北海道 市町村ガイド

十勝総合振興局

士幌町 Shihoro

しほろちょう

十勝北部の農業の町で、地元の農協が自前の馬鈴しょ加工工場を建て、乳業会社の設立にも加わった。現在はじゃがいも、しほろ牛、褐色の「モール温泉」で知られる。

人口(2020年国勢調査)
5,848
面積
259.19 km²
河東郡
公式サイト
www.shihoro.jp

主な特色

  • じゃがいもと農家自らの加工体制。 1960年(昭和35年)、近隣の農協が士幌の農協合理化澱粉工場に参加した。現在は四町五農協で構成される士幌馬鈴薯施設運営協議会が馬鈴しょ関連施設を共同で利用しており、JA士幌町は同協議会の始まりを1960年としている1011。1973年(昭和48年)にはJA士幌町が自前のポテトチップス工場とフレンチフライ工場を開設した11。現在は埼玉県にあるJAの工場が首都圏向けにカルビーのポテトチップスを製造している12
  • しほろ牛。 年間約28,000頭が肥育・出荷され、「しほろ牛」「しほろ牛X(CROSS)」「しほろ牛若丸」の三つのブランドがある13。「しほろ牛」は2019年(令和元年)から地域団体商標に登録されている11
  • 酪農。 約60戸の酪農家が約10,000頭の乳牛を飼養し、年間約100,000 tの生乳を生産する。全量がよつ葉乳業に出荷されており、同社は1967年(昭和42年)に地元の生産者が設立に携わった会社である14
  • 太田寛一。 1953年から1982年まで士幌の農協を率い、のちにホクレンと全農の会長を務めた。JA士幌町の農協記念館がその業績を紹介している。記念館は、町の農業の先人たちが残した「士幌イズム」を若い世代に伝えるために建てられた15
  • しほろ温泉プラザ緑風。 植物由来の褐色の湯が特徴のモール温泉。道の駅を兼ねており、全面改装を経て2025年(令和7年)4月にリニューアルオープンした16
  • 道の駅ピア21しほろ。 建物の屋根は牛舎をモチーフにしている。しほろ牛のハンバーガーや「寛一フライドポテト」を目当てに多くの人が訪れる17
  • 岐阜からの開拓者。 町の起源は、1898年(明治31年)に岐阜県から入植した43戸にさかのぼる。現在は岐阜県美濃市と姉妹都市である118
  • 士幌高原ヌプカの里。 標高600 mの高原で、コテージやキャンプ場があり、十勝平野を広く見渡せる19

観光・アクティビティ

自然・景観

  • 士幌高原ヌプカの里(上音更21-173)。標高600 mの高原で、町中心部から車で約20分。十勝平野を見渡す眺望と、晴れた夜の星空観察が魅力で、冬期は休業する1917。展望台からは日高山脈と十勝平野を180度見渡せる。近くには高山植物園や、乳牛が放牧されるヌプカ牧場がある28
  • 白雲山(国土地理院の地図で1,186 m)。 高原から登る山で、山頂は隣の上士幌町にある27。山頂からは然別湖を見下ろせ、道中ではナキウサギに出会えることもある28
  • 朝陽公園ホタルの里(下居辺)。ホタルの飼育池があり、7月下旬から8月上旬にヘイケホタルが見られる38。ホタル保護のため、観賞期間以外は園内への立ち入りを控えるよう呼びかけている37

温泉

  • しほろ温泉プラザ緑風(下居辺)。泉質はナトリウム-塩化物泉で、源泉温度は49.6 °C、植物由来の褐色の湯である。一部の浴槽は源泉100%かけ流し。露天風呂、ドライサウナ、ジェット風呂、電気風呂のほか、十勝石を敷いた足つぼ風呂がある。ポーラの「温泉×肌サイエンス」認証を受けている46。町外の人の日帰り入浴料は大人700円(平日600円)、小学生350円(平日300円)で、町民の大人は500円46。詳しくは後述の「道の駅」を参照。

博物館・歴史施設

  • 農協記念館(士幌225-20、平日のみ開館)15
  • 伝統農業保存伝承館・美濃の家(中士幌幹線86)21
  • 旧士幌駅を保存する士幌交通公園(士幌西2線157)45

