北海道 市町村ガイド
天塩町、2024年10月

留萌振興局

天塩町 Teshio

てしおちょう

天塩町は、日本で4番目に長い天塩川が日本海に注ぐ河口に位置する。1 汽水域で育つ大粒のしじみで知られ、その名は江戸時代にはすでに広く知られていた。2 町内の牧場では数千頭の乳牛が飼われており、3 晴れた日の夕方には、水平線に利尻富士を望みながら日本海に夕日が沈む。4

人口(2020年国勢調査)
2,950
面積
353.56 km²
天塩郡
公式サイト
www.teshiotown.hokkaido.jp

主な特色

  • 天塩しじみ:日本語版ウィキペディアは、天塩町のしじみ(ヤマトシジミ)の漁獲量を北海道一としているが、出典は示されていない(未確認)。5 町の統計による2024年の漁獲量は33トンである。15 町は、味と粒の大きさは日本一だとしている。16 しじみは長い年月をかけて大きく育つ。江戸時代には、厚岸のカキ、十勝川のフナとともに「蝦夷の三絶」に数えられた。2
  • 天塩川:全長256kmで、日本で4番目、北海道で2番目に長い川である。1 2004年に北海道遺産に選定された。17 イトウが生息し、冬にはオオワシやオジロワシが越冬する。2
  • 酪農の町:2018年度、町内の乳牛は8,327頭、生乳生産量は35,540トンであった。3 宇野牧場は有機牛乳で「ウーノアイス」を作っている。18
  • オロロンラインの夕日:町の北に延びる海岸道路からは、夕日と、海の向こうの利尻富士を望める。174
  • 川口遺跡:天塩川沿いの砂丘上に約230軒の竪穴建物跡が残る。続縄文時代から擦文時代のものである。19
  • てしお温泉夕映:町の温泉で、珍しい茶褐色の湯が特徴である。浴室からは日本海を見渡せる。4
  • 秋鮭といくら:サケは漁獲金額が最も大きい魚種である。2024年の水揚げは411トン、4億300万円であった。15
  • テシオコククジラ:1995年に町内で見つかった化石は、約300万年前の世界最古のコククジラと考えられている。20

観光・アクティビティ

自然・景観

  • 天塩川河川公園:河口にあり、雄大な夕日を望める。17
  • 鏡沼海浜公園:沼を囲む公園で、バーベキュー施設とキャンプ場がある。17 6月から8月にはハマナスが咲く。2
  • 振老沼:春と秋に渡り鳥が集まる三日月湖である。17 町のウェブサイトには、この沼の野鳥観察ガイドが掲載されている。29
  • 北川口展望台・てしおこもれびの森:このほかの展望スポットと森。5
  • オロロンライン:小樽から稚内まで380km続く海岸ルートで、ライダーに人気がある。17 町の北では、道道106号が全長500mの天塩河口大橋を渡り、海岸沿いに稚内方面へ延びる。5

温泉

  • てしお温泉夕映(サラキシ5807-4)4
    • 湯:独特のにおいがある珍しい茶褐色の湯で、肌がすべすべになるといわれる。436
    • 浴室:和風風呂と洋風風呂があり、毎日6時に入れ替わる。和風風呂の露天風呂は11月1日から4月30日まで閉鎖される。2026年9月時点では、洋風風呂の露天風呂が設備故障のため閉鎖中である。36
    • 日帰り入浴:平日11時〜22時、土日祝日10時〜22時(最終入館21時)。大人(中学生以上)600円、小学生以下無料。4月と11月にはメンテナンスのため休業する。37
    • 宿泊:ホテルを兼ねており、2018年4月に全面改装された。4

博物館・史跡

  • 天塩川歴史資料館
    • 2026年の開館期間は4月21日〜10月31日、10時〜17時。大人200円、高校生以下無料。38
    • 休館日は4月と10月の月曜日、5月と6月の第2・第4月曜日。7月から9月は毎日開館する。38
  • 川口遺跡風景林:市街地の北西約1.5km。散策路沿いに竪穴住居が復元されている。その数は観光協会によれば3棟、ウィキペディアによれば2棟である。1719 2026年の開園期間は5月1日〜10月18日。38
  • 天塩厳島神社:「文化・祭り」を参照。

