付けられた滝。28
  • 化石林: 1988年、出来澗崎で約33,000年前の森林が見つかった。3 行き方の詳細は確認できなかった。

温泉

  • しかべ間歇泉: 町の説明によると、26mのパイプの中で2.6気圧の圧力を受けている113℃の湯が、上昇するにつれて沸騰し、15m以上の高さまで噴き上がる。町は「日本でも大変珍しい」としている。29 道の駅の足湯から眺めることができる。1 日本語版Wikipediaによると、周囲の道路にしぶきが届かないよう、通常は地上約10mの高さに蓋が取り付けられている。14
  • 鹿部温泉: 旅館・ホテル6軒と公衆浴場2軒があり、主に市街地の南部に集まっている。多くが源泉掛け流しで、加水していることが多い。30 歴史ある湯には、鹿の湯、吉の湯、亀の湯がある。9
  • 鹿部コミュニティー・プール: 温泉熱で加温した25mプール(6コース)と、水着で入る天然温泉の浴槽がある。営業は6月中旬〜9月中旬(2026年は6月13日〜9月13日)で、月曜休館。大人330円。31

博物館・遺産

  • 北海道遺産: しかべ間歇泉が2018年に選定された。8
  • 神社・記念碑: 道の駅に「北斗船」の歌碑がある。14 鹿部稲荷神社と本別稲荷神社は18世紀の創建である。3

アウトドア・季節のアクティビティ

  • パークゴルフ: 鹿部町パークゴルフ場(宮浜369)は18ホール。4月1日から11月末まで営業する。町外からの利用者は1日440円。32
  • ゴルフ: 鹿部カントリークラブと大沼国際カントリークラブがある。6
  • 鹿部飛行場: 890mの滑走路をもつ非公共用飛行場で、小型機、ドクターヘリを含むヘリコプター、グライダーが利用している。2011年から朝日航空が運営している。旅客用の空港ではない。13
  • 駒ヶ岳登山: 「地理・気候」の項で述べた季節ごとの規制の範囲内でのみ認められている。10