アウトドア・季節のアクティビティ

  • ヌプカの里のキャンプ場とコテージ。
    • 営業は4月中旬〜10月下旬。雪解けや水道管の凍結の状況によって変わる。
    • キャンプ場:緩やかな斜面に区画指定のないテントサイトが約50張り分あり、一区画一泊500円。予約は受け付けていない。
    • コテージ:六棟あり、各6〜11人が泊まれる。料金は一棟8,000円に加え、一人一泊1,000円(GW・7月・8月は1,500円)。
    • コテージ料金はチェックイン時に前払いで、支払いは現金かPayPayのみ。2026年4月からは北海道の宿泊税が別途現金で加算される47
  • パークゴルフ。 しほろ温泉に国際認定の四コース36ホールのコースがある。4月中旬から11月中旬まで無料でプレーできる48
  • フルーツ狩り・農業体験。 初夏のハスカップ狩り、8月のシーベリー狩り(祭り・行事を参照)。観光協会は、じゃがいも収穫体験、チーズ工房でのチーズづくり、士幌フィッシングパークも紹介している4950
  • サイクリング。 「チャリたびしほろ」で自転車を借りられる50

食の体験

  • ピア21でのランチ(しほろ牛や寛一フライドポテト)。
  • ヌプカの里の焼肉ハウスでのジンギスカンとしほろ牛。予約制で、しほろ牛は一週間前までの注文が必要51
  • 観光協会が紹介する、農村風景を望むカフェや食堂。「Farm Kitchen 佐倉 Cafe」や牧場のレストラン「まきばのレストランカントリーロード」など50

道の駅

道の駅ピア21しほろ

  • 所在地: 河東郡士幌町字士幌西2線134番地1。国道241号・274号沿い17で、町中心部に近く、周囲を農地に囲まれている32。ヌプカの里までは車で約20分17

  • 営業時間: 9:00〜17:00(GW・お盆期間は18:00まで)。各部門の営業時間は次のとおり17

    • PIA21 SHOP:9:00〜17:00
    • にじいろ食堂:11:00〜15:00
    • CAFÉ寛一:9:00〜17:00(フードのラストオーダー16:30)

    休館日は12月31日〜1月5日(年により異なる)17。2026年9月時点の情報のため、訪問前に確認のこと。

  • ショップ・商品:

    • 生産者還元用ポテトチップス
    • じゃがいも大福
    • シーベリーソーダ17
    • ハスカップとシーベリーを使ったオリジナル商品
    • さくら工房のヨーグルト、きくや旅館のスモークターキー
    • 農家のおすそわけ野菜市
    • 町民による手作り品や加工品3252
    • オンラインショップ:shop.pia21shihoro.jp32
  • 食事:

    • にじいろ食堂: しほろ牛を一頭買いしている。しほろ牛剣先ステーキ(200 g・3,200円)と剣先ハンバーグ(150 g・1,750円)は本物の剣先スコップを鉄板皿にして提供する。ほかに牛丼セット(980円)、ローストビーフ丼定食(1,500円)、虹色野菜カレー、士幌産のコリアンダー(パクチー)を使った丼がある3217
    • CAFÉ寛一: しほろ牛100%ハンバーガー、寛一フライドポテト、フィッシュ&チップス、オールドプリン、数種類のブレンドコーヒー3217
    • テイクアウト: ソフトクリームミルク(古田牧場の生乳を使用)、寛一コーヒーがけソフト、しほろ牛の肉まん・シューマイ・メンチカツ、燻しコーンチーズまん32
  • 設備:

    • 駐車場:普通車148台、大型車11台。ほかに屋根付きの障がい者用駐車スペース3台
    • EV充電器、Wi-Fi、ドッグラン
    • 温水洗浄便座付きトイレ、身障者用トイレ、オストメイト対応トイレ
    • 授乳室、おむつ交換台、キッズスペース
    • 情報コーナー、農産物直売、クレジットカードなどのキャッシュレス決済(QRコード決済は不可)17
    • 士幌町を紹介する120インチのデジタルサイネージと、休憩スペース内の遊び場32
    • 24時間利用できるトイレの有無は、道の駅の案内には記載がない。
  • 備考:

    • 1997年(平成9年)4月11日に北海道の道の駅(登録番号44)として登録された17
    • マンサード型の屋根は牛舎をモチーフにしている17。2017年(平成29年)4月23日、士幌の食を発信する拠点として現在地に移転・リニューアルオープンした2417
    • 国土交通省は重点「道の駅」として移転を支援した。新しい道の駅は、長距離バス・路線バス・コミュニティバスの結節点としても計画された24
    • スタンプは営業時間内のみ押印でき、休館日は押せない17
    • 士幌町商工会が指定管理者として運営している42

