北海道 市町村ガイド
豊富町、2024年10月

宗谷総合振興局

豊富町 Toyotomi

とよとみちょう

豊富町は「酪農・温泉・湿原のまち」を掲げ、町域の一部は日本最大の高層湿原を擁するサロベツ原野にかかる。12 豊富温泉は日本最北の温泉郷で、油分を含む湯を求めて、乾癬やアトピー性皮膚炎に悩む人々が全国から訪れる。34

人口(2020年国勢調査)
3,974
面積
520.69 km²
天塩郡
公式サイト
www.town.toyotomi.hokkaido.jp

主な特色

  • 豊富温泉。 1926年、石油の試掘中に発見された。黄色みを帯び、油の匂いがする湯は、皮膚疾患に効く「奇跡の湯」と呼ばれる。153 町によれば、油分を含む温泉は日本で唯一、世界でも2か所しかない。4 2026年5月に開湯100周年を迎えた。17
  • サロベツ湿原。 総面積は約6,700 haで、日本最大の高層湿原を擁する。国立公園の一部であり、うち2,560 haがラムサール条約登録湿地である。2
  • 酪農。 2024年度の乳牛は約11,100頭である。5 地元の牛乳は「北海道豊富(サロベツ)牛乳」としてセイコーマートで販売されている。1819
  • 大規模草地牧場。 約1,500 haの夏季放牧地に、約1,300頭の乳用育成牛が放牧される。1820
  • 利尻富士の眺望。 稚咲内の海岸からは、海の向こうにそびえる利尻山が見える。4月と8月には、沈む夕日が山頂に重なることがある(「ダイヤモンド利尻富士」)。21
  • 天然ガス。 2017年、豊富町は自治体として全国初のガス小売事業者となった。地元の天然ガスから水素を製造するプラントが2025年に完成した。155
  • 自転車。 1991年、全国で初めて「自転車健康都市」を宣言した。5

観光・アクティビティ

自然・景観

  • サロベツ湿原センター(上サロベツ8662)。環境省のビジターセンターで、NPO法人サロベツ・エコ・ネットワークが運営している。湿原の成り立ち、動植物、泥炭採掘の時代について展示している。26
    • センターを起点とするバリアフリーの木道(1周1 km)は24時間利用できる。47 ペットは木道に入れない。26
    • エゾカンゾウは湿原を代表する花である。1つの花は1日しか咲かず、見頃は6月下旬から7月上旬である。2
    • 春と秋にはヒシクイやコハクチョウが立ち寄り、冬にはオオワシやオジロワシが飛来する。絶滅危惧種のシマアオジも生息している。2
  • 稚咲内海岸。 海岸沿いを走るオロロンラインの一部で、利尻山と夕日を望む。秋には漁港でサケが水揚げされる。21
  • 大規模草地牧場(上福永)。 5月から10月まで牛が草をはむ起伏のある丘陵で、星空観察にも向いている。坂が急なので、電動アシスト自転車があると便利である。20
  • 兜沼。 渡りの水鳥が立ち寄る沼で、ほとりに兜沼公園がある。48 公園の近くには、樹齢1,200年以上といわれるイチイ「言問の松」が立つ。6

温泉

  • 豊富温泉は町の中心部から東へ約6 kmのところにある。主な泉質は含よう素-ナトリウム-塩化物温泉で、源泉温度は34.2 °C、淡黄色に濁り、油の匂いがする。ホテル豊富では、もう1つの源泉であるナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(27.7 °C)を使っている。3
    • 町営のふれあいセンターには、一般浴場と、長時間の湯治入浴のため湯温を低くした浴場がある。入浴料は大人510円、65歳以上300円。営業時間は10:00〜21:00(受付は20:30まで)で、1月1日と、4月第2週の整備日5日間は休業する(2026年9月時点。訪問前に要確認)。49
    • ホテル豊富、ニュー温泉閣ホテル、川島旅館でも日帰り入浴ができる。50
    • コンシェルジュ・デスク(0162-82-3782)が、湯治のための長期滞在の計画を手助けしている。51 町営の湯快宿では、自炊による低料金の滞在ができる。52