アウトドア・季節のアクティビティ

  • 鏡沼海浜公園キャンプ場:5月1日に開設し、2026年のシーズンは10月19日のチェックアウトで終了する。38 予約は01632-2-1830。料金(2026年4月時点)は次のとおり。39
    • フリーサイト:1張1,000円。キャンピングカーサイト:1,000円。
    • オートサイト:3,500円。バンガロー(4人用):4,500円。オートバンガロー(6人用):5,000円。
    • ライダーハウス:1人500円。2026年5月に開設した「シン・ライダーハウス」は1棟2,000円。
    • バンガローとライダーハウスは、別途北海道宿泊税が1泊100円かかる。
    • 洗濯機とレンタル用品がある。
    • 鏡沼の周囲の木道は破損のため使用中止となっている。2026年8月時点で再開時期は決まっていない。
  • サイクリング40
    • 周遊ルート:キャンプ場を起点とする約6.5km(約1時間)のコースで、天塩川、日本海、利尻富士を望める。自転車はキャンプ場で借りられる。
    • 通過ルート:約1.8km。国道232号を走るツーリングサイクリスト向け。
  • 川のアクティビティ:天塩川はカヌーや釣りに利用されている。17
  • 野生生物観察:春はハクチョウやガン、9月からはサケの遡上、冬はオオワシ・オジロワシが見られる。2
  • マンホール巡り17
    • 道の駅てしお:アローラロコンのポケモンマンホールと、ドムを描いたガンダムマンホール。
    • 夕映:ガンダムとてしお仮面のマンホール。
  • スキー:西産士地区の天塩町町民スキー場は、2027年1月6日にオープンする予定である。34

食の体験

  • しじみラーメン:道の駅のレストラン(ホッキカレーもある)や夕映のレストランで味わえる。31
  • 宴家ふく助:元料理長が営む居酒屋で、しじみの酒蒸しが味わえる。31
  • ドライブインてしお:1984年から営業している。31
  • 焼肉:焼肉の店たちばなと、七輪の炭火で焼く焼き肉南花園がある。31
  • 乳製品:宇野牧場とべこちちFACTORYでソフトクリームや乳製品が楽しめる。31

道の駅

  • 所在地
    • 天塩郡天塩町新開通4-7227-2、国道232号沿い。32
    • 道道106号(稚内天塩線)からも行ける。41
    • 周辺には、てしお温泉夕映、天塩川歴史資料館、天塩川河川公園がある。32
    • 天塩川と日本海の向こうに利尻富士を望む。32
  • 営業時間(2026年9月時点。訪問前に要確認)32
    • 建物:4〜10月は9時〜19時、11〜3月は9時〜17時。
    • レストラン:4月〜12月は11時〜17時、1月〜3月は11時〜15時。
    • 観光案内所:5〜10月のみ、10時〜17時。
    • 1月1〜2日は休館。レストランは11月から4月中旬までの日曜日も休業する。
    • 日本語版ウィキペディアには、これとは異なる古い営業時間と休館日が記載されている。41
    • レストランは1〜2日ほど臨時休業することがある。2025年8月25〜26日には休業したが、売店のSHOP天塩の國は営業した。42
  • 売店・商品
    • 売店はSHOP天塩の國である。42
    • てしおChuChuプリン、トロケッテ ウーノ、インスタントのしじみラーメンを販売している。32
    • しじみの潮汁や煮だしスープ、しじみボイル、てしおキムチ、べこちちFACTORYのチーズ、黒いプリン、マスカットサイダーなど、町のほかの特産品も扱う。30
  • 食事
    • レストランでは、しじみラーメンとホッキカレーのほか、ワンコイン(500円)のザンギ弁当を提供している。32 観光協会は「道の駅レストランたけ多」として紹介している。31
    • ソフトクリームには、宇野牧場の牛乳を使ったソフトクリームをどら焼きで挟んだ「どらソフト」がある。32
  • 設備
    • 駐車場:普通車55台、大型車6台で、一部は屋根付き。32 日本語版ウィキペディアは普通車43台、大型車6台、身障者用4台としている。41
    • トイレ:多目的トイレ、暖房便座付き温水洗浄便座、おむつ交換台。32 日本語版ウィキペディアによれば、トイレは24時間利用できる。41
    • EV充電器、Wi-Fi、観光案内コーナー。32
    • クレジットカードとキャッシュレス決済に対応。32
  • 備考
    • 2002年8月13日に、北海道の道の駅第74号として登録された。32
    • 開業日は、ウィキペディアの天塩町の記事では2003年6月12日、5 道の駅てしおの記事では2003年6月20日とされている。41
    • 2021年6月、広域的な災害対応の拠点となる「防災道の駅」として、国が最初に選定した駅の一つとなった。21
    • ウィキペディアによれば、道の駅は旧国鉄羽幌線の跡地に造られた国道232号天塩バイパス沿いにある。旧天塩駅は約200m北にあった。41
    • スタンプは休館日も含め24時間押せる。32
    • ポケモンとガンダムのマンホールがある。17
    • 8〜9月には「てしお市」が開かれる。34