道の駅しほろ温泉

  • 所在地: 河東郡士幌町字下居辺西2線134番地。道道本別士幌線沿い16。町中心部から約11 km(15分)53。足湯テラスは佐倉山に面している16。ホタルの里やハスカップ園(南へ200 m)が近い1635

  • 営業時間: 各部門の営業時間は次のとおり16

    • 道の駅:10:00〜21:00
    • 売店:10:00〜20:30
    • レストラン:12:00〜15:00(ラストオーダー14:30)
    • 日帰り入浴:12:00〜22:00(最終受付21:00)
    • 足湯:11:00〜20:00(通年・無料)

    年に一、二日の不定期のメンテナンス休館日を除き、毎日営業している16。運営会社のトップページも足湯を通年同じ時間としている26が、同社の道の駅紹介ページでは4月下旬〜10月下旬の9:00〜17:00のままとなっている48。2026年9月時点の情報のため、訪問前に確認のこと。

  • ショップ・商品: 地元の特産品、温泉水を使ったオリジナルスキンケア、入浴剤「りょくふうの湯」(一回分190円、十回分1,500円)16

  • 食事: レストラン「ベリオーレ」(日帰り客は昼のみ)。日帰り入浴付きのランチセットには、しほろ牛すき焼定食、ローストビーフ丼、ビーフシチューがある16。宿泊客向けには、「お肉の玉手箱5段重」などのしほろ牛のディナーコースと朝食ビュッフェがある54

  • 設備:

    • 露天風呂・サウナ・ジェット風呂を備えたモール温泉(料金は「観光・アクティビティ」を参照)46
    • 客室15室のホテル:和モダンツイン10室、バリアフリールーム3室、メゾネット2室26
    • 36ホールのパークゴルフ場(無料)。日帰り客のレンタルクラブは500円48
    • Wi-Fi、キッズスペース、授乳室、身障者用トイレ、オストメイト対応トイレ16
    • 支払い:売店ではクレジットカードとキャッシュレス決済(d払いとPayPayのみ)が使える。券売機は現金のみ16
    • 駐車場:道の駅サイトでは普通車104台、大型車9台16。運営会社は普通車111台、大型車12台、障がい者用4台(計127台)とし、トイレと駐車場は24時間利用できるとしている48。道の駅サイトは、温水洗浄便座とオストメイト対応トイレは24時間対応ではないと付記している16。EV充電設備についての記載はない。
  • 備考:

    • 2006年(平成18年)8月10日に北海道の道の駅(登録番号95)として登録された16。町のサイトも2006年8月としている23。運営会社のサイトは2002年9月としている48が、北海道の道の駅公式サイトと町はいずれも2006年としている。温泉施設自体の開業は2001年10月である23
    • 全面改装を経て2025年(令和7年)4月18日にリニューアルオープンした1626
    • スタンプは営業時間内に押印できる16
    • 町民向けに、月曜と金曜に温泉への無料送迎バスが運行されている55

アクセス・交通

  • 鉄道: 1987年に士幌線が廃止されて以来、旅客鉄道は通っていない。最寄り駅はJR根室本線の帯広駅3122。札幌から帯広までは列車で約2時間20分53
  • バス: 帯広駅から十勝バス(49・51系統)または拓殖バス(61・62系統)で約55分53
  • 車:
    • 帯広から:国道241号で28 km(約35分)
    • 札幌から:212 km(約3時間30分)。道東自動車道の音更帯広ICで降りる
    • 釧路から:139 km(約2時間15分)
    • 旭川から:富良野経由で162 km(約3時間)、三国峠経由で170 km(約3時間10分)53
  • 空路: とかち帯広空港から国道236号・241号経由で54 km、約90分53
  • 町中心部からの距離: しほろ温泉11 km(15分)、士幌高原17 km(20分)、然別湖35 km(40分)53

