北海道 市町村ガイド

十勝総合振興局

幕別町 Makubetsu

まくべつちょう

幕別町は帯広市のすぐ東、十勝川の南岸に位置する人口約25,000人の農業の町である。1983年にパークゴルフが考案された地であり、1969年には町南部の忠類地区でほぼ全身がそろったナウマン象の骨格が掘り出された。町は「パークゴルフとナウマン象のまち」を掲げている。1

人口(2020年国勢調査)
25,766
面積
477.64 km²
中川郡
公式サイト
www.town.makubetsu.lg.jp

主な特色

  • パークゴルフ発祥の地。 1983年6月、幕別町で7ホールのコースを使って考案された。2025年時点で国内のコースは約1,330、愛好者は130万人にのぼる111213
  • 忠類ナウマン象。 1969年7月、忠類晩成の農道工事現場で偶然に化石骨が見つかった。3回の発掘で46点の骨が見つかり、ほぼ全身の骨格がそろった。1988年には近くにナウマン象をかたどった記念館が開館した143
  • 長いもとゆり根。 町の長いもの作付面積と生産量は全国有数である。忠類ではゆり根が栽培されている15
  • オリンピック選手。 スピードスケートの髙木美帆・髙木菜那姉妹、陸上短距離の福島千里、マウンテンバイクの山本幸平はいずれも町の出身である316
  • モール温泉。 幕別温泉は1977年に国民保養温泉地に指定された。温泉ホテルや札内の日帰り温泉は、植物由来の有機物を多く含む「モール温泉」を使っている317
  • 十勝ヒルズ。 丘の上にある5ヘクタールのガーデンで、北海道ガーデン街道を構成する9つのガーデンの一つである1819
  • アイヌ文化。 蝦夷文化考古館は、アイヌの指導者吉田菊太郎が1959年に創設した。新たなアイヌ文化拠点施設チロットが2026年10月1日に開館する2021
  • 荒川弘の出身地。 『鋼の錬金術師』の作者は幕別町に生まれ、酪農家で育った22

観光・アクティビティ

自然・景観

  • 十勝ヒルズ(日新13番地5)。 5ヘクタールのガーデンで、約35品種800株のバラ園、菜園(ポタジェ)、テーマごとのボーダーガーデンがある18。ガーデンカフェNIWAKARA、ヒルズキッチン、ショップも備える40。開園期間は4月下旬から10月中旬まで17。全長250 kmの北海道ガーデン街道を構成する9つのガーデンの一つである19
  • 丸山展望台(忠類)からは日高山脈と太平洋が見渡せる17
  • サケと魚の観察。 8月中旬から11月下旬にかけて、明野の鮭捕獲場で猿別川を遡上するサケを観察できる。相川127番地の十勝川沿いにある魚道観察室「ととろーど」では、魚道を上る魚をガラス越しに見ることができる17。十勝エコロジーパークの一部で、同パークは2008年4月にグランドオープンした3

温泉

  • モール温泉。 依田にある2軒のホテル、十勝幕別温泉グランヴィリオホテル(依田384番地1)と幕別温泉パークホテル悠湯館(依田126番地)がモール温泉を使っている。札内ガーデン温泉(札内北町55番地)も同じくモール温泉で、日帰り入浴のみ受け付けている17
  • 十勝ナウマン温泉ホテルアルコは道の駅忠類にあり、泉質はアルカリ性単純温泉である17。浴場「アルコ236」は源泉100%で、サウナと露天風呂がある30

博物館・史跡

  • 忠類ナウマン象記念館(忠類白銀町383番地1)。 上から見ると建物はナウマン象の形をしており、長さ100 mの「時の道」が鼻にあたる。第1回北海道建築賞を受賞した。館内には全身骨格の複製標本や発掘に関する展示がある。開館時間は9:00〜17:00で、火曜日(ゴールデンウィークと夏休み期間を除く)と12月29日〜1月3日は休館。入館料は大人300円1417
  • 開拓の記念碑。 途別には途別水田発祥の地碑、依田には依田勉三頌徳之碑と若山牧水歌碑がある17