アクセス・交通

  • 鉄道:町内に鉄道は通っていない。5
    • 最寄り駅はJR宗谷本線の幌延駅で、バスで約20分。11
    • 1935年から1987年までは国鉄羽幌線が町内を通っていた。5
    • 天塩町雄信内地区の対岸、幌延町にあるJR雄信内駅は、2025年3月15日に旅客扱いを終了し、信号場となった。4314
  • 特急バス:沿岸バスの「特急はぼろ号」が、札幌駅から留萌・羽幌を経由して天塩、幌延、豊富まで運行している。44
    • 全席予約制。札幌〜天塩の大人運賃は6,300円。44
    • 札幌発1日4便のうち3便が天塩まで運行する。2026年10月1日にダイヤが改正される。44
    • 町は所要時間を約4.5時間としている。11
  • 路線バス:沿岸バスが、羽幌線の代替路線である豊富羽幌線と幌延留萌線を運行している。5
  • 11
    • 札幌から:国道232号経由で約4.5時間。
    • 旭川から:国道40号経由で約3.5時間。
    • 稚内から:道道106号経由で約1時間15分。
  • 空路11
    • 最寄りの空港は稚内空港で、車で約1.5時間。
    • 旭川空港までは約3時間45分、新千歳空港までは約5時間。
  • 道路・橋:国道40号と232号は、幌延方面へ天塩川を渡る天塩大橋を共用している。新しい橋は2020年10月30日に供用を開始した。5
  • 近くの道の駅遠別町の「えんべつ富士見」と、中川町の「なかがわ」。45

旅のヒント

  • ベストシーズン:5月〜10月。キャンプ場は5月1日に開設し、資料館は4月下旬から10月31日まで開館する。3938
  • しじみの季節:6月〜8月。2 しじみまつりと神社の例大祭は、いずれも7月中旬に行われる。33
  • 自然の暦:9月からサケが遡上し、冬にはオオワシ・オジロワシが飛来する。2
  • 観光案内:天塩町観光協会(01632-2-1729)に問い合わせるとよい。46 道の駅てしおの観光案内所は5〜10月に係員がいる。32
  • :天塩町は特別豪雪地帯で、−30.6℃の気温と120cmの積雪深が記録されている。522 沿岸の道路は強風や地吹雪に見舞われることがあるため、オロロンラインを走る前に道路状況を確認したい。
  • 大雨:2010年や2025年など、夏に激しい豪雨に見舞われたことがある。14
  • 季節休業:夕映は4月と11月にメンテナンスのため休業する。37 道の駅のレストランは冬の日曜日が休みである。32
  • 野生動物:この地域にはヒグマが生息する。2026年秋には、巡回展「宗谷と天塩のヒグマ」が町で開かれている。35 川岸や森では通常のクマ対策をとり、夕暮れ時は道路に出るシカに注意したい。
  • 事前予約:札幌との特急バスは座席の予約が必要である。44