旅のヒント

  • おすすめの季節。 行事の多くは4月下旬から10月にかけて行われる。7月上旬には十勝で最も早い花火大会、7月下旬〜8月上旬にはホタル、8月中旬には7000人のまつり、9月にはじゃがいもまつり、10月中旬には収穫祭がある3637414244
  • 季節による休業。 ヌプカの里は冬期は営業せず、キャンプ場の営業は4月中旬〜10月下旬1947。観光協会によると、ヌプカは12〜3月が休業、4〜11月は毎週火曜日が休み(祝日、GW、7月第三週〜8月を除く)50。農協記念館は土日休館15。ピア21は12月31日〜1月5日が休館17。プラザ緑風には定休日がない16
  • 観光案内。 十勝士幌町観光協会の事務所は、士幌町コミュニティセンター一階の町産業振興課内にある(電話01564-5-5213)49。ピア21にも士幌町や近隣町のパンフレットを置くコーナーがある32
  • 冬。 気温は−20 °Cを下回ることがあり、季節風も強い2。冬は路面の積雪や凍結を想定しておきたい。
  • フルーツ狩り。 シーベリー狩りでは、木にアブやハチがいるため、肌を守る服装で参加すること39
  • 野生動物。 北海道の農村部ではどこでも同様だが、夕暮れ時は道路へのエゾシカの飛び出しに注意したい。白雲山への登山や高原でのキャンプの前には、地元のクマ出没情報を確認すること。

士幌町についてもっと詳しく

基本情報

項目 内容
種別
振興局 十勝総合振興局
河東郡1
人口 5,848人(2020年国勢調査、2020年(令和2年)10月1日現在。男性2,891人、女性2,957人)2。住民基本台帳では2026年8月末現在5,587人・2,768世帯3
面積 259.19 km²(国土地理院、2026年4月1日現在)4。東西25.6 km、南北17.1 km2
人口密度 約21.6人/km²(最新の住民基本台帳人口÷国土地理院の面積)。2020年国勢調査では22.6人/km²
沿革 1898年(明治31年)に入植が始まる。1921年(大正10年)に音更村から川上村として分村し、1926年(大正15年)に士幌村と改称、1962年(昭和37年)に町制を施行した5。1925年(大正14年)に隣接する川合村(現・池田町)の居辺地区の一部を、1933年(昭和8年)に池田町の下居辺地区を編入した。1931年(昭和6年)には上士幌が士幌から分村した5
隣接自治体 鹿追町音更町上士幌町池田町本別町5
シンボル 町の木:カシワ。町の鳥:カッコウ。町の花:スズラン6。町章は「士」を図案化したもので、調和と団結を表す円の上を大鳥が飛び立つ姿をかたどっている7
マスコット 町の公式イメージキャラクター「大地くん」。開町70周年を記念して1991年(平成3年)に誕生した。体は「士」の字をかたどり、ハート、星、ヌプカの山並み、緑の自然をあしらっている8。士幌町商工会のポイントカード「だいちくんカード」の名はこれにちなむ9
公式サイト https://www.shihoro.jp/

地名の由来

町名は士幌川に由来する5。アイヌ語の原義については資料によって説が分かれる。

  • 「広大な土地」説。 町の公式の説明では、「広大な土地」を意味するアイヌ語「シュウウォロー」が由来で、時とともに発音が転訛して「しほろ」になったとされる1
  • 「滝のような急流」説。 北海道の「アイヌ語地名リスト」は、探検家松浦武四郎が記した「スポロ」という形を載せている。松浦はこれを「滝の如き急流」と解し、そこでは大岩が一続きの急流をなしていると記した20
  • 「鍋川」説。 同リストは永田方正の解釈「スオルペッ」(鍋川)も載せている。これは、戦に敗れて逃げたアイヌが煮炊き用の鍋を川に浸したまま残していったという伝説に基づく。永田は、現在の「士幌川」という名は松浦の地図の表記「シユポロ」から誤って取られたものだとした。のちの研究者山田秀三はこの名を語義不明としたうえで、伝説が背景にあるなら su-horo-pet(鍋を水につけた川)の形になるだろうと付け加えている。同リストはこの項目の確定レベルを低い「C」としている20