食の体験

  • わくわくサンデー: 毎月第4日曜日に鮮魚の販売と試食がある。23
  • 蒸し料理: 道の駅の蒸し釜で、温泉の蒸気を使って自分で食材を蒸すことができる。1

道の駅

  • 所在地: 〒041-1402 北海道茅部郡鹿部町字鹿部18番地1。道道43号大沼公園鹿部線沿いにある。電話01372-7-5655。33 この道路は道の駅の登録時には国道278号で、2017年(平成29年)4月1日に道道43号となった。14 道の駅は海沿いにあり、間歇泉を囲むように整備されている。
  • 営業時間(2026年9月現在。訪問前に要確認):
    • 3月20日〜11月30日:毎日9:00〜17:00。33 町の施設紹介ページには、金・土・日曜日と祝日は8:30〜18:00という、より長い営業時間が記載されている。1
    • 12月1日〜3月19日:月〜木曜日は10:00〜15:00、金・土・日曜日と祝日は10:00〜17:00。この営業時間は2024年12月1日から適用されている。34 町の施設紹介ページには、以前の冬期営業時間(金・土・日曜日と祝日は9:00〜18:00)がまだ掲載されている。1
    • 休館日は1月上旬から3月19日までの水曜日(北海道の道の駅のサイトでは1月2日から、町によると1月4日から)と、12月30日〜1月1日。331
    • 食堂の営業時間は11:00〜14:00。33
  • 間歇泉公園・足湯: 大人300円、小・中学生200円、未就学児無料。料金には足湯の利用が含まれる。115 ペーパータオルが用意されている。7
  • ショップ・商品:
    • 「鹿部・食とうまいもの館」では、鹿部たらこ、白口浜真昆布、噴火湾産ホタテなどの水産加工品やみやげ物を販売している。1 根昆布だしや鮭フレークも扱っている。7
    • 「道の駅のさかな屋」では、鹿部で水揚げされた鮮魚を販売している。33
    • 「こいたのおかず屋」では、地元の総菜を販売している。33
  • 飲食:
    • 「浜のかあさん食堂」は鹿部漁協の女性たちが運営し、地元でとれた魚介で料理を作っている。1 プレミアムたらこ御膳のほか、5月中旬〜7月中旬には甘エビ丼を提供する。715
    • 「やま元」では海鮮丼や鹿部丼を提供している。7
    • 「湯けむり処しかべ焼き」では、しかべ焼きと温玉カレーを販売している。715
    • ソフトクリーム店では、ごま・いちご・北海道産生乳の味を販売している。7
    • 温泉蒸し釜:3月20日〜11月30日は9:00〜15:30。冬期は月〜木曜日が10:00〜15:00、金・土・日曜日と祝日が10:00〜15:30。15
  • 設備:
    • 駐車場は、町によると普通車45台、大型車6台、障害者用3台。北海道の道の駅のサイトでは普通車40台、大型車6台としている。133
    • 多目的トイレを含む24時間利用可能なトイレ、Wi-Fi。1
    • EV充電設備、おむつ替え設備。33
    • 調理室とセミナー室を備えた体験・研修棟。1
    • 多目的広場と花壇。14
    • キャンプ場やRVパークは見当たらなかった。
  • 備考:
    • 2015年11月5日に「北海道の道の駅」117番として登録された。35 1999年に開園した間歇泉公園の敷地に、2016年3月18日に開業した。149
    • スタンプは休館日も含め24時間、トイレ前の通路で押すことができる。33
    • 「浜のかあさん食堂」で食事をする10〜20人の団体は、1週間前までに道の駅事務所へ電話で予約する必要がある。個人での席や料理の予約はできない。15
    • 体験棟では、漁協の女性たちと地元の家庭料理を作る「浜のかあさん地元料理体験」を、10〜20人の団体向けに予約制で実施している。33
    • 「しかべ間歇泉わくわくサンデー!!」はここで開かれる。23
    • 近隣の道の駅:七飯町の「なないろ・ななえ」、函館市の「縄文ロマン 南かやべ」と「なとわ・えさん」、森町の「YOU・遊・もり」と「つど~る・プラザ・さわら」。35

アクセス・交通

  • 鉄道: 鹿部駅はJR函館本線の砂原支線にある。無人駅で、古い木造駅舎が残る。日本語版Wikipediaによると町の中心部から約5km離れており、駅前に函館バスの「鹿部駅前」停留所がある。12 町によると、市街地まではバスで16分(約8km)。2 函館バス222系統で駅から道の駅まで約20分、100円。1 JR函館駅からは普通列車で約50分。36 札幌から鉄道で向かう場合は、森駅または大沼駅で砂原支線の普通列車に乗り換える(未確認)。
  • バス: JR函館駅から直通バスで約90分、大沼国定公園から約25分。36 町の道の駅のページでは、函館バス210系統の道の駅の停留所まで、JR函館駅から約110分(1,900円)、新函館北斗駅から約57分(1,250円)としている。1
  • 車での所要時間:
    • 函館市内:約60分。36
    • 函館空港:町のアクセスのページでは約50分、町の概要のページでは約60分、道の駅のウェブサイトでは70分。36215
    • 新函館北斗駅(北海道新幹線):約30分。36
    • 森町(国道278号経由):約30分。36
    • 札幌:約4時間30分。36
    • 大沼(道道43号経由):約20分。2
  • 道路: 国道278号は函館駅前を起点に海岸沿いを回って鹿部を通り、森町で国道5号に至る136.9kmの路線である。37 道道43号大沼公園鹿部線は内陸へ上って大沼に通じる。14
  • 高速道路: 最寄りのインターチェンジは道央自動車道の大沼公園ICで、森町の七飯町境付近にある。道道43号の大沼側から向かう。38 町によると、大沼公園ICまたは森ICから道の駅まで車で約35分。1
  • 最寄りの空港: 函館空港。36
  • 町内の移動: 駅が町の中心部から遠く、見どころも点在しているため、車での移動が最も現実的である。