写真

天塩町についてもっと詳しく

基本情報

項目 内容
種別
振興局 留萌振興局。天塩町は留萌管内最北の市町村である。5
天塩郡
人口 2020年(令和2年)国勢調査で2,950人(1,425世帯)。6 2015年の3,243人から9.0%減少した(町の国勢調査表からの計算値)。7 2025年国勢調査の速報値は2,535人である。8 住民基本台帳では、2026年8月末現在2,495人・1,412世帯である。9 人口のピークは1955年の10,019人である。7
面積 353.56km²(国土地理院、2026年4月1日時点)。10 東西約25km、南北約26kmである。11
人口密度 2020年国勢調査時点で約8.3人/km²(国勢調査人口と国土地理院の面積からの計算値)。610 2026年8月の住民基本台帳人口では約7.1人/km²(計算値)。
沿革 1878年に天塩村の村名が創設された。1880年に戸長役場が置かれ、町は1880年を開基の年としている。1903年に遠別、1909年に幌延と沙流(現在の豊富町の地域)が分立した。1915年に二級町村制を施行し、1924年に町制を施行して天塩町となった。合併は経験しておらず、その後の境界変更は1967年の幌延町との境界変更のみである。5
隣接自治体 南は遠別町(留萌振興局)、北東は幌延町(宗谷総合振興局)、南東は中川町(上川総合振興局)。西は日本海に面する。115
町のシンボル 町の木はエゾヤマザクラ、町の花はハマナス、町の鳥はコガラである。11 町章は「テシオ(テシホ)」を図案化したもので、「天」の字が外側の円を形づくっている。11 町旗と町章は1950年10月1日に制定された。5
マスコット てしお仮面。天塩の頭文字「天」の字を身につけた、スーパーヒーローのしじみである。1213 2012年に誕生した。14 決めポーズは人差し指を立てた「ナンバー1」のポーズで、天塩のしじみが天下一品であることを表している。13
公式サイト https://www.teshiotown.hokkaido.jp/

地名の由来

町名は、町内で海に注ぐ天塩川に由来する。5

  • アイヌ語の由来:町によれば、地名はアイヌ語の「テシュ」(梁〈やな〉の意)に由来する。梁とは、杭や木、竹を川に並べて魚をとる仕掛けである。1113
  • 諸説:ウィキペディアは「テㇱ」(梁)を語源とする。「テㇱオペッ」(梁の多い川)とする説のほか、「テㇱウンイ」(梁のあるところ)、「テㇱウㇱイ」(梁がついているところ)とする説もある。1
  • 実際の梁ではない:地名は、中流で梁のように川を横切っていた岩盤を指すとみられる。この岩盤は、木材輸送のために河道が浚渫されるまで存在した。1
  • 古い表記:「テシホ」の地名は、1700年に松前藩が作成した蝦夷地の地図に初めて記された。14 交易の場所は「テシホ場所」と呼ばれた。5

歴史

  • 約3,000年前:天塩川河口付近で人々が竪穴住居を営み始めた。14 川口遺跡では、1.5kmにわたる砂丘上に230軒の竪穴建物跡が並ぶ。続縄文時代から擦文時代直後までのもので、一部はオホーツク文化に属する。19
  • アイヌのコタンと港:長い砂嘴が天然の防波堤となったため、河口は良港であった。アイヌの人々がここにコタン(集落)を築き、交易の拠点となった。5
  • 江戸時代初期(慶長年間):天塩のアイヌと和人の交易のため、運上屋と番所が置かれた。14 1669年のシャクシャインの戦いの後、松前藩によるアイヌ支配が強まった。5
  • 1786年:テシホ場所に場所請負制が導入された。請負人は紀州の商人で、交易の不平等が強まった。5
  • 1804年:栖原屋の支配人が弁財天をまつる小堂を建てた。これが天塩厳島神社の起源である。14
  • 1855〜1861年:1855年に蝦夷地の大半が幕府の直轄地となった。1857年に松浦武四郎が天塩川を調査した。1861年には庄内藩の役人が天塩に赴任した。5
  • 1869〜1880年:1869年、新設の天塩国の一部として天塩郡が置かれた。1878年に村名が定められた。1880年には、天塩郡・中川郡・上川郡を管轄する戸長役場がここに置かれた。5
  • 1880年代後半からのニシンとサケ:春のニシン漁と秋のサケ漁のため、多くの出稼ぎ漁夫(ヤン衆)が訪れた。14
  • 捕鯨:北海道で初めて近代商業捕鯨が行われた地域である。かつては沿岸でコククジラやザトウクジラが多く見られた。5
  • 1898年以降の農業入植:越中(富山)、利尻島、岩手、山形、宮城から団体入植者が入った。14
  • 1899年:北海道庁の補助による小樽〜天塩間の定期船が就航した。1935年に鉄道が開通するまで運航された。14
  • 1902〜1912年頃の「天塩材時代」:町は明治30年代後半から40年代を「天塩材時代」と呼んでいる。川を流送・輸送された木材によって天塩は木材の集散地となり、木材が海産物を抜いて最大の移出品となった。天塩木材や北海道木材などの企業が進出した。14 この役割は、大正時代に宗谷本線が河川輸送に取って代わったことで終わった。5
  • 大火:町では大火が相次ぎ、1910年に169戸、1917年に239戸、1928年に170戸以上が焼失した。14
  • 1935〜1936年の鉄道:天塩線(のちの羽幌線)が1935年6月30日に幌延から天塩まで開通し、1936年に遠別まで延伸された。5
  • 1940年:積丹半島沖地震による2mの津波で、対岸のオトンルイにあった番屋が流され、11人が死亡した。5
  • 戦後:昭和中期にニシンの漁獲が激減し、大都市への人口流出が進んだ。5 人口は1955年の10,019人がピークである。7 酪農が発展し、1972年には乳牛10,000頭を達成した。14
  • 1984年:アラスカ州ホーマー市との姉妹都市提携が始まった。同年12月には札幌への直通特急バスが運行を開始した。5
  • 1987年3月30日:国鉄羽幌線が廃止され、バスに転換された。5
  • 1995年:8月、町内の男能富地区でテシオコククジラの化石が発見された。20
  • 2000〜2003年:2000年にてしお温泉夕映が開業した。5 2001年に全国シジミシンポジウムが開催された。14 2003年6月に道の駅てしおが開業した。5
  • 2010年:8月13〜14日の大雨による土砂崩れで、1,457世帯が4日間断水した。14
  • 2012年:マスコットの「てしお仮面」が誕生した。14
  • 2020年:10月30日、国道40号の新しい天塩大橋が供用を開始した。5
  • 2021年:道の駅てしおは、2021年6月に国が初めて選定した「防災道の駅」の一つとなった。21
  • 2023年:第1回天塩川しじみまつりが開催された。14
  • 2025年:8月17日に日降水量156.0mmを記録し、観測史上最大となった。2214