歴史

  • 入植以前。 ここで用いた資料には、士幌地域のアイヌの暮らしについての記述はほとんどない(アイヌ文化を参照)。十勝国の開拓が本格化したのは、1886年(明治19年)に北海道庁が設置されてからである5
  • 1898年:美濃からの開拓者。 1898年(明治31年)3月、美濃開墾合資会社の一行43戸が中士幌に入り、開墾を始めた。同社は、濃尾大震災と相次ぐ水害に見舞われた岐阜県で、北海道での再起を期して設立されたものである1。中士幌の伝統農業保存伝承館は、町発祥の地を示している21
  • 1906年頃:さらなる入植。 その八年後、士幌地区の音更川沿いに100戸分の入植地が開放され、人口は着実に増えた1
  • 1921〜1931年:村としての独立。 1921年(大正10年)に音更村から川上村として分村した。1926年(大正15年)に士幌村と改称。1931年(昭和6年)には上士幌村が分村した5
  • 1925〜1987年:士幌線。 国鉄士幌線は1925年(大正14年)12月10日に開業した。帯広から北へ町内を通っていたが、1987年(昭和62年)3月23日に廃止された22。北海道拓殖鉄道と殖民軌道居辺線もかつて町内を通っていたが、いずれもとうに廃止されている5
  • 1931〜1973年:協同組合による加工への進出。 1931年(昭和6年)、82人の設立発起人によって士幌村産業組合が創立された。1946年(昭和21年)に農業会が澱粉工場を買収し、1948年(昭和23年)に現在の農業協同組合が発足した11。JA士幌町によれば、同農協は1956年(昭和31年)に道内で初めて牛乳の共同販売体制を確立した14。生産者出資の乳業会社である北海道協同乳業(現・よつ葉乳業)は1967年(昭和42年)に操業を開始した。1973年(昭和48年)、農協はポテトチップス工場とフレンチフライ工場を完成させた11
  • 1962年:町制施行5
  • 1987〜1999年。 1987年(昭和62年)に食肉処理施設とコロッケ工場が完成した11。岐阜県美濃市との姉妹都市提携は1994年(平成6年)5月1日に始まった18。1997年(平成9年)にピア21しほろが開業した。1999年(平成11年)には、高原を越える士幌高原道路の建設中止が決まった5
  • 2000年代〜現在。 しほろ温泉プラザ緑風は2001年(平成13年)10月に開業し23、2006年(平成18年)に道の駅に登録された16。ピア21は現在地に移転し、2017年(平成29年)4月23日にリニューアルオープンした24。町は1921年の分村から数えて2021年(令和3年)に開町100年を迎えた25。同年、JA士幌町は新しい本部事務所と畜産センターを開設した11。しほろ温泉プラザ緑風は全面改装を経て2025年(令和7年)4月18日にリニューアルオープンした26

地理・気候

  • 位置と地形。 士幌町は十勝平野の北部、北緯43度10分・東経143度15分付近に位置する。町の中央部の平坦地を音更川が流れる2。北西部は東大雪の山地へと高まり、最高峰は東ヌプカウシヌプリ(1,252 m)である26。東部には佐倉山系の丘陵と居辺川沿いの河岸段丘が広がる6。佐倉山の標高は294 mで、士幌川も町の主要な河川の一つである5。土壌の大半は火山灰土である2
  • 土地利用。 畑は14,911 haで町の面積の58%を占める。山林は4,726 ha(18%)、宅地は868 ha(3%)である6
  • 高原。 士幌高原は標高約600 mにある19。白雲山の二つの登山道のうち一つはヌプカの里から始まる。山頂は境界をわずかに越えた上士幌町側にあり、国土地理院の地図では標高1,186 m27、ヌプカの里のサイトでは1,187 mとされる。山頂からは然別湖を見下ろせる28
  • 気候。 大陸性の気候で、季節による寒暖の差が大きい。年平均気温は6.5 °Cで、冬には−20 °Cを下回ることもある。降雪は比較的少ないが、季節風の吹き荒れる日が多い。土壌凍結が深く、春の農作業の妨げとなる2

経済・産業

  • 基幹産業は農業。 町の面積の約60%が農地である3。2023年の主な作付面積は次のとおり6

    • 小麦:2,312 ha
    • 馬鈴しょ:2,047 ha
    • てん菜:1,991 ha
    • 小豆:848 ha
    • 大豆:815 ha
    • スイートコーン:616 ha
    • 菜豆:289 ha

    合計は8,918 haになる。畑作は通常、馬鈴しょ・小麦・てん菜・豆類またはスイートコーンの四年輪作で行われる29。JA士幌町の令和5年度(2023年度)の取扱量には、小麦15,150 t(うどん用の品種「きたほなみ」)、てん菜128,905 t、大豆2,675 t、小豆1,968 tが含まれる29

  • 畜産。 2023年度の町内の飼養頭数は、肉用牛60,721頭、乳用牛18,364頭であった6。町のウェブサイトは、それぞれ約60,000頭、約20,000頭という概数を示している3。JA士幌町によれば、約60戸で約10,000頭の乳牛を飼養し、年間約100,000 tの生乳を生産している14