博物館・史跡

  • サロベツ湿原センターの泥炭産業館には、泥炭加工の機械類が展示されている。屋外には、泥炭を掘った浚渫船と水洗分離機が置かれている。44
  • 開湯100周年特設サイト。 温泉郷の年表や昔の写真を掲載している。15
  • 郷土資料室。 町は兜沼資料室と、上サロベツ2010番地(豊富町町民センターと同じ所在地)にある豊富資料室の2か所を挙げている。豊富資料室の電話番号は教育委員会と同じ(0162-82-1355)である。開館時間は確認できなかったため、事前に電話で問い合わせること。5

アウトドア・季節のアクティビティ

  • 兜沼公園キャンプ場・兜沼オートキャンプ場の営業期間は5月1日〜9月30日。テントサイト約300張、電源付きサイト29区画、キャンピングカーサイト5区画のほか、バンガロー、コテージ、シャワー、パークゴルフ場がある。48 2026年の料金は、テント1張1泊830〜1,040円(ライダーは520円)、電源付きサイト2,090円、キャンピングカーサイト2,610円である。5354
  • 豊富温泉スキー場には利尻山を望む3つのコースがあり、例年12月中旬から3月中旬ごろまで営業する。ナイターは火・木・土曜日の17:30〜20:30。5041
  • サロベツカントリークラブは、利尻富士を望む18ホール、パー72のコースである。50
  • ガイドツアーと自転車。 ポラリス ネイチャーガイズ&コンサルタンツがカヤックやサイクリングのツアーを行っている。自転車と電動アシスト自転車は、豊富町観光情報センター、湯の杜ぽっけ、サロベツ湿原センターで借りられる。50

食の体験

  • サロベツファームのソーセージ作り体験。2名以上、要予約(0162-84-2377)。50
  • 食事処。 ふれあいセンターの食堂「味彩」では、サロベツファームのラム肉を提供している。37 湿原にあるレストハウスサロベツは5月〜10月に営業する。55 観光協会はほかに14軒の飲食店を紹介しており、寿司店2軒、居酒屋数軒、パン店、カフェなどがある。56

道の駅

豊富町内に道の駅はない。57 買い物や観光案内には、JR豊富駅に隣接する豊富町観光情報センターを利用するとよい。開館時間は4月〜11月が9:00〜17:00、12月〜3月が9:00〜15:00で、12月30日〜1月3日は休館する。58 温泉地区にある湯の杜ぽっけは9:00〜18:00に営業し、11月〜3月の月曜日と12月31日〜1月3日は休館する。59

最寄りの道の駅:

  • 道の駅わっかない稚内市)。開運2丁目、JR稚内駅に隣接する複合施設「キタカラ」内にあり、国道40号の終点に位置する。日本最北の道の駅を称している。5760
  • 道の駅てしお天塩町)。南方の国道232号沿いにある。シジミで知られる。5761
  • 道の駅さるふつ公園猿払村)。オホーツク海側にある。57

アクセス・交通

  • 鉄道。 町内にはJR宗谷本線の豊富駅と兜沼駅の2駅がある。6 特急「宗谷」と「サロベツ」は、無人駅の豊富駅に停車する。24 所要時間:62
    • 札幌から:特急で約4時間30分
    • 旭川から:約3時間
    • 稚内から:普通列車で約50分
  • バス。 豊富駅から温泉までは路線バスで約10分。63 沿岸バスの32系統(豊富幌延線)である。観光協会のページには運賃が330円または340円と記載されているが、沿岸バスは2025年10月1日に運賃を改定したため、現行の運賃を確認すること。64633 バスが運行しない時間帯には、町が駅と温泉を結ぶ予約制の乗合タクシーを運行している。稚内と豊富を結ぶ定期バスはない。65 沿岸バスの「特急はぼろ号」は札幌駅(32番乗り場)を13:00、15:00、17:30に出発し、約5時間後に豊富温泉に着く。運賃は7,100円で、座席は予約制である。2026年10月1日からのダイヤでも出発時刻は変わらず、到着は5分遅くなる。66
  • 道路。 国道40号が町内を通る。無料の幌富バイパスは2010年に開通し、幌延ICから豊富サロベツICまでの10.9 kmを結ぶ。67 2004年11月に開通した豊富バイパスに接続している。675
  • 空路。 最寄りの空港は稚内空港で、羽田から約2時間、新千歳から約1時間。62 宗谷バスの空港連絡バスで稚内市内まで約35分、運賃は均一800円である。68
  • フェリー。 利尻町利尻富士町礼文町へのハートランドフェリーは稚内から出航する。63
  • 町内の移動。 湯の杜ぽっけでレンタカーと自転車を借りられる。59 湿原、海岸、兜沼、温泉を結んで回るには車が最も便利である。