地理・気候

  • 位置:北海道北西部、天塩川下流の左岸に位置する。5 北緯44°45′47″〜44°59′37″、東経141°42′51″〜142°01′41″にわたる。11
  • 河口:天塩川は最後の約10kmで、幌延町に属する長い砂嘴の内側を海岸沿いに南へ流れ、市街地の近くで海に注ぐ。15 満潮時には海水が22km上流まで押し寄せる。流域面積は5,590km²である。1
  • 集落:酪農家以外の住民の多くは2か所に住んでいる。一つは河口の中心市街地、もう一つは国道40号沿いの雄信内(アイヌ語の「オヌプナイ」に由来)である。5
  • 湖沼・湿地:鏡沼は海浜公園の中心である。17 振老沼は河川工事で切り離されてできた三日月湖で、渡り鳥が集まる。17 北隣にはラムサール条約湿地のサロベツ湿原がある。23
  • 森林:民有林が町の面積の約20%を占める。24
  • 野生生物:春にはハクチョウやオオヒシクイの群れが通過し、イトウが赤い婚姻色で産卵する。9月からはサケが遡上する。冬には翼を広げると2mを超えるオオワシやオジロワシが見られる。2
  • 自然公園:確認した資料では、町内に国立公園・国定公園の区域は見つからなかった。
  • 気候:冬は厳しく、気温の変化が大きい。周辺の自治体と同様に特別豪雪地帯に指定されており、冬に−20℃を下回ることも珍しくない。5 気象庁天塩観測所の平年値(1991〜2020年)は次のとおりである。25
    • 年間:平均気温6.8℃、降水量915.4mm。
    • 1月:平均気温−5.4℃、日最低気温の平均−9.9℃、降雪量219cm。
    • 8月:平均気温19.5℃、日最高気温の平均23.6℃。
    • 雪:月別降雪量を合計すると、シーズン全体で約760cm(計算値)。最深積雪の平年値は2月の82cm。
  • 極値:最高気温は33.8℃(2021年7月27日)、最低気温は−30.6℃(1985年1月24日)。最深積雪は120cm(2013年1月26日)。気象庁は33.8℃と120cmの値に、資料が不完全な値を示す記号「]」を付けている。統計開始は、気温が1977年10月、降水量が1976年5月、積雪深が1982年10月である。22