  • 農家による食品加工。 JA士幌町の士幌食品工場は1973年度から操業している。スナック菓子、冷凍フレンチフライドポテト、ダイスポテト、ポテトコロッケ、ホールカーネルコーン、レトルト製品を製造している。JAは道外にも二つの工場を持つ。

    • 埼玉県東松山市(1988年度〜):首都圏向けのカルビーのポテトチップス
    • 京都府福知山市(1998年度〜):味の素向けのポテトサラダ・パスタサラダ

    士幌町振興公社が運営する食肉処理施設では、しほろ牛を年間約11,000頭処理している12

  • 馬鈴しょの品種。 生食用は男しゃく、メークイン、キタアカリ、とうや、ひかるなど。チップス・フライ用はトヨシロ、スノーデン、きたひめなど。コナヒメは澱粉(片栗粉)用に栽培されている10

  • 商工業。 商工会の集計では、2024年の事業所数は149であった。主な内訳はサービス業65、建設業31、小売業26、製造業10である6

  • 観光。 北海道の調査によると、2025年度(令和7年度)の士幌町の観光入込客数は延べ385,100人で、2024年度の357,600人から7.7%増えた30

    • 日帰り客:374,200人
    • 宿泊客:10,900人
    • 道外客:35,600人

    最も多いのは8月で、58,200人であった30

  • 人口の推移。 国勢調査人口は1970年の7,567人から2020年には5,848人に減少した31。住民基本台帳人口は1989年の7,210人から2024年には5,741人となり6、2026年8月には5,587人となった3。農家戸数は1989年の523戸から2024年には348戸に減った6

特産品・名物

特産品 分類 内容・入手先
しほろ牛 牛肉 定められた飼養マニュアルに沿って士幌町で育てられたホルスタイン種の去勢牛。しほろ牛X(CROSS)は黒毛和種の父とホルスタイン種の母から生まれる。しほろ牛若丸は約六か月若く出荷され、肉質がより柔らかい。Aコープ士幌店「アスポ」と道の駅ピア21しほろで販売13
しほろ牛料理 地元の食 一頭買いをしているピア21の「にじいろ食堂」では、剣先ステーキ(200 g・3,200円)と剣先ハンバーグ(150 g・1,750円)を、いずれも本物の剣先スコップを鉄板皿にして提供する。ほかに牛丼セット(980円)、ローストビーフ丼定食(1,500円)もある32。しほろ温泉のランチセットは、すき焼定食、ローストビーフ丼、ビーフシチューで、いずれも日帰り入浴込みで2,400円16
じゃがいも 農産物 男しゃく、メークイン、キタアカリなどの生食用品種10。ピア21では、じゃがいも大福、生産者還元用ポテトチップス、じゃがべこコロッケ、いももちの串などを販売1732
寛一フライドポテト・コーヒーがけソフト 軽食 ピア21内の「CAFÉ寛一」で提供するフライドポテトと、寛一ブレンドのコーヒーをかけたソフトクリーム。店名は農協の指導者太田寛一にちなむ32
ソフトクリームミルク 乳製品 士幌町の古田牧場の生乳を使用。ピア21で販売32
燻しコーンチーズまん 軽食 老舗の「きくや旅館」が燻製したベーコンに、地元産のスイートコーンとチーズを合わせたもの。ピア21で販売。店ではきくや旅館のスモークターキーや、さくら工房のヨーグルトも扱う32
シーベリーとハスカップ 果実 ピア21では両方を使ったオリジナル商品を販売しており、士幌高校と共同開発したシーベリーソーダもある1732。夏には摘み取りイベントが開かれる(下記の祭り・行事を参照)
小麦・豆類・てん菜 農産物 小麦は「きたほなみ」。豆類は大豆「ユキホマレ」、小豆「エリモショウズ」、菜豆「大正金時」。てん菜29
よつ葉の乳製品 乳製品 士幌町の生乳は全量がよつ葉乳業に出荷される14。よつ葉のバニラアイスクリームは町のふるさと納税返礼品の一つ33
入浴剤「りょくふうの湯」 土産 温泉の成分分析をもとにつくられた入浴剤。一回分190円、十回分1,500円。しほろ温泉で販売16
ふるさと納税の返礼品 返礼品 しほろ牛スモークセット、しほろ牛切り落とし、ピア21の大福セット(じゃがいも・あんバター)、330 ml×6本のビールセット「旅のはじまりのビール」、プラザ緑風の食事付きペア宿泊券(一泊)など。寄附は楽天、さとふる、ふるさとチョイス、ふるなびで受け付けている33