アウトドア・季節のアクティビティ

  • パークゴルフ。 発祥の地であるつつじコース(錦町135番地1)のクラブハウスはクマゲラハウスである17。町は11か所のパークゴルフ場を運営しており、うち2か所は忠類のナウマン公園にある。シーズンは例年4月下旬に始まる41
  • ナウマン公園(忠類)にはパークゴルフ場、遊水路、キャンプ場、大型遊具がある17。2017年には親水滑り台がオープンした3
  • スキー。
    • 明野ケ丘公園には、スキー場と、オリンピック選手の山本幸平の助言を得て整備したマウンテンバイクコース(2015年開設)がある173
    • 忠類の白銀台スキー場は南十勝で唯一のスキー場である17。隣接する5棟の宿泊ロッジはそれぞれ最大10人が泊まれ、通年で営業している(大人1泊3,300円。2026年4月からは北海道宿泊税100円が加算される)42
  • ゴルフ。 札内川ゴルフ場は18ホール、帯広国際カントリークラブは27ホールである17

食の体験

  • ふるさと味覚工房(新和)。 豆腐、味噌、ソーセージ、パン、アイスクリーム、菓子などを指導員のもとで作れる農産物加工施設。材料は原則として利用者が持ち込む。開館は9:00〜17:00で、火曜日、祝日、12月28日〜1月4日は休館43
  • シーニックカフェちゅうるいは、共栄牧場で夏の週末(7〜9月)に営業する17
  • 月イチ菜のメニュー。 5月から11月まで、町内の飲食店がその月の野菜を使った料理を提供する35

道の駅

  • 所在地。 忠類白銀町384番地12。国道236号沿いにあり、帯広・広尾自動車道の忠類ICのそばである30。忠類ナウマン象記念館とナウマン公園が隣接している17。町は名称を「道の駅・忠類」と表記している。
  • 営業時間(2026年9月時点。訪問前に要確認):30
    • 4〜11月は9:00〜18:00
    • 12〜3月は9:00〜17:00
    • 12月31日〜1月3日と、11月の一部の設備メンテナンス日は休館
  • ショップ・商品。 純白ゆり根のシュークリームや純白ゆり根大福など、忠類のゆり根を使った特産品がある30。パン工房パオパオではゆり根あんパンやシュークリームを販売しており、わさびソフトも売られている14。2007年には、JA忠類が旧忠類物産センター内に直売所「菜の舘ベジタ」を開設した3。2026年時点でも町内の飲食店に地元の野菜を供給している35
  • 食事。 温泉施設内のレストラン郷里ちゅうるいでは、ゆり根かき揚げ丼、チーズ豚丼、わさびアイスを出している30
  • 設備。30
    • 駐車場:普通車269台、大型車12台。妊産婦用の屋根付き駐車スペースもある
    • 温水洗浄便座付きのトイレ、身障者用トイレ、オストメイト対応設備
    • EV充電器、Wi-Fi
    • 観光案内、授乳室、おむつ交換台
    • クレジットカードなどのキャッシュレス決済に対応
    • ナウマン温泉「アルコ236」
    • ナウマン公園のキャンプ場、遊具、記念館
  • 備考。 1993年4月22日に道の駅に登録された30。現在の施設は2007年4月1日に開業し、最初の5日間で約3,800人が訪れた。2023年7月に来場者500万人を突破した3。スタンプは開館時間中に押すことができる30

アクセス・交通

  • 鉄道。 JR根室本線に札内駅と幕別駅がある2。幕別駅は1905年に止若駅として開業し、1963年に改称された。稲士別駅は2017年3月に廃止された3。鉄道では、幕別まで札幌から約2時間20分、新千歳空港から約2時間、釧路から約1時間30分である44
  • 忠類。 1987年2月に国鉄広尾線が廃止されて以来、忠類には鉄道がない。同月から代替バスが運行されている3
  • 車。
    • 札幌から幕別までは約3時間。道央自動車道と道東自動車道で池田ICへ向かうか、帯広JCT経由で帯広川西ICへ向かう44
    • 札幌から忠類までは、帯広・広尾自動車道の忠類IC経由で約3時間30分44。忠類ICは2015年3月に開通した3
    • 町内を国道38号、236号、242号、336号が通る2
  • 空路。 東京(羽田)からとかち帯広空港までは約1時間30分。空港から幕別・忠類へは、いずれも車で約30分である44
  • 町内の交通。 町のコミュニティバスが幕別線と札内線を運行している(2013年10月から本運行)。農村部の駒畠と古舞には予約型乗合タクシーが運行している3