旅のヒント

  • おすすめの季節:
    • 5月:うまいもの祭り。21
    • 春:鹿部公園の桜。25
    • 8月第3土曜日:海と温泉のまつりと花火大会。22
    • 秋:秋は長く、穏やかである。3
  • 冬: 道の駅は営業時間が短くなり、1月から3月19日までは水曜日が休館となる。3433 ひょうたん沼公園は4月から11月のみ開園している。27 鹿部公園のトイレは凍結のため12月から3月まで閉鎖される。25 雪は通常11月中旬から3月下旬まで積もっている。3
  • 駒ヶ岳: 活火山で、入山が規制されている。登山の前に最新の規制を確認すること。10
  • 野生動物: 北海道の森林には各地にヒグマやシカが生息している。駒ヶ岳周辺の登山道では通常のクマ対策をとること(一般的な注意事項。鹿部町に特化したデータは見当たらなかった)。
  • 観光案内: 鹿部温泉観光協会(字鹿部130-1、電話01372-7-3500)。3
  • 間歇泉の見学: 10〜15分おきに噴き上がるため、足湯で少なくとも30分は過ごせるよう時間をとるとよい。1

鹿部町についてもっと詳しく

基本情報

項目 内容
種別
振興局 渡島総合振興局
茅部郡
人口 2020年(令和2年)国勢調査で3,760人、1,619世帯。3 住民基本台帳では2026年(令和8年)9月1日現在3,423人(外国人住民を含む。1,868世帯)。4 2025年(令和7年)国勢調査の速報値は3,347人である。2
面積 110.63km²。東西約16.5km、南北約19.0km。3 英語版Wikipediaでは110.61km²としている。5
人口密度 2020年は約34.0人/km²、2026年9月は約30.9人/km²(上記の数値から算出)。
沿革 1879年(明治12年)に戸長役場が開設された。3 1906年(明治39年)4月1日、北海道二級町村制により鹿部村が発足した。6 1983年(昭和58年)12月1日に町制を施行し、道内156番目の町となった。2 他の市町村との合併は経験していない。
隣接自治体 南東(旧南茅部町)と南西に函館市、南西に七飯町、北西に森町(砂原地区)。北東は内浦湾に面する。3
町の木・町の花 町の木はナナカマド、町の花はツツジ。2 町旗と町章は、鹿部がまだ村であった1920年(大正9年)1月4日の制定である。6 町の鳥は見当たらなかった。
マスコット 町の公式マスコットは見当たらなかった。道の駅では、軽石のキャラクター「カールス君」と温泉を表す「いずみちゃん」の2体のマスコットキャラクターを使っている。7
公式サイト https://www.town.shikabe.lg.jp/

地名の由来

町によると、町名はアイヌ語のシケルペに由来し、「キハダ(一名シコロ)のある所」を意味する。2 英語版Wikipediaはこのアイヌ語を sikerpe と表記し、「キハダ(Phellodendron amurense)のある場所」としている。5 町によれば、この語がのちに転訛して「鹿部」(「鹿」+「部」)となった。2 「鹿」の字は、傷ついた鹿が温泉発見のきっかけになったという地元の伝説とも重なる。9 日本語版Wikipediaは、この地域の別の古い呼び名として「鷹待」(鷹を待つの意)を挙げている。野生の鷹が多く、かつては幕府への献上品とされていた。6 日本語版Wikipediaの鹿部駅の記事は異なるアイヌ語由来説を紹介しており、かつて付近にアホウドリが多く住んでいたことから「シカペ」(アホウドリ)に由来するとしている。12