旅のヒント

  • 訪れる時期。 エゾカンゾウは6月下旬から7月上旬、渡りのガン・ハクチョウ類は春と秋が見どころである。2 牧場に牛がいるのは5月から10月で、20 スキー場は12月中旬から3月中旬まで営業する。41
  • 季節ごとの開館時間。 サロベツ湿原センターは、5月〜10月は毎日9:00〜17:00に開館する。11月〜4月は10:00〜16:00で、月曜日と年末年始は休館する。26 キャンプ場の営業は5月1日〜9月30日のみである。48
  • 湯治。 長期滞在の前にコンシェルジュ・デスクに相談するとよい。51 1998年の北海道立衛生研究所の研究で、治癒効果が報告されている。15 温泉のパンフレットには、効果はすべての人に保証されるものではないと書かれている。69
  • 冬。 11月中旬から4月中旬までは、強い北西風と雪を覚悟したい。31 開けた原野を横断する前に道路情報を確認すること。
  • 野生動物。 一帯にはエゾシカが生息しているため、夕暮れ時の運転には注意が必要である。38 北海道北部のほかの地域と同様、山間部では熊鈴を携帯するとよい。
  • 宿泊税。 2026年4月1日から、北海道は1人1泊100〜500円の宿泊税を課している。町営の湯快宿と兜沼キャンプ場の宿泊棟では100円で、テントサイトとキャンピングカーサイトは課税されない。70

写真

豊富町についてもっと詳しく

基本情報

項目 内容
種別
振興局 宗谷総合振興局(1948年から。それ以前は留萌の管轄)5
天塩郡6
人口 2020年国勢調査で3,974人(男2,098人、女1,876人、1,951世帯)。2015年の4,054人から2.0%減少した。7 2025年国勢調査の速報値は3,431人で、2020年から13.7%減少した。8 住民基本台帳では、2026年8月末時点で3,327人(男1,720人、女1,607人)、1,864世帯である。9
面積 520.69 km²(国土地理院、2026年4月1日時点)。10 東西28.5 km、南北17.8 kmで、海岸線は17.1 kmである。11
人口密度 約6.4人/km²(2026年8月の住民基本台帳人口÷国土地理院の面積)。2020年国勢調査では7.6人/km²7
沿革 1878年、沙流村が設置される。1919年、幌延村に合併。1940年9月、豊富村として分村。1959年1月、町制施行。56
隣接自治体 稚内市(北)、猿払村(東)、幌延町(南)。西は日本海に面する11
町のシンボル 町の木:イチイ(オンコ)。町の花:エゾカンゾウ。6 町の鳥は確認できなかった。町章は、ツルハシ(地下資源)、葉(森林)、円(サロベツ川)を組み合わせたものである。12
マスコット とよとみ君(子牛のキャラクター、1989年に登場)。131 豊富水由(とよとみ みゆ)は、2022年9月から豊富温泉の「温泉むすめ」キャラクターを務める。1415
公式サイト https://www.town.toyotomi.hokkaido.jp/ (日本語)16