旅のヒント

  • 訪れる時期。
    • 4月下旬から10月中旬は、十勝ヒルズとパークゴルフのシーズンである1741
    • 10月の収穫祭では、地元の牛肉、野菜、ゆり根が手に入る31
    • サケの遡上は8月中旬から11月下旬まで17
    • 冬は白銀台でスキーができ、2月にはそり大会がある17
  • 休館日。 ナウマン象記念館、チロットの展示館、味覚工房は火曜日が休館142143。新田の森記念館は10月下旬から4月まで休館する17
  • 冬。 忠類は札内よりはるかに寒い。忠類のデータに使われる大樹の観測所では、多くの冬に−25 °Cを下回り、積雪が1 mを超える年もある3。運転には十分注意し、夕暮れ時の郊外の道路ではシカに気をつけたい。
  • 観光案内。 道の駅忠類に観光案内コーナーがある30

幕別町についてもっと詳しく

基本情報

項目 内容
種別
総合振興局 十勝総合振興局
十勝の中川郡。忠類地区は2006年の合併まで広尾郡に属していた2
人口 2020年国勢調査で25,766人(11,029世帯)3。2026年8月末の住民基本台帳人口は24,863人で、うち外国人は400人(北海道の住基ネットによる参考値)4。町独自の集計では2026年7月末で24,876人(12,739世帯、うち外国人395人)5。地区別(2026年7月)では札内18,643人、幕別4,935人、忠類1,298人5
面積 477.64 km²(国土地理院、2026年4月1日)63。東西20 km、南北47 kmで、標高は10 mから331.2 mまで3。面積は、更別村との境界が確定した2011年と、2014年に改定されている3
人口密度 上記の数値から算出して約52人/km²(最新)、54人/km²(2020年国勢調査)
沿革 1897年9月1日、猿別に戸長役場が開設されたのを開基とする。1906年4月に幕別村が成立し、1946年9月15日に町制を施行した。忠類村は1949年8月20日に大樹村から分村した。2006年2月6日に両町村が合併し、現在の幕別町となった3
隣接自治体 帯広市音更町池田町豊頃町更別村大樹町7
シンボル 町の木はかしわ、町の花はしばざくら、町の鳥はおおはくちょう。いずれも2016年2月6日に制定され、同時に幕別の「M」と忠類の「C」にナウマン象とパークゴルフを組み合わせた新しいシンボルマークも定められた83
マスコット パオくんとクマゲラくん(クマゲラにちなむ)9。町のマスコットのページでは、パオくんのデザインの一つに「パークゴルフ」と名前が付いている10。デザインを一新した2代目パオくんは、2014年10月5日のまくべつ産業まつりでデビューした3
公式サイト https://www.town.makubetsu.lg.jp/

地名の由来

  • 幕別は、アイヌ語の「マクンペッ」に由来する。マㇰは「後ろ、奥の土地」、ウンは「〜にある」、ペッは「川」を意味し、「奥にある川」となる。読みはもともと「まくんべつ」だったが、漢字に引かれて「まくべつ」となった23。この名がもとはどの川を指していたのかは、現在では分かっていない。名はおそらく現在の猿別周辺のもので、村役場が止若に移ったのに伴って止若に移ったと考えられる7
  • 町内のその他のアイヌ語地名(町による解説):23
    • 止若(やむわっか、幕別市街の旧称)は、猿別川下流の東岸にあった「ヤㇺワッカピラ」(冷たい水の崖)に由来する。
    • 札内は「サッナイ」(乾いた川)に由来し、乾期に水が少なくなる川を指す。
    • 猿別は「サㇻペッ」(葦原の川)に由来する。
    • 途別は「トペッ」(沼の川)に由来する。「トゥペッ」(二つの川)とする説もある。
    • 糠内は「細かい砂利の川」を意味する。
    • 千住(旧表記は白人で、「ちろっと」と読んだ)は、「チㇼ・オッ・ト」(鳥がたくさんいる沼)に由来する。
    • 忠類は「チウルイ(トープイ)」(流れの激しい〔当縁川の支流〕)に由来する。
    • 忠類の丸山は「チホマイワ」(恐ろしい聖山)と呼ばれていた。