歴史

  • 1615年(元和元年): 司馬宇兵衛が昆布採取のため、陸奥国下北の大間方面(現在の青森県)から移住した。町の年表に記録された最も古い定住である。3
  • 1640年(寛永17年): 駒ヶ岳の大噴火により茅部郡沿岸に津波が襲来した。町の記録には「死者多数」とある。3 日本語版Wikipediaは岩屑なだれと津波による死者を約700人とし、同じ岩屑なだれによって町内の岬、出来澗崎が形成されたとしている。10
  • 1661年または1666年: 津軽(青森県)から来た伊藤源五郎が、傷ついた鹿が温泉で傷を癒しているのを見つけた。町の温泉のページには両方の年が記されている。9
  • 1735年・1751年: 鹿部稲荷神社と本別稲荷神社が創建された。3
  • 1780年: 源五郎が温泉を正式に開いた。これがのちの鹿の湯である。9
  • 1856年(安政3年): 再び起きた駒ヶ岳の噴火で、留の湯の湯治場に高温の焦石が降り注ぎ、入浴していた22人のうち18人が焼死した。3
  • 1875〜1881年: 1875年に郵便局、1879年に戸長役場、1881年に公立小学校が開設された。3
  • 1895年: 雨鱒川で硫黄が発見された。鉱山は1960年に閉山した。3
  • 1901年: 旅館兼公衆浴場の亀の湯が「亀遊館」として開業した。9
  • 1903〜1906年: 1903年に大沼との間に客馬車が開通した。3 1906年4月1日に鹿部村が発足した。6
  • 1908〜1919年: 渡島水電と函館水電が水力発電所を3か所建設した。3
  • 1924年(大正13年)4月: 温泉の試掘で間歇泉が噴き出し、「鶴の湯」と名付けられた。9
  • 1929年(昭和4年): 駒ヶ岳の大噴火で家屋365棟が全壊・全焼し、2人が死亡、4人が負傷した。同年、鹿部〜大沼間に電車が開通した。3
  • 1935年: 鹿部漁業協同組合が設立された。3
  • 1945年(昭和20年): 6月1日、国有鉄道函館本線(現在の通称・砂原支線)の鹿部駅が開業した。12 同年、村が空襲を受け、3戸が焼失し、20人が死亡した。9
  • 1949〜1957年: 函館少年刑務所が村内に漁業の作業場を置いていた。6
  • 1952年: 大沼電鉄が廃止され、線路が撤去された。3
  • 1959〜1987年: 村営でミンク飼育事業が行われた。3
  • 1972年: 北海道立栽培漁業センターが開設された。3
  • 1983年: 鹿部が町となった。3
  • 1985年: 人口が5,107人でピークに達した。3 町によると、1994年から2010年にかけては、自然環境にひかれた移住者の転入により人口がわずかに増えた。2
  • 1986〜2021年: 大和ハウスが鹿部ロイヤルホテルを営業した。3
  • 1988年: 出来澗崎で約33,000年前の化石林が発見された。3
  • 1990〜1992年: トヨタが1967年開設の旧飛行場を1990年に買収して改修し、1992年に鹿部飛行場として再び開場した。313
  • 1996年・1998年: 駒ヶ岳が小噴火した。3
  • 1999年: しかべ間歇泉公園が開園した。3
  • 2013年: 国道278号鹿部バイパスが開通した。3
  • 2015〜2016年: 間歇泉公園は2015年11月5日に道の駅に登録され、2016年3月18日に新たな形で開業した。14
  • 2018年(平成30年)11月1日: しかべ間歇泉が北海道遺産に選定された。8
  • 2021年: 5月6日に新庁舎が開庁した。6
  • 2024年: 間歇泉発見100周年の記念行事が開かれた。3
  • 2025年: 国勢調査の速報値で人口は3,347人となった。2
  • 2026年4月: 道の駅で開業10周年を記念する祭りが開かれた。15