地名の由来

  • 町名は、アイヌ語の川名「エベコロベツ」を意訳したものである。アイヌ語の原形は ipe-kor-pet(イペコロペッ)で、「食べ物(魚)を持つ川」を意味する。22
  • 1908年、支庁は新たな市街地に適当な名称をつけるよう求めた。Wikipediaはこれを留萌支庁としているが、1908年当時の役所はまだ増毛支庁であり、留萌に移転して改称したのは1914年である。65 住民会は ipe-kor-pet を「食物が豊富」の意と解し、「豊かさ」を意味する「豊富」を選んだ。6
  • 地名研究者の山田秀三は、この地域にパンケ(下流)とペンケ(上流)の2本のエベコロベツ川が流れていることを記している。山田はこれらを湿原の中の濁った川と呼び、魚は少ないという地元の運転手の話を書き留めている。北海道のアイヌ語地名リストは、この由来をBランクと評価している。22
  • 「豊富」は通常「ほうふ」(豊かにあること)と読み、町はこの読みをスローガン「いいとこ"ほうふ"豊富町」に使っている。1

歴史

  • アイヌの時代。 確認した資料には、町内の遺跡の記録はない。川や沼にはアイヌ語の名が残っている(アイヌ文化を参照)。
  • 1869〜1878年。 1869年、この地域は水戸藩の支配下に置かれた。1870年には「ワッカサクナイ」(現在の稚咲内)に官設の宿泊所が設けられた。1878年に沙流村が設置された。5
  • 1903〜1919年。 1903年、梅村庄次郎が岐阜県の12戸の団体を率いて兜沼に入植した。1909年になっても沙流村の人口は614人にすぎなかった。1919年、幌延村に合併した。5
  • 1924〜1935年。 1924年に兜沼駅が開業した。23 1925年、村井鉱業が石油の試掘を始めた。1926年5月17日の夜、試掘井の深さ960 mから天然ガスとともに温泉が噴き出した。同年9月に宗谷本線が全通し、9月25日に豊富駅が開業した。1524 住民は当初、井戸のそばの草葺き小屋で入浴し、まもなく8軒の旅館が開業した。3 1932年には、ガスエンジンによる発電所が町に電気をもたらした。15
  • 1937〜1972年:石炭。 日曹鉱業が炭鉱を開いた。開鉱年は町勢要覧では1937年、Wikipediaでは1936年11月とされている。56 1940年から1972年まで、炭鉱と豊富駅を結ぶ専用鉄道が運行されていた。24 1947年には三菱鉱業が2つ目の炭鉱を開いた。日曹炭鉱は1972年7月に閉山した。5
  • 1940〜1959年。 1940年9月、旧沙流村の地域が幌延村から分村し、豊富村となった。当時は1,291戸、7,521人であった。1948年に宗谷支庁の管轄へ移り、1950年には天興・曙の両地区を稚内市に移管した。1959年1月に町制を施行した。5
  • 1962〜1974年。 1962年にサロベツ原野の土地改良事業が、1966年に天北西部地域の大規模草地改良事業が始まった。この地域は1965年に国定公園、1974年9月20日に利尻礼文サロベツ国立公園に指定された。525
  • 1983年。 9月、大韓航空007便撃墜事件の連絡本部を町内に設置した。5
  • 1988〜2011年。 1988年に入浴施設「ふれあいセンター」が開業した。1992年、豊富温泉は国民保養温泉地に指定された。15 2005年11月にサロベツ原野がラムサール条約に登録され、6 2011年にサロベツ湿原センターが開館した。26
  • 2015〜2021年。 2015年、豊富温泉は「日本の名湯百選」に選ばれた。2017年には交流施設「湯の杜ぽっけ」を開設し、ガス小売事業者の登録を受けた。15 2021年3月13日、徳満駅が廃止された。27
  • 2023〜2026年。 2023年、エア・ウォーターと戸田工業が、町内の未利用天然ガスから水素を製造する事業を始めた。両社のプラントは2025年9月に完成した。155 豊富温泉は開湯100周年を迎え、2026年5月16日に記念式典、翌日に記念まつりが開かれた。15