文化・祭り

行事 時期 内容
道の駅ピア21しほろの誕生祭 4月下旬(2026年は4月25日) ピア21のリニューアル記念日を祝う催し。牛肉市、山菜市、クラフト体験、巨大バースデーケーキ、お菓子まきなどが行われる34
ハスカップ狩り 6月下旬〜7月上旬(2026年は6月25日〜7月5日) しほろ温泉の南200 mにある下居辺の果樹園で開催。入園料は大人600円(町民500円)、18歳以下は無料。果実は100 gあたり160円で、一人3 kgまで35
しほろ夏祭り花火大会 7月上旬(2026年は7月4日) 「十勝で一番早い花火大会」をうたう。会場はコミュニティ広場で、15:00からステージショーやよさこい、20:00から花火36
ホタル観賞会 7月下旬〜8月上旬(2026年は7月24日〜8月2日) 下居辺の朝陽公園ホタルの里でヘイケホタルを観賞できる。19:30〜20:303738
シーベリー狩り 8月(2026年は8月8日〜30日。豊作のため当初の8月23日までから延長) 酒井ハスカップ園で9:00〜15:00。入園料は大人500円、小学生300円(町民は200円・100円)。果実は100 gあたり290円。2025年は猛暑で実が早く落ちたため開催されなかった39
しほろ7000人のまつり 8月中旬(第45回:2026年8月16日) 町の夏の一大イベントで、花みこしが出る40。会場は町中心部のコミュニティ広場。数日後には仮装盆踊りが行われる(2026年8月20日)41
しほろじゃがいもまつり 9月(第8回:2026年9月19日) ピア21しほろで開催。じゃがいもの詰め放題、じゃがいもやカレーの屋台、変わった形のじゃがいもを競うコンテストなど42
十勝グラベル 9月(2026年9月22日) 音更町を出発し、士幌町、上士幌町、鹿追町を通る砂利道のサイクリングイベント43
しほろ収穫祭 10月中旬(第24回:2026年10月18日〈日〉) 士幌町農村運動公園のスケートリンク会場で開催。「しほろ味覚市」ではしほろ牛のロースステーキ、おしるこ、うどんが売られ、じゃがいもや玉ねぎの袋詰め放題もある44

博物館・歴史施設

  • 農協記念館。 JA士幌町の創立60周年を記念して建てられた農協の記念館。士幌農業の歴史と太田寛一の業績を紹介している。開館時間は9:00〜17:00、土日と年末年始は休館、入館無料15
  • 伝統農業保存伝承館・美濃の家。 開拓者たちの農業を子どもたちや来訪者に伝えるため、開基90年を記念して建てられた。町中心部から南へ約10 kmの中士幌、岐阜からの入植者が最初に鍬を入れた地にある21
  • 士幌交通公園。 士幌線の旧士幌駅を、列車が走っていた当時のまま保存している45

アイヌ文化

町の公式の歴史紹介は1898年の入植から始まり、アイヌについては町名の由来の説明でしか触れていない1。本項の作成にあたっては、士幌町内のアイヌの集落や遺跡の記録も、アイヌ文化を主題とする公共施設も見つからなかった(未確認)。アイヌの過去は主に町名とその諸説ある語源に残っており、それらは北海道の「アイヌ語地名リスト」に記録されている(地名の由来を参照)20

姉妹都市・友好都市

  • 岐阜県美濃市: 1994年(平成6年)5月1日から国内の姉妹都市。1898年に士幌を開いた美濃開墾合資会社の入植者との縁による181
  • 海外: 確認できなかった。

ゆかりの人物

  • 太田寛一。 1953年から1982年まで士幌の農協の組合長、1972年から1981年までホクレン会長、1977年から1979年まで全農会長を務め、1967年から1969年まで北海道協同乳業(現・よつ葉乳業)の経営にあたった。JA士幌町は、農民による農産物加工を全国に先駆けて実現した人物としている15