調べた資料には、明治期の鹿部への団体移住の記録は見当たらない。記録上最も古い定住者は、青森県の下北・津軽地方から来た漁民である。39

地理・気候

  • 位置: 渡島半島の東側、東経140°49′・北緯42°02′に位置する。駒ヶ岳の山麓に広がり、北東は内浦湾に面する。面積110.63km²のうち約49.6km²が山林である。3
  • 駒ヶ岳: 標高1,131mで、森町・鹿部町・七飯町にまたがる。最高点は剣ヶ峯。火口から4km以内は長年にわたり立ち入りが規制されている。馬ノ背までの日中の登山は、6月から10月までの期間に限り認められている。10
  • 大沼国定公園: 駒ヶ岳と、噴火による堰き止めで生まれた大沼・小沼を含む公園である。七飯町・鹿部町・森町にまたがり、面積は9,083ha、1958年(昭和33年)7月1日に指定された。16
  • 河川と海岸: 主な河川は折戸川・鹿部川・本別川。6 鹿部川は町の水道の水源である。3 漁港は本別漁港・鹿部漁港・出来澗漁港の3つ。6
  • 気候: 北海道としては温暖である。冬の最低気温は−14℃前後で、夏に30℃を超えることはまれである。風は夏は主に南西、冬は主に北西から吹く。初雪は11月中旬で、雪は3月下旬までに消える。春と秋が長い。3 最寄りの観測所は気象庁(JMA)の森観測所で、2023年は年平均気温9.8℃、最高気温は8月の33.6℃、最低気温は1月の−17.1℃だった。2024年は年平均気温9.6℃で、最深積雪は1月の56cmだった。年降水量は2023〜2024年で約900〜940mm(月別値から算出)。3

経済・産業

  • 漁業: 漁業は町の基幹産業で、町内に3つの漁港がある。2 タコ、カレイ、ホッケは年間を通じて水揚げされる。サクラマス、昆布、ナマコも重要である。冬にはたらこ用のスケソウダラ漁とホタテの水揚げで港がにぎわう。2
  • 2024年度の漁獲: 総漁獲量は10,201.9tで、金額は約24.9億円。主な魚種は次のとおり。3
    • ホタテ:5,103.1t、10.9億円
    • スケソウダラ:1,772.2t。2021年度の4,530.5tから約61%減少
    • 昆布:709.9t、2億4,400万円
    • タコ:260.0t、2億9,800万円
    • ナマコ:41.1t、1億6,100万円
  • 2023年度のピーク: 漁獲金額は39.5億円で、うちホタテが21.9億円だった。3
  • 就業者(2020年国勢調査): 就業者数は1,824人。うち漁業は580人(31.8%)で、2005年の891人(39.4%)から減少した。製造業は365人(20.0%)だった。3
  • 水産関係機関: 北海道立栽培漁業センター(1972年)と北海道立漁業研修所(1997年)がいずれも町内にある。3
  • 観光: 2024年度の観光入込客数は573,000人で、2020年度の424,300人から増加した。ほぼすべてが日帰り客(568,500人)で、宿泊客は4,500人、道外からの観光客は4,800人にとどまった。3
  • ゴルフ: 鹿部カントリークラブ(大和ハウスグループ)と大沼国際カントリークラブの2つのゴルフ場がある。6
  • ふるさと納税: ふるさと納税を含む寄附金収入は、2023年度(令和5年度)に11億4,400万円に達した。一般会計歳入の24.6%を占め、町税(4億4,600万円)を上回る。3 ポータルサイト「ふるさとチョイス」は、総務省のデータを引用して、2025年のふるさと納税の受入件数を111,119件、受入額を1,400,088,811円としている。17
  • 財政: 2023年度の財政力指数は0.23である。3
  • 人口動態: 2024年の出生数は10人、死亡数は64人だった。3
  • 広域観光: 環駒ヶ岳広域観光協議会を通じて、七飯町・森町とともに駒ヶ岳周辺地域の観光を振興している。18