地理・気候

  • 位置。 豊富町は稚内市の南、日本海沿岸に位置する。豊富温泉は稚内市街から南へ約40 kmのところにある。113 山は低く、260 mを超えるのはポロシリ山(426 m)と恵丹臼山(313 m)だけである。11
  • 河川と湿原。 サロベツ川は町内を蛇行しながら流れる。メナシベツ川、下エベコロベツ川と合流した後、海岸沿いに向きを変えて天塩川に注ぐ。その流域は広大な平原をなしている。11 約10,000年前、この一帯は海に通じる潟湖だった。湿原は6,000年以上にわたって堆積した泥炭の上に発達したもので、日本で3番目に大きい湿原である。2 ペンケ沼(1.27 km²)は幌延町にまたがっている。10
  • 土地利用。 町域の32.1%が森林、20.2%が畑、19.1%が原野、11.5%が牧場である。5
  • 保護地域。 利尻礼文サロベツ国立公園の総面積は24,512 haである。25 稚咲内海岸砂丘林は北海道指定天然記念物である。6
  • 気候。 気象庁の豊富観測所における1991〜2020年の平年値:28
    • 年平均気温6.3 °C(1月−6.1 °C、8月19.4 °C)
    • 年降水量1,030.8 mm
    • 年降雪量703 cm、年最深積雪の平均91 cm
  • 観測史上の極値(気温は1977年、降水量は1976年、積雪深は1982年から):2930
    • 最高気温33.1 °C(2000年8月1日)、最低気温−28.8 °C(2014年2月8日)
    • 最深積雪143 cm(1985年2月23日)
    • 日降水量の最大値196.0 mm(2025年8月26日)
  • 季節。 雪は11月中旬から4月中旬まで降り、冬には乾いた強い北西風が吹く。31

経済・産業

  • 酪農。 酪農が基幹産業で、約13,000 haの牧草地を基盤とする放牧型の酪農が営まれている。18
    • 2024年度は酪農家109戸、乳牛11,100頭で、ほかに肉用牛が2,337頭いた。5
    • 地元農協を通じた生乳の販売量は2024年度に58,128 tで、町勢要覧の2015〜2024年度の表で最も多かった2017年度の67,580 tから減少した。5
    • 2023年の農業産出額は92億1,000万円で、そのうち77億2,000万円を生乳が占めた。5
    • 古い数値はこれより大きく、Wikipediaでは乳牛16,000頭・72,000 t、町の一部のページでは13,000〜15,000頭とされている。6432
    • 佐藤牧場の牛が、日本ホルスタイン登録協会の体格審査で国内最高の96点を獲得した。32
  • 牛乳の加工。 町の乳業工場である豊富牛乳公社は、セイコーマートに「とよとみしぼり」牛乳とプレーンヨーグルトを供給している。18
  • 草地牧場。 町営の牧場は1,416 haの広さがあり、地元の酪農家が牛を預けている。夏季放牧で約1,500頭、冬期舎飼で900頭を受け入れられる。33
  • その他の産業。 2021年、6事業所の工場で106人が働き、製造品出荷額は92億1,000万円であった。5 漁業の規模は小さく、2024年の漁獲量は130 t(8,130万円)で、主にサケ、タコ、ホッキガイである。5
  • エネルギー。 北海道電力は1957年から1975年まで町内でガスタービン発電所を運転していた。2013年に町が単独の鉱業権者となった。2017年からは、工業団地内のヨーグルト工場にガスを供給している。15
  • 観光。 町の集計では2024年度の観光客は183,438人で、町勢要覧の2011〜2024年度の表で最も多かった2013年度の316,238人から減少した。そのうち142,756人が豊富温泉を訪れた。5 北海道の調査では、2025年度の観光入込客数は197,900人(7.8%増)で、うち道外客が44,000人であった。34 町内には宿泊施設が14軒あり、収容人員は598人である。5
  • 人口。 2020年から2025年にかけて人口は13.7%減少した(国勢調査速報値)。8 2020年には住民の約34%(1,357人)が65歳以上であった。5
  • 地域活性化。 近年の主な取り組み:
    • 長期滞在の湯治客向けの相談窓口(2009年から)15
    • 「温泉むすめ」とのタイアップ35
    • 4種類のマンホールカード(うち1種はガンダムを描いたもの)36
    • 東京都港区の銭湯での豊富温泉入浴イベント期間32