歴史

  • 古代。 2006年8月時点で、町内では130か所の遺跡が確認されている24。2007年の札内K遺跡の発掘では、黒曜石と頁岩を主とする約12,500年前の旧石器時代の遺物約1,000点と、縄文時代の遺物約20,000点が出土した24。ナウマン象は本州から津軽海峡を渡って北海道に来たと考えられ、おそらく泳いで渡ったとされる。忠類で発掘された骨格の実物は北海道博物館が所蔵している25
  • 1858〜1869年。 探検家の松浦武四郎が1858年に当縁川をさかのぼった。1869年、政府はこの地に止若、幕別(まくんべつ)など5村を置き、静岡藩の支配とした。当時ここに住むアイヌはわずかであった3
  • 1882〜1892年。 仙台出身の細谷十太夫が1882年に入地し、最初の和人入植者として記録されている。1885年にはアイヌが農業を営むための土地が確保された。1892年には最初の団体入植者として、香川県から13戸、徳島県の南海社から14戸が入地した3
  • 1894〜1897年(忠類)。 群馬県出身の岡田新三郎が1894年に丸山の南麓に単身で入植した。岡田は山に対する地元の人々の恐れを鎮めるため、丸山神社を建てた323。1897年には新潟県から7戸が続いた3
  • 1900年。 依田勉三の晩成社が途別で水田を開いた317
  • 1905〜1919年。 1905年10月に鉄道が開通し、止若駅が開業した。1906年4月に幕別村が成立し、村役場は止若に移った。1910年には札内駅が開業した。新田グループが1913年に製渋(タンニン)工場、1918年にベニヤ工場を設けた。1919年の人口は11,250人であった3
  • 1926〜1949年。 1926年に若山牧水が札内近郊の黒田温泉に滞在した。1930年に国鉄広尾線が忠類まで延伸した。1945年に止若と札内が空襲を受け、1946年に幕別は町制を施行した。1949年に忠類村が大樹村から分村した3
  • 1952〜1977年。 1952年にマグニチュード8.1の十勝沖地震が発生した。忠類では1962年にゆり根の栽培が始まり、1963年には止若駅が幕別駅に改称された。1968年に町営の幕別温泉の宿泊施設が開業した。1969年7月にナウマン象の骨が発見された。1977年までに札内の人口が幕別地区を上回った3
  • 1983〜1988年。 1983年にパークゴルフが考案され、1987年に国際パークゴルフ協会が設立された。広尾線は1987年2月に廃止され、バスに転換された。ナウマン象記念館は1988年8月に開館した。1988年11月には斜張橋の十勝中央大橋が開通した。当時、同種の橋としては道内最大であった3
  • 1993〜2006年。 1993年にナウマン象記念館の周辺が道の駅に登録され、1994年に温泉「アルコ236」が開業した。2003年に幕別町、更別村、忠類村が合併協議を始めた。更別村が離脱し、2006年2月6日に幕別町と忠類村が合併した3
  • 2007年。 4月1日に道の駅忠類の新施設が開業した。同日、十勝川の千代田新水路が、12年の工期と320億円の事業費をかけて供用を開始した3
  • 2016〜2018年。 2016年8月の台風10号で住宅75戸が浸水し、約950人が避難所に身を寄せた。2017年3月にJR稲士別駅が廃止された。2018年のオリンピックでは髙木姉妹が金メダルを獲得した3
  • 2019〜2026年。 2019年の発掘でナウマン象の足跡が見つかり、北海道で初めてのナウマン象の足跡化石となった314。また、1970年に発掘された臼歯の一つがマンモスのものであることが研究で判明した14。2024年6月には54年ぶりに新たな化石が見つかった。改修されたナウマン象記念館は2024年3月にリニューアルオープンした。蝦夷文化考古館は修復のため2023年に閉館した。考古館は、2026年10月1日に開館するアイヌ文化拠点施設チロットの一部となる32021