経済・産業

経済は漁業・酪農・林業を柱とする。5

  • 酪農
    • 2018年度、町内の農家108戸のうち87戸が乳牛を飼養していた。3
    • 乳牛は8,327頭で、うち経産牛が4,921頭であった。1頭あたりの年間乳量は平均7,222kg、生乳生産量は合計35,540トンである。2030年度の目標は45,000トンとしている。3
    • このほか肉用牛が5,585頭いた。3
    • ピーク時には10,000頭を大きく上回る乳牛を飼養し、年間約50,000トンの生乳を生産していた。26
    • 生乳は農協を通じて、幌延町にある雪印メグミルクの工場へ出荷される。5
    • 2018年にTMR(混合飼料)センター、2019年に大型農業生産法人が稼働を開始した。26 町の計画は、農家の約半数に後継者がいないと警告している。3
  • 漁業
    • 2024年の地元漁業者の水揚げは938トン、6億3,100万円であった。15 主な魚種は次のとおりである。
      • サケ:411トン、4億300万円
      • かすべ:108トン
      • にしん:77トン、2,700万円
      • かれい:67トン
      • タコ:40トン、3,500万円
      • しじみ:33トン、4,800万円
    • サケの水揚げは2022年の1,337トン(10億700万円)が、2015〜2024年の表で最高である。2024年の漁家数は25戸であった。15
    • 秋サケは定置網で漁獲され、塩蔵の新巻として出荷される。16
    • 町は、天塩川の本流・支流と、幌延町の湖沼であるパンケ沼でのしじみ漁を紹介している。16 パンケ沼はかつて主要なしじみ漁場で、1985年には500トン以上が漁獲されたが、2000年代に漁獲が激減し、2014年を最後に途絶えた。27 町は漁獲制限や漁場の覆砂によって資源を守っている。16
  • 林業:1902〜1912年頃の「天塩材時代」には、木材の収入が漁業を上回っていた。14 現在も民有林の大半は若い林である。24
  • 人口:人口は1955年の10,019人から、2020年には2,950人に減少した。7 2025年国勢調査の速報値は2,535人で、5年間で14.1%減少した。8
  • 地域振興
    • 7つのポータルサイトを通じてふるさと納税を受け付けている。28
    • 旅行者がその場で寄附し、電子クーポンを受け取れる「旅先納税 e街ギフト」もある。28
    • 2026年9月には、高校と大学の連携をテーマとしたまちづくりシンポジウムを開催した。9 2019年に名寄市立大学、2024年に麗澤大学と連携協定を結んでいる。14
    • 2026年には、日本大学藝術学部の学生で映像監督のフジムラヒヨリが、町を紹介する短編映像「天塩町に、ついて」を制作した。29
    • 町の観光入込客数は見つからなかった。

特産品・名物

特産品 分類 内容・購入場所
天塩しじみ 水産物 大粒で濃厚な味のヤマトシジミ。漁期は6月から8月末まで。2 砂出しした「砂出ししじみボイル」は冷凍品とレトルトパックがある。銀恵水産、かっぱい、北るもい漁協天塩支所、SHOP天塩の國で販売している。30
しじみラーメン ご当地グルメ 道の駅のレストランと夕映のレストランで提供している。31 インスタントの「天塩しじみラーメン」は、漁協、土部商店、SHOP天塩の國で販売している。30
天塩しじみ貝「潮汁」、しじみ煮だしスープ 汁物 潮汁は1食に特大のしじみが3粒入り、カップ入りと3食入りパックがある。煮だしスープは天塩産の天然しじみを100%使用し、お湯で割るだけで飲める。いずれも天塩の國と夕映で販売している。30
しじみの酒蒸し ご当地グルメ 居酒屋「宴家ふく助」の名物。31
ホッキカレー ご当地グルメ 道の駅のレストランで提供するホッキ貝のカレー。3231
秋鮭・新巻・いくら 水産物 9月からサケが遡上し、新巻やいくらに加工される。2 醤油いくらは、ふるさとチョイスのふるさと納税返礼品ランキングで1位である(2026年9月)。18
たこ 水産物 天塩町産のたこ足(1kg)は、ふるさと納税の人気返礼品である。18
宇野牧場の乳製品 乳製品 「トロケッテ ウーノ」は、プリンでもヨーグルトでもないミルクスイーツ。30 有機牛乳で作る「ウーノアイス」は、ふるさと納税の人気返礼品である。18 牧場では牛乳やソフトクリームを販売している。31
べこちちFACTORYのチーズ 乳製品 自社牧場でその日に搾った牛乳で作る、手作りのナチュラルチーズ。工房、夕映、天塩の國で販売している。30
てしおChuChuプリン スイーツ 保存料や着色料を使わない生タイプのプリン。30
黒いプリン スイーツ 竹炭パウダーで色を付け、豊富町産の牛乳を100%使用している。ブランデーケーキでも知られるとらや菓子司が作る。3031
マスカットサイダー 飲料 天塩オリジナルの清涼飲料水。道の駅てしおや夕映などで販売している。30
てしおキムチ 加工食品 てしおキムチ工房が作る、新しい地元の人気品。30
ハマナス 植物加工品 町の花で、6〜8月に鏡沼で咲く。染料、お茶、ジャムに利用される。2