出典

本文中の番号は、この出典一覧につながっています。 数値は2026年9月23日時点のものです

  1. 士幌町について — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  2. 士幌町の地勢・気象・人口 — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  3. 北海道士幌町 公式ホームページ(トップページ・人口統計) — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  4. 令和8年全国都道府県市区町村別面積調(4月1日時点) — Geospatial Information Authority of Japan JA 閲覧日 2026-09-23
  5. 士幌町 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  6. 数字で見る士幌町【資料編】2024(令和6)年度発行 — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  7. 士幌町の町章 — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  8. 士幌町イメージキャラクター「大地くん」使用ガイドライン — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  9. だいちくんカードについて — 士幌町商工会 JA 閲覧日 2026-09-23
  10. しほろブランド 馬鈴しょ — JA士幌町 JA 閲覧日 2026-09-23
  11. 士幌農協の歴史 — JA士幌町 JA 閲覧日 2026-09-23
  12. 食品加工事業 — JA士幌町 JA 閲覧日 2026-09-23
  13. しほろブランド しほろ牛 — JA士幌町 JA 閲覧日 2026-09-23
  14. しほろブランド 生乳 — JA士幌町 JA 閲覧日 2026-09-23
  15. 農協記念館の紹介 — JA士幌町 JA 閲覧日 2026-09-23
  16. 道の駅 しほろ温泉 — 北の道の駅(北海道の道の駅公式総合情報サイト) JA 閲覧日 2026-09-23
  17. 道の駅 ピア21しほろ — 北の道の駅(北海道の道の駅公式総合情報サイト) JA 閲覧日 2026-09-23
  18. 美濃市 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  19. 士幌高原ヌプカの里 — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  20. アイヌ語地名リスト(シ〜 P61–70、archived copy) — Hokkaido Government, via Internet Archive JA 閲覧日 2026-09-23
  21. 美濃の家・伝統農業保存伝承館 — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  22. 士幌線 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  23. しほろ温泉プラザ緑風 — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  24. 地方創生の拠点となる道の駅「ピア21しほろ」が移転オープンします — 北海道開発局 帯広開発建設部 JA 閲覧日 2026-09-23
  25. 士幌のあゆみ開町100年の発刊について — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  26. しほろ温泉プラザ緑風 公式サイト — しほろ温泉プラザ緑風 JA 閲覧日 2026-09-23
  27. 白雲山 (北海道) — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  28. 見る・遊ぶ — 士幌高原ヌプカの里 JA 閲覧日 2026-09-23
  29. しほろブランド 豆類・小麦・てん菜 — JA士幌町 JA 閲覧日 2026-09-23
  30. 北海道観光入込客数調査報告書 令和7(2025)年度 資料編 — Hokkaido Government JA 閲覧日 2026-09-23
  31. Shihoro, Hokkaido — Wikipedia EN 閲覧日 2026-09-23
  32. 道の駅ピア21しほろ 公式サイト — ピア21しほろ JA 閲覧日 2026-09-23
  33. 士幌町ふるさと納税 — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  34. リニューアル9周年!「道の駅 ピア21しほろの誕生祭」開催のお知らせ — 十勝士幌町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  35. 今年もハスカップ狩りが始まります! — 十勝士幌町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  36. 「しほろ夏祭り花火大会」開催のお知らせ — 十勝士幌町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  37. 今年も「ホタル観賞会」を開催いたします! — 十勝士幌町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  38. 朝陽公園ホタルの里 — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  39. シーベリー狩り2026開催期間延長しました — 十勝士幌町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  40. 第45回しほろ7000人のまつり チラシ(PDF) — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  41. しほろ7000人のまつり — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  42. 『第8回しほろじゃがいもまつり』が開催されます! — 十勝士幌町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  43. 十勝グラベル2026の開催 — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  44. 第24回しほろ収穫祭 — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  45. 士幌交通公園 — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  46. 天然温泉 — しほろ温泉「プラザ緑風」 JA 閲覧日 2026-09-23
  47. 泊まる — 士幌高原ヌプカの里 JA 閲覧日 2026-09-23
  48. 道の駅&Pゴルフ — しほろ温泉「プラザ緑風」 JA 閲覧日 2026-09-23
  49. 十勝士幌町観光協会 — 十勝士幌町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  50. 観光スポットマップ — 十勝士幌町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  51. 食べる — 士幌高原ヌプカの里 JA 閲覧日 2026-09-23
  52. 道の駅ピア21しほろ — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  53. 士幌町の位置・アクセス — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23
  54. 料理 — しほろ温泉「プラザ緑風」 JA 閲覧日 2026-09-23
  55. しほろ温泉プラザ緑風 無料温泉送迎バスの運行 — Shihoro Town JA 閲覧日 2026-09-23