地理・気候

  • 位置。 幕別町は十勝の中央からやや南に位置し、西は帯広市に接する。北側と北東側の境は十勝川で、町の中央を猿別川と途別川が流れる72。町が示す位置は北緯42度54分20秒、東経143度21分35秒である3
  • 二つの地域。 北部の地域(幕別、札内、南幕別の農業地帯)は平坦から緩やかな起伏の土地で、畑作物と野菜の産地である。南部の忠類地域は丘陵が多く、酪農が中心である15。地目別面積では、幕別地域の畑は約17,600 haあるが、水田はわずか165 haである(2025年)3
  • 丘と展望。 最高地点は標高331.2 mである3。忠類の丸山展望台からは日高山脈と太平洋が見渡せる17。丸山の洞窟にはヒカリゴケがある。2009年に発見され、のちに町の文化財に指定された。コケが傷みやすく落石もあるため、場所は非公開とされている26
  • 気候。 湿潤大陸性気候(ケッペンの気候区分でDfb)で、豪雪地帯に指定されている2。町は幕別地域について帯広の気象観測所のデータを用いている。2010〜2025年の値は次のとおりである:3
    • 年平均気温は7.2〜9.2 °C
    • 年最高気温は最高で38.8 °C(2019年と2025年)
    • 年最低気温は−17.8 °C〜−24.5 °C
    • 最深積雪は33〜129 cm
    • 降水量は671〜1,275 mm
    • 年間日照時間は約1,880〜2,180時間
  • 寒さの厳しい忠類。 町は忠類地域については大樹の観測所のデータを用いている。こちらはより寒冷で、2019年に−29.8 °Cを記録し、2020年には積雪が142 cmに達した3。英語版ウィキペディアは、町内の糠内観測所(1978年からの記録)の極値として−31.8 °Cと38.4 °Cを挙げている2

経済・産業

  • 農業産出額。 農林水産省の推計によると、2024年の町の農業産出額は266億9,000万円である。内訳は次のとおり:27
    • 耕種166億円。うち野菜82億8,000万円、いも類30億2,000万円、工芸農作物21億9,000万円、豆類15億6,000万円、麦類14億2,000万円
    • 畜産100億9,000万円。うち乳用牛86億3,000万円(生乳76億8,000万円)、肉用牛14億1,000万円
  • 経営規模の拡大。 2020年の町の農業経営体は514で、経営耕地面積は21,208 ha、1経営体あたり平均41.3 haであった。2000年には752経営体で、平均25.0 haだった17。町の長いもの作付面積と生産量は全国上位である。忠類は酪農が中心で、町内には黒毛和種(和牛)の繁殖農家もある15。町営牧場は4つの牧区、959 haに広がり、町内の農家が夏の間牛を預けている28
  • 工業・商業。 2020年には工場が30か所、従業者は1,014人で、製造品出荷額は167億円であった。2016年の小売業・卸売業の年間販売額は462億4,000万円である3。新田グループが1913年に製渋(タンニン)工場、1918年にベニヤ工場を開設し、1985年にはホクレン十勝食品工場が操業を始めた3
  • 就業構造。 2020年の就業者のうち、農業などの第1次産業が14.9%、製造業・建設業が16.7%、サービス業が64.3%を占めた3
  • 人口。 2010年から2020年にかけて人口は2.94%減少した一方、世帯数は6.47%増加した。65歳以上の割合は25.9%から33.6%に上昇し、15歳未満は12.3%に低下した3。札内は帯広市と市街地が連続する郊外で、町の数値から算出すると、現在は住民の約4分の3が住んでいる5
  • 観光。 道の駅忠類は2023年7月29日に来場者500万人を達成した3。町全体の観光客数は確認できなかった。
  • 地域振興。
    • ふるさと納税は2008年に始まった3。寄附者は、パークゴルフ、ナウマン象記念館、未来のオリンピック選手などから寄附の使い道を選べる29
    • 町は2022年12月にデジタル地域通貨「まくPay」を導入した3
    • 帯広市を起終点に北十勝と南十勝を巡るサイクリングルート「トカプチ400」は、2021年に北海道初のナショナルサイクルルートに指定された3