文化・祭り

行事 時期 内容
天塩川しじみまつり 2026年7月11〜12日 天塩川河川公園で開催。ステージショーやライブ、地元グルメの販売、キッチンカー、キャラクターショー、子ども向けアトラクション、花火、抽選会がある。3334 前身の鏡沼しじみまつりは2020年に新型コロナウイルス感染症の影響で中止となり、現在の名称での第1回は2023年に開催された。14
厳島神社例大祭 7月16〜18日 町内各所で行われる。33
天塩町ビアガーデンプロレス2026 2026年8月1日 天塩町ミレニアムパークで開催。観戦無料のプロレス、ビアガーデン、キッチンカー。34
こども盆踊り・仮装盆踊り 2026年8月13〜14日 天塩町ミレニアムパークで開催。34 仮装盆踊りは2025年に18年ぶりに復活した。14
第34回雄信内夏まつり 2026年8月15日 雄信内地区での盆踊りやカラオケ大会。3334
てしお市 8月〜9月 道の駅てしおに露店が並ぶ。34
てしお川港まつり、てしお秋の味まつり 8月中旬(花火あり)、9月 日本語版ウィキペディアに記載があるが、5 町の2026年の行事一覧には載っていない。現在も開催されているかは未確認。
巡回展「宗谷と天塩のヒグマ」 2026年9月24日〜10月11日 社会福祉会館で開かれる巡回展。10時〜18時、月曜休館。35
  • 天塩厳島神社:天塩川のほとりに立つ町の守り神である。1804年に創建され、市杵島姫命をまつる。17 1910年に現在地へ移り、隣にはいつくしま公園がある。5
  • 天塩川歴史資料館:1951年に完成した旧役場庁舎で、赤れんが造りの建物である。517 1989年6月に資料館として再オープンし、2,000点を超える資料を収蔵する。517 ウィキペディアによれば、川口遺跡から出土し復元された土器や石器は町の資料館に保管されている。19
  • 町指定史跡:町は5か所の史跡を指定している。運上屋跡、天塩駅逓跡、そして基線・雄信内・振老の3か所の渡船場跡である。5
  • 松浦武四郎像:1997年、鏡沼で探検家松浦武四郎の像が除幕された。145

アイヌ文化

  • 河口での交易:天塩川河口は、和人が来るはるか以前からアイヌのコタンであり、交易の中心地であった。5 江戸時代初期、松前藩はここに運上屋を置いた。14 1786年からの場所請負制のもとで、天塩のアイヌにとって交易はより不平等なものとなった。5
  • 川口遺跡:砂丘上の竪穴建物跡は、続縄文時代から擦文時代にわたる。擦文文化はアイヌ文化に先立つ文化である。19 観光協会は、この遺跡を縄文時代からアイヌ期にわたるものと紹介している。17
  • シカラカンデ:和算家の串原右仲と互いに言葉を教え合い、串原にアイヌ語を教えたアイヌの男性である。5
  • 地名:アイヌ語の地名は、天塩(「テㇱ」=梁)1や雄信内(「オヌプナイ」)に残っている。5 温泉のあるサラキシなど、カタカナの字名もアイヌ語由来とみられるが、4 確認した資料に説明はない(未確認)。
  • 現在:確認した資料では、町内にアイヌ文化の施設や、現在も受け継がれている伝統は見つからなかった。地元のアイヌについて学ぶには、川口遺跡と歴史資料館が最適である。

姉妹都市・友好都市

  • ホーマー市(アメリカ合衆国アラスカ州):1984年4月から姉妹都市である。47
    • ホーマー市は北緯約60度、西経約152度にあり、天塩町の北東約5,000kmに位置する。47
    • 両市町は学生や文化・スポーツ団体の交流を行ってきた。2014年に提携30周年を迎えた。47
    • 町の年表には、2025年にホーマー市との青少年交流があったと記されている。14
  • トマリ市(ロシア・サハリン州):1992年7月に友好交流協定を締結した。47
    • サハリン西海岸、ユジノサハリンスクの北約170kmにあり、気候や植生が天塩町に似ている。47
    • 日本統治時代は泊居町であった。5
  • 国内:見つからなかった。