特産品・名物

特産品 分類 詳細・購入場所
北海道豊富(サロベツ)牛乳 乳製品 豊富牛乳公社が製造。セイコーマートや地元のスーパーで販売されている。3719
とよとみ牛乳ソフトクリーム スイーツ 酪農家が営む milk café & zakka ferme の商品。「北海道ソフトクリームグランプリ2019」でグランプリを獲得した。豊富町観光情報センターと湯の杜ぽっけでも販売している。38
手造りチーズ・ジェラート 乳製品 福永の工房レティエ。自家牧場の生乳を使った無添加の品。営業は不定期のため、事前に電話で確認のこと(0162-82-1300)。38
「王様のジンギスカン」、ハム・ソーセージ 肉類 芦川の旧校舎にあるサロベツファーム。ソーセージには行者ニンニク入りのものもある。386
えぞシカ肉 肉類 サロベツベニソンが、町内で捕獲したエゾシカを町内の工場で処理している。38
湯あがり温泉プリン スイーツ 川島旅館がサロベツ牛乳を使って製造。旅館と豊富町観光情報センターで販売している。3738
フレーバーバター、クロテッドクリーム 乳製品 町の特産品に挙げられている。1 川島旅館のフレーバーバターと、スコーンとクロテッドクリームのセットはふるさと納税の返礼品になっている。39
とよとみカタラーナ、バターサンド スイーツ カタラーナはハラペコmucca、バターサンドはfermeの製品。豊富町観光情報センター、ニュー温泉閣ホテル、湯の杜ぽっけで販売している。38
サロベツ大地恵泉 温泉関連商品 I.Cコーポレーションの温泉濃縮水、石けん、スキンクリーム。ふれあいセンター、湯の杜ぽっけ、豊富町観光情報センターで販売している。3738
ホッキガイ、秋サケ 水産物 地元の主な漁獲物。秋には稚咲内の漁港でサケが水揚げされる。521
ふるさと納税の返礼品 各種 アイスクリーム・ジェラート、デザート、チーズ・バター、ラム肉・鹿肉、サケ、温泉水のスキンケアセット、豊富温泉での宿泊助成など。4039

文化・祭り

行事 時期 内容
豊富八幡神社夏季例大祭 6月中旬 毎年行われる神社の例大祭6
サロベツ花まつり 7月上旬 1975年7月に初開催。湿原の花の季節に合わせて行われる56
サロベツ100マイルロードレース(自転車) 8月上旬 自転車のロードレース。「サロベツタイムトライアル/サロベツ100マイル」としても行われている632
商工夏まつり納涼花火大会 8月15日 豊富町自然公園(東豊富)で行われる花火大会。2024年、2025年、2026年はいずれも8月15日に開催された。2026年の大会では英語版のガンダムマンホールカードが配布された。3641
全道ポニーばんば大会 9月 ポニーが重りを載せたそりを引く6
温泉むすめファンイベント「ぽかさんぽ」 2026年10月3〜4日 温泉街で開かれるファンイベント。2023年7月に初開催4215
豊富温泉 雪あかり 2月 雪灯りのイベント。2008年に初開催15
  • 開湯100周年(2026年)。 年間を通じて行事が行われている。フォトコンテスト(6月1日〜10月31日)や、豊富駅の開駅100周年とのコラボ企画などがある。42
  • 温泉むすめ。 豊富水由(声:花井美春)は、油分を含む源泉から生まれた神さまという設定である。14 湯の杜ぽっけ、サロベツ湿原センターなど町内各所に等身大パネルが置かれている。35
  • 町民憲章。 豊富町民憲章は1991年10月22日に制定された。43
  • 郷土の展示施設。 町内には郷土資料室(豊富町郷土資料室)が2か所あり、1つは兜沼に、もう1つは豊富町町民センターと同じ所在地にある。町勢要覧には、1984年9月に郷土資料室が開設されたと記されている。5 サロベツ湿原センターでは、かつて原野で営まれた泥炭産業を紹介している(「観光・アクティビティ」を参照)。44