特産品・名物

特産品 分類 概要・入手先
長いも 野菜 町を代表する作物。作付面積・生産量とも全国有数15
和捻じょ 長いもの品種 1998年に町の選果場で見つかった、ひげ根やくぼみのない長いも。普通の長いもより甘みが強い7
越冬長ねぎ 野菜 5月中旬に種をまき、雪の下で冬を越させて翌年の4月下旬に掘り出す。これにより柔らかく香り高くなる7
ゆり根 野菜(忠類) 忠類で1962年から栽培されている7。道の駅忠類ではゆり根のシュークリームやゆり根大福として販売され、10月のどんとこいむら祭りでは直売も行われる3031
大正金時 豆類 幕別町途別の農家が最初に見いだした金時豆。その後、隣の大正村(現在は帯広市の一部)で大量に栽培されたことからこの名が付き、1955年に銘柄となった7
インカのめざめ(じゃがいも)と焼酎 いも類・酒類 黄色いじゃがいも「インカのめざめ」は、ふるさと納税の返礼品として、生のほか冷凍フライドポテトや菓子として提供されている32。地元産のインカのめざめを使った焼酎が2008年に発売された。それ以前の1991年には、きな粉焼酎「豆しずく」が発表されている(現在の販売状況は未確認)3
幕別和牛・忠類和牛、十勝牛 10月の祭りで販売される31。十勝牛のハンバーグや切り落としは、ふるさと納税の人気返礼品である33
十勝ロイヤルマンガリッツア豚、放牧豚 町のふるさと納税の紹介ページでは、十勝ロイヤルマンガリッツア豚と、ストレスの少ない放牧で育てた豚(遊豚、どろぶた)が取り上げられている34
チーズ工房NEEDS 乳製品 新和にあるチーズ工房で、新田牧場の新鮮な牛乳を使っている17
カルメル会修道院の菓子 菓子・工芸品 日新にある十勝カルメル会修道院の売店で、手作りの菓子や工芸品を販売している17
パークゴルフ用品 スポーツ用品 パークゴルフ用品がふるさと納税の返礼品になっている29

文化・祭り

行事 時期 概要
忠類ナウマン全道そり大会 2月 手作りのそりで坂を滑り降りて競う。1984年3月にそり作りのコンテストとして始まった173
まくべつ夏フェスタ、忠類ふるさと盆踊り大会 7月 両地域で開かれる夏の行事17
まくべつ夏まつり盆踊り大会 8月 町の盆踊り17
パークゴルフの日 8月9日 2006年4月に国際パークゴルフ協会が制定し、全国のコースで記念行事が行われる12
まくべつ産業まつり 10月上旬(第49回:2026年10月4日) 百年記念ホール前で開催。JA幕別町の野菜販売、幕別和牛の販売、太鼓、ジュニアジャズスクールと学校吹奏楽部の演奏、子ども向けのお菓子まきなど。シャトルバスは予約が必要31
忠類どんとこいむら祭り 10月中旬(第31回:2026年10月18日) ナウマン象記念館の敷地で開催。ゆり根や忠類和牛の販売、三味線やお笑いの演芸、抽選会など31。1996年に初開催3
幕別やさい月イチ菜 5〜11月 毎月、町内の飲食店がその月の野菜を使った料理を出す。5月はアスパラガス、6月はレタス、7月はキャベツ、8月はとうもろこし、9月はたまねぎ35
  • 郷土芸能。 糠内獅子舞は2002年2月に町の文化財に指定された。民謡「どさんこ甚句」は2012年に町の無形文化財となった263
  • 詩歌と音楽。 依田にある若山牧水の歌碑は、道内で唯一の牧水の歌碑である。牧水との縁から、1974年に宮崎県東郷町と友好町となった173。戦後のヒット曲「リンゴの唄」を作曲した万城目正は、1905年に幕別村で生まれた36。百年記念ホールには万城目正生誕の地記念碑があり、2015年には歌碑も除幕された173
  • 博物館・資料館。
    • 幕別町ふるさと館(依田384番地3)では町の歴史を紹介している。
    • 新田の森記念館は、町の発展に大きく貢献した企業グループである新田グループの秘蔵品を展示している。10月下旬から4月末までは休館する。
    • 忠類ナウマン象記念館では化石の発見について紹介している。1714
  • 宗教施設。 十勝カルメル会修道院は1990年に日新に開設された317