特産品・名物

特産品・名物 種類 内容・入手場所
鹿部たらこ 水産加工品 スケソウダラの卵の塩漬けで、町を代表する特産品。道の駅の物産館「鹿部・食とうまいもの館」で販売している。1 ふるさと納税の返礼品には、低塩たらこ(塩分3.5〜4%)、無着色明太子、ほぐし明太子、たらこと真昆布を甘めの味付けで缶詰にした「たらこんぶ」がある。19
プレミアムたらこ御膳 名物料理 噴火湾産のたらこ一腹を北海道産米「ふっくりんこ」のご飯にのせた料理。道の駅の「浜のかあさん食堂」で提供している。7
噴火湾湾口ホタテ 海産物 噴火湾の湾口でとれるホタテで、道の駅で販売している。1 鹿部で最も漁獲量の多い魚種である。3 返礼品には刺身用のホタテ貝柱、ホタテのしぐれ煮、ホタテと根昆布の煮物がある。19
白口浜真昆布 海藻 道の駅で販売している真昆布。1 道の駅のウェブサイトは、真昆布の最高級品とされるブランドとしている。この昆布を使った道の駅の「根昆布だし」は、モンドセレクション2020で金賞を受賞したという。20 このだしはふるさと納税の返礼品にもなっている。19
鹿部丼・海鮮丼 名物料理 地元産の水だこなど、鹿部の海産物を使った丼。道の駅の「やま元」で提供している。7
甘エビ丼 季節料理 漁協の女性たちが1尾ずつ殻をむいた甘エビを使う。5月中旬〜7月中旬に「浜のかあさん食堂」で提供される。715
しかべ焼き 軽食 噴火湾産のホタテと水だこを入れたふわふわの生地を、白口浜真昆布のだしに浸して食べる。間歇泉発見100周年を記念して生まれ、「湯けむり処しかべ焼き」で販売している。7
軽石干し焼き宗八カレイ 海産物 駒ヶ岳の軽石の上で干したカレイを焼いたもの。道の駅で販売している。1520
温泉蒸し 食の体験 道の駅の地熱を利用した蒸し釜で、海産物や野菜を蒸して食べる。115
間歇泉ソフト スイーツ ソフトクリーム店では、カールス君コーン(ごま)、いずみちゃんコーン(いちご)、プレーンの北海道産生乳ソフトクリームを販売している。「湯けむり処」では7月から9月末まで「しかまるシェイク」を販売し、いちご・ラムネ・モカの味が期間中に入れ替わる。7
松前漬・うに・いくら 海産物の返礼品 鹿部松前漬(数の子・ホタテ・昆布)、ミョウバンなどの添加物を使わない塩うに、いくらの醤油漬け。いずれもふるさと納税の返礼品である。返礼品の紹介では、キタムラサキウニの塩うに「ふり塩うに」を鹿部発祥としている。19

文化・祭り

行事 時期 内容
鹿部うまいもの祭り 毎年5月 道の駅で開催。グルメブース、噴火湾でとれた旬の海産物の割引販売、キャラクターショーなど子ども向けのアトラクションがある。21
しかべ海と温泉(いでゆ)のまつり&花火大会 8月第3土曜日 町最大のイベント。港内でのカッター競漕、ふれあい水族館、ステージイベント、ビンゴ大会、花火大会がある。まつりの事務局は鹿部商工会内に置かれている。22 町の温泉のページは、港で打ち上げる花火を「道南一」とうたっている。9 第42回のまつりは広域観光協議会が映像に収めた。18
しかべ間歇泉わくわくサンデー!! 毎月第4日曜日の正午ごろ 鮮魚の販売のほか、地元産品やそれを使ったオリジナル料理の試食がある。23
鹿部町文化祭 11月3日(文化の日) 鹿部中央公民館で展示、体験ブース、芸能発表を行う。2026年は第50回にあたる。24
鹿部公園の桜 約300本の桜がある。町は穴場の桜の名所としている。25
  • 郷土芸能: 町は、「鹿部小唄」と、「噴火湾で網を引き上げる」ことを意味する「噴火湾網おこし」の2つの踊りの伝承を支援している。26
  • 神社: 鹿部稲荷神社は1735年、本別稲荷神社は1751年の創建である。3
  • 歌碑: 道の駅の海沿いに、「北斗船」の歌詞を刻んだ碑がある。鳥羽一郎が歌い、鹿部にゆかりのある星野哲郎が作詞した曲である。14
  • 町の歌: 町のイメージソング「水平線の見える町」は1992年に完成した。3
  • 博物館: 調べた資料には、町の博物館は見当たらなかった。