アイヌ文化

現在の町域におけるアイヌの歴史は、ほとんど記録に残っていない。確認した資料では、遺跡やアイヌ文化の施設は見つからなかった。残っているのは主に地名である。

  • サロベツ。 sar-o-pet(「葦原にある川」)に由来する。山田は、この川が今も葦の茂る広く低い湿地を流れていると記している。リストはこの由来をAランクと評価している。45
  • エベコロベツ→豊富。 ipe-kor-pet(「食べ物(魚)を持つ川」)に由来する。「地名の由来」を参照。22
  • ペンケ沼とパンケ沼。 サロベツ川の東にある2つの大きな沼。名は penke-to(「上の沼」)と panke-to(「下の沼」)に由来する。パンケ沼と、近くにある「下沼」という駅名は幌延町に属する。4610
  • 稚咲内。 1870年の記録では「ワッカサクナイ」と書かれており、アイヌ語に由来することがうかがえる。5 一般には wakka-sak-nay(「飲み水のない川」)と解される(未確認)。

姉妹都市・友好都市

正式な姉妹都市は確認できなかった。町は次の連携関係を結んでいる。

  • 竹田市(大分県)と仙北市(秋田県)。 2015年7月22日、3市町は「温泉力地域協力協定」を締結した。3市町とも湯治で知られる温泉を持つ。32
  • 東京都港区。 2016年から、宗谷管内のほかの町村とともに交流連携を行っている。港区の銭湯での豊富温泉入浴イベント期間などが実施されている。532
  • 北海学園大学。 2021年6月に包括連携協定を締結した。5