ゆかりの人物

  • ポール牧:コメディアン。雄信内地区出身。5
  • 村上茂利:自由民主党の衆議院議員。元労働事務次官。5
  • 小林幸徳:北海道大学名誉教授。元苫小牧工業高等専門学校長。5
  • 金由起子:女子野球選手・指導者。5

出典

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  1. 天塩川 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  2. 知る | 天塩町観光協会 — 天塩町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  3. 天塩町酪農・肉用牛生産近代化計画書(令和3年11月、PDF) — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  4. 北海道天塩町の天然温泉【てしお温泉夕映】公式HP — てしお温泉夕映 JA 閲覧日 2026-09-23
  5. 天塩町 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  6. 令和2年国勢調査 町丁・字等別人口及び世帯数(留萌振興局、XLS) — 北海道総合政策部計画局統計課 JA 閲覧日 2026-09-23
  7. 天塩町の人口 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  8. 令和7年国勢調査速報 北海道の人口・世帯数(PDF) — 北海道総合政策部計画局統計課 JA 閲覧日 2026-09-23
  9. 北海道天塩町 – Hokkaido teshio town official website(人口:令和8年8月末現在) — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  10. 令和8年全国都道府県市区町村別面積調(4月1日時点) — 国土地理院 JA 閲覧日 2026-09-23
  11. 天塩町の概要 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  12. Teshio, Hokkaido — Wikipedia EN 閲覧日 2026-09-23
  13. 市町村コーナー(P26–29、PDF) — 北海道留萌振興局 JA 閲覧日 2026-09-23
  14. 天塩の歴史・年表 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  15. 魚種別漁獲高(平成27年〜令和6年、PDF) — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  16. 天塩町の漁業 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  17. 観る | 天塩町観光協会 — 天塩町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  18. 北海道天塩町のふるさと納税 お礼の品ランキング【ふるさとチョイス】 — ふるさとチョイス JA 閲覧日 2026-09-23
  19. 川口遺跡 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  20. 世界最古のコククジラ化石 テシオコククジラ(約300万年前)(PDF) — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  21. 「防災道の駅」について(「防災道の駅」一覧、PDF) — 国土交通省 JA 閲覧日 2026-09-23
  22. 気象庁|過去の気象データ検索(天塩 観測史上1〜10位の値) — 気象庁 JA 閲覧日 2026-09-23
  23. 近隣施設 | 天塩町観光協会 — 天塩町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  24. 天塩町の林業 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  25. 気象庁|過去の気象データ検索(天塩 平年値 1991〜2020年) — 気象庁 JA 閲覧日 2026-09-23
  26. 天塩町の農業 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  27. パンケ沼 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  28. 天塩町ふるさと応援寄附について — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  29. 観光情報 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  30. 特産品 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
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  32. 道の駅てしお — 北の道の駅(hokkaido-michinoeki.jp) JA 閲覧日 2026-09-23
  33. 2026年度観光イベント情報 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  34. 令和8年度 留萌管内イベントカレンダー(PDF) — 北海道留萌振興局 JA 閲覧日 2026-09-23
  35. 【9/24~10/11】宗谷管内巡回展「宗谷と天塩のヒグマ」 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  36. 温泉 – てしお温泉夕映公式HP — てしお温泉夕映 JA 閲覧日 2026-09-23
  37. 日帰り入浴 – てしお温泉夕映公式HP — てしお温泉夕映 JA 閲覧日 2026-09-23
  38. 公共施設の開館・開園期間について(天塩川歴史資料館・天塩町運動公園・鏡沼海浜公園・川口遺跡風景林) — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  39. キャンプ場 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  40. 天塩サイクル・ルート【周遊ルート】【通過ルート】 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23
  41. 道の駅てしお — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  42. 道の駅てしお レストラン臨時休業のお知らせ — 北の道の駅(hokkaido-michinoeki.jp) JA 閲覧日 2026-09-23
  43. 雄信内信号場 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  44. 特急はぼろ号 — 沿岸バス株式会社 JA 閲覧日 2026-09-23
  45. 住所等一覧 — 北の道の駅(hokkaido-michinoeki.jp) JA 閲覧日 2026-09-23
  46. 北海道天塩町観光協会 — 天塩町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  47. 国際交流 — 北海道天塩町 JA 閲覧日 2026-09-23