アイヌ文化

町名はアイヌ語に由来する(「シケルペ」=「キハダのある所」。別の説では「シカペ」=「アホウドリ」)。2512 駒ヶ岳のアイヌ語名はカヤベヌプリである。10 これらの地名を除けば、調べた資料には、鹿部町に固有のアイヌ文化の遺跡、文化施設、現在まで続く伝統の記録は見当たらない。

姉妹都市・友好都市

見つからなかった。町の2025年版統計資料(町勢要覧資料編)にも日本語版Wikipediaにも、姉妹都市・友好都市の記載はない。36 ただし観光面では、環駒ヶ岳広域観光協議会を通じて七飯町・森町と連携している。18

ゆかりの人物

  • 盛田幸妃(1969〜2015年): 鹿部町生まれ。横浜大洋ホエールズ/横浜ベイスターズと近鉄バファローズで投手として活躍し、1992年に最優秀防御率のタイトルを獲得、脳の手術を経て2001年にカムバック賞を受賞した。39 1996年には鹿部町に後援会が設立された。3
  • 伊藤大海(1997年生まれ): 鹿部町生まれ。北海道日本ハムファイターズの投手。日本代表として東京2020オリンピックの金メダルと2023年ワールド・ベースボール・クラシックの優勝を経験し、2024年と2025年にリーグ最多勝、2025年に沢村賞を獲得した。11

出典

本文中の番号は、この出典一覧につながっています。 数値は2026年9月23日時点のものです

  1. 道の駅しかべ間歇泉公園(施設概要) — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  2. 鹿部町の概要 — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  3. 鹿部町町勢要覧 資料編〈2025年版〉(PDF) — 鹿部町企画振興課 JA 閲覧日 2026-09-23
  4. 鹿部町ホームページ(人口世帯数、2026年9月1日現在) — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  5. Shikabe, Hokkaido — Wikipedia EN 閲覧日 2026-09-23
  6. 鹿部町 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  7. ガイド(見る・食べる・買う) — 道の駅しかべ間歇泉公園 JA 閲覧日 2026-09-23
  8. 「しかべ間歇泉」が北海道遺産に選定されました — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  9. 鹿部の温泉 — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  10. 北海道駒ヶ岳 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  11. 伊藤大海 (野球) — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  12. 鹿部駅 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  13. 鹿部飛行場 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  14. 道の駅しかべ間歇泉公園 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  15. 道の駅しかべ間歇泉公園 公式サイト — 道の駅しかべ間歇泉公園 JA 閲覧日 2026-09-23
  16. 大沼国定公園 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  17. 北海道鹿部町(自治体情報) — ふるさとチョイス JA 閲覧日 2026-09-23
  18. 環駒ヶ岳広域観光協議会 — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  19. 北海道鹿部町のふるさと納税返礼品一覧 — ふるさとチョイス JA 閲覧日 2026-09-23
  20. 鹿部町でしてみたい10のこと — 道の駅しかべ間歇泉公園 JA 閲覧日 2026-09-23
  21. 鹿部うまいもの祭り — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  22. しかべ海と温泉(いでゆ)のまつり&花火大会 — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  23. しかべ間歇泉わくわくサンデー!! — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  24. 第50回鹿部町文化祭 参加者募集 — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  25. 鹿部公園 — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  26. 文化・芸術・文化財 — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  27. ひょうたん沼公園 — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  28. うるおいの自然アート — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  29. 間歇泉のしくみ — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  30. 鹿部温泉 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  31. 鹿部コミュニティー・プール — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  32. 鹿部町パークゴルフ場 — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  33. しかべ間歇泉公園 — 北海道の道の駅 JA 閲覧日 2026-09-23
  34. 道の駅しかべ間歇泉公園の営業時間の変更について — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  35. 道の駅一覧(住所一覧) — 北海道の道の駅 JA 閲覧日 2026-09-23
  36. 鹿部町へのアクセス — 鹿部町 JA 閲覧日 2026-09-23
  37. 国道278号 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  38. 大沼公園インターチェンジ — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  39. 盛田幸妃 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23