アイヌ文化

  • 開拓以前。 1869年に政府がこの地の5村を定めた当時、ここに住むアイヌはわずかであった。1885年には、アイヌが農業に就けるよう土地が確保された3。町内の地名の多くはアイヌ語に由来する(「地名の由来」を参照)23

  • チロットのコタン。 アイヌの集落チロット(白人、現在の千住)は吉田菊太郎(1896〜1965年)が暮らした地である。吉田は1931年から北海道アイヌ協会の機関誌『蝦夷の光』の編集にあたり、1932年から村議会議員を務め、1946年に十勝アイヌ協会を設立した37

  • 蝦夷文化考古館。 吉田は1959年に蝦夷文化考古館を創設し、1966年に吉田の家族が町に寄贈した2038。所蔵資料には図書・印刷物231点、文書605点、写真626点があった。展示品にはイナウ(木幣)、アットゥㇱ(樹皮衣)、刺繍を施した衣服、丸木舟などがあった20。収蔵品は2002年に町の文化財に指定された26。考古館は修復のため2023年3月31日に閉館した20

  • チロット(文化拠点)。 幕別町アイヌ文化交流センター(愛称チロット)は、2026年10月1日に国道38号沿いの千住113番地4に開館する2138。名称は「鳥がたくさんいる沼」を意味し、多くのアイヌが暮らした千住の沼地に白鳥が飛来したことにちなむ38。センターは次の施設からなる。

    • ネウサㇽ:炉のあるホール、調理室、工芸室を備える
    • ウチャㇱクマ:展示館
    • 修復された考古館

    展示館の開館時間は9:00〜17:00で、火曜日と年末年始は休館。入館料は300円で、高校生以下は無料。500円の共通券で、ふるさと館と忠類ナウマン象記念館にも入館できる21

  • 安東ウメ子。 歌手でムックリ(口琴)奏者の安東ウメ子(1932〜2004年)は帯広に生まれ、幕別で亡くなった。2001年のアルバム『イフンケ』は、国内の評論家からその年のワールドミュージックの最優秀アルバムに選ばれた。幕別の家に嫁いでいた397

姉妹都市・友好都市

  • 東郷町(宮崎県、旧)。 若山牧水の歌碑が縁となり、1974年2月に友好町盟約を結んだ。東郷町が他市と合併することに伴い、2005年11月に解消された3
  • 上尾市(埼玉県)。 旧忠類村との子ども交流が1975年に始まり、現在も続いている。2013年には災害時相互応援協定を結んだ453
  • 開成町(神奈川県)、中土佐町(高知県)。 いずれも2013年に災害時相互応援協定を結び、児童生徒の交流を行っている453
  • キャンベラ(オーストラリア)。 中学生・高校生が同地での海外研修に参加している。正式な姉妹都市協定は確認できなかった45

ゆかりの人物

  • 荒川弘(1973年生まれ)。 『鋼の錬金術師』『銀の匙 Silver Spoon』の作者として知られる漫画家。幕別町生まれ22
  • 髙木美帆(1994年生まれ)。 幕別町生まれのスピードスケート選手。2018年から2026年までにオリンピックで10個のメダル(金2、銀4、銅4)を獲得しており、日本の女子選手として最多である16。2026年3月に引退を表明し、同年7月に政府は国民栄誉賞の授与を決めた16
  • 髙木菜那。 スピードスケート選手で、美帆の姉。2018年の平昌オリンピックで、団体パシュートとマススタートの2種目で金メダルを獲得した3
  • 福島千里。 幕別町出身の陸上短距離選手。2008年に女子100 mの日本タイ記録(11秒36)を出し、2008年、2012年、2016年のオリンピックに出場した3
  • 山本幸平。 幕別町出身のマウンテンバイク選手で、4大会連続でオリンピックに出場した(2008〜2021年)3
  • 万城目正(1905〜1968年)。 「リンゴの唄」の作曲家。幕別村生まれ36
  • 吉田菊太郎(1896〜1965年)。 アイヌの活動家で、蝦夷文化考古館の創設者37
  • 安東ウメ子(1932〜2004年)。 幕別で暮らしたアイヌの歌手、ムックリ奏者39

出典

本文中の番号は、この出典一覧につながっています。 数値は2026年9月23日時点のものです

  1. 北海道幕別町公式ホームページ — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  2. Makubetsu, Hokkaido — Wikipedia EN 閲覧日 2026-09-23
  3. 幕別町町勢要覧2026 資料編 1.概要 — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  4. 住基ネットにおける人口【参考値】(令和8年8月末日現在) — Hokkaido Government, Municipal Affairs Division JA 閲覧日 2026-09-23
  5. 令和8年度 幕別町の人口・世帯数 — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  6. 令和8年全国都道府県市区町村別面積調(4月1日時点) — Geospatial Information Authority of Japan JA 閲覧日 2026-09-23
  7. 幕別町 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  8. 町の花・木・鳥、シンボルマーク — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  9. パオくん・クマゲラくん — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  10. マスコット「パオくん」と「クマゲラくん」のデザイン利用について — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  11. パークゴルフについて — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  12. パークゴルフ年表 — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  13. パークゴルフデータ — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  14. 忠類ナウマン象記念館 — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  15. 幕別の農業 — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  16. Miho Takagi (speed skater) — Wikipedia EN 閲覧日 2026-09-23
  17. 幕別町町勢要覧2026 資料編 3.産業 — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  18. ガーデン — Tokachi Hills (十勝ヒルズ) JA 閲覧日 2026-09-23
  19. ホーム | ガーデン街道ホームページ — Hokkaido Garden Path (北海道ガーデン街道) JA 閲覧日 2026-09-23
  20. (閉館)蝦夷文化考古館 — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  21. チロット(幕別町アイヌ文化拠点空間)のオープン・施設予約の開始について — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  22. Hiromu Arakawa — Wikipedia EN 閲覧日 2026-09-23
  23. アイヌ語に由来する幕別町の地名 — Makubetsu Town Board of Education JA 閲覧日 2026-09-23
  24. 埋蔵文化財 — Makubetsu Town Board of Education JA 閲覧日 2026-09-23
  25. ナウマンゾウ — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  26. 忠類丸山のヒカリゴケ — Makubetsu Town Board of Education JA 閲覧日 2026-09-23
  27. 北海道幕別町 — Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, わがマチ・わがムラ JA 閲覧日 2026-09-23
  28. 幕別町営牧場 — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  29. ふるさと寄附 — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  30. 忠類 | 北の道の駅 — Hokkaido Michi-no-Eki Liaison Council (北の道の駅) JA 閲覧日 2026-09-23
  31. 「第49回まくべつ産業まつり」及び「第31回忠類どんとこいむら祭り」の開催について — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  32. 「インカ」のふるさと納税 お礼の品一覧【ふるさとチョイス】 — Furusato Choice (ふるさとチョイス) JA 閲覧日 2026-09-23
  33. 北海道幕別町のふるさと納税 お礼の品ランキング【ふるさとチョイス】 — Furusato Choice (ふるさとチョイス) JA 閲覧日 2026-09-23
  34. 北海道幕別町|自治体・ふるさと納税情報をご紹介【ふるさとチョイス】 — Furusato Choice (ふるさとチョイス) JA 閲覧日 2026-09-23
  35. 幕別やさい月イチ菜 — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  36. 万城目正 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  37. 吉田菊太郎 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  38. 令和8年秋、幕別町にアイヌ文化拠点空間(チロット)が誕生します — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  39. Umeko Ando — Wikipedia EN 閲覧日 2026-09-23
  40. 十勝ヒルズ — Tokachi Hills (十勝ヒルズ) JA 閲覧日 2026-09-23
  41. パークゴルフコース — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  42. 白銀台宿泊ロッジ — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  43. 幕別ふるさと味覚工房 — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  44. アクセス — Makubetsu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  45. 交流事業 — Makubetsu Town Board of Education JA 閲覧日 2026-09-23