出典

本文中の番号は、この出典一覧につながっています。 数値は2026年9月23日時点のものです

  1. 令和8年度 管内概要「宗谷」 P23〜P27 市町村の姿(PDF) — 北海道宗谷総合振興局 JA 閲覧日 2026-09-23
  2. サロベツ湿原とは — サロベツ湿原センター(認定NPO法人サロベツ・エコ・ネットワーク) JA 閲覧日 2026-09-23
  3. 豊富温泉 — 北海道豊富町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  4. 豊富町長あいさつ — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  5. 豊富町勢要覧 資料編 令和7年版(PDF) — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  6. 豊富町 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  7. 令和2年国勢調査結果 統計表(第1表 男女別人口、面積、人口密度及び世帯数) — 北海道総合政策部計画局統計課 JA 閲覧日 2026-09-23
  8. 令和7年国勢調査速報 北海道の人口・世帯数(PDF) — 北海道総合政策部計画局統計課 JA 閲覧日 2026-09-23
  9. 豊富町の人口(各月末現在の人口 一覧表) — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  10. 令和8年全国都道府県市区町村別面積調(4月1日時点)(PDF) — 国土地理院 JA 閲覧日 2026-09-23
  11. 地勢・位置・広ぼう — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  12. 町章の由来 — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  13. Toyotomi, Hokkaido — Wikipedia EN 閲覧日 2026-09-23
  14. 「温泉むすめ」が豊富温泉にデビューしました! — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  15. 温泉の歴史(年表 〜豊富温泉100年の軌跡〜) — 豊富温泉100周年事業実行委員会 JA 閲覧日 2026-09-23
  16. 北海道豊富町 公式ウェブサイト(トップページ) — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  17. 豊富温泉開湯100周年特設サイト(トップページ) — 豊富温泉100周年事業実行委員会 JA 閲覧日 2026-09-23
  18. 豊富町の酪農 — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  19. サロベツ牛乳 — 北海道豊富町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  20. 大規模草地牧場 — 北海道豊富町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  21. 稚咲内海岸 — 北海道豊富町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  22. アイヌ語地名リスト P91-100(「豊富」の項)(archived) — 北海道環境生活部アイヌ政策推進室 via Internet Archive JA 閲覧日 2026-09-23
  23. 兜沼駅 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  24. 豊富駅 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  25. 利尻礼文サロベツ国立公園 概要・計画書 — 環境省 JA 閲覧日 2026-09-23
  26. サロベツ湿原センター(施設について) — サロベツ湿原センター(認定NPO法人サロベツ・エコ・ネットワーク) JA 閲覧日 2026-09-23
  27. 徳満駅 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  28. 過去の気象データ検索 豊富(宗谷地方) 平年値(年・月ごとの値) — 気象庁 JA 閲覧日 2026-09-23
  29. 過去の気象データ検索 豊富(宗谷地方) 観測史上1~10位の値 — 気象庁 JA 閲覧日 2026-09-23
  30. 過去の気象データ検索 豊富(宗谷地方) 観測史上1~10位の値(積雪) — 気象庁 JA 閲覧日 2026-09-23
  31. 豊富町の気候 — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  32. 自治体間連携特設ページ — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  33. 豊富町大規模草地育成牧場 — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  34. 北海道観光入込客数調査報告書(令和7年度 資料編, XLSM) — 北海道経済部観光局 JA 閲覧日 2026-09-23
  35. 豊富水由イベント・お知らせについて — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  36. マンホールカードについて — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  37. 特産品 — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  38. お土産 — 北海道豊富町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  39. 北海道豊富町のお礼の品一覧 — ふるさとチョイス JA 閲覧日 2026-09-23
  40. 楽天市場 | 北海道豊富町(ふるさと納税) — 楽天市場 JA 閲覧日 2026-09-23
  41. 令和8年度 管内概要「宗谷」 P28〜P34 施設開館情報・イベントカレンダー(PDF) — 北海道宗谷総合振興局 JA 閲覧日 2026-09-23
  42. イベント(豊富温泉開湯100周年特設サイト) — 豊富温泉100周年事業実行委員会 JA 閲覧日 2026-09-23
  43. 豊富町民憲章について — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  44. 施設について(泥炭産業館・浚渫船) — サロベツ湿原センター(認定NPO法人サロベツ・エコ・ネットワーク) JA 閲覧日 2026-09-23
  45. アイヌ語地名リスト P51-60(「サロベツ」の項)(archived) — 北海道環境生活部アイヌ政策推進室 via Internet Archive JA 閲覧日 2026-09-23
  46. アイヌ語地名リスト P61-70(「下沼」の項)(archived) — 北海道環境生活部アイヌ政策推進室 via Internet Archive JA 閲覧日 2026-09-23
  47. 木道 — サロベツ湿原センター(認定NPO法人サロベツ・エコ・ネットワーク) JA 閲覧日 2026-09-23
  48. 兜沼公園 — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  49. ふれあいセンター — 豊富温泉 ミライノトウジ JA 閲覧日 2026-09-23
  50. あそぶ・体験する — 北海道豊富町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  51. 豊富温泉 ミライノトウジ(トップページ) — 豊富温泉 ミライノトウジ JA 閲覧日 2026-09-23
  52. 豊富温泉 — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  53. 兜沼公園キャンプ場 公式サイト — カブト沼観光ビレッジ JA 閲覧日 2026-09-23
  54. 兜沼オートキャンプ場 公式サイト — カブト沼観光ビレッジ JA 閲覧日 2026-09-23
  55. サロベツ湿原 — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  56. 食べる — 北海道豊富町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  57. 住所等一覧 — 北海道の道の駅(北海道道の駅連絡会) JA 閲覧日 2026-09-23
  58. 豊富町観光情報センター — 北海道豊富町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  59. 湯の杜ぽっけ — 北海道豊富町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  60. わっかない — 北海道の道の駅(北海道道の駅連絡会) JA 閲覧日 2026-09-23
  61. てしお — 北海道の道の駅(北海道道の駅連絡会) JA 閲覧日 2026-09-23
  62. 豊富町へのアクセス — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23
  63. 行く(アクセス) — 北海道豊富町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  64. 普通旅客運賃表 32 豊富幌延線(令和7年10月1日改正, PDF) — 沿岸バス株式会社 JA 閲覧日 2026-09-23
  65. 幌延留萌線等 時刻表 — 沿岸バス株式会社 JA 閲覧日 2026-09-23
  66. 特急はぼろ号(高速乗合バス時刻表) — 沿岸バス株式会社 JA 閲覧日 2026-09-23
  67. 幌富バイパス — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  68. 空港連絡バス — 宗谷バス株式会社 JA 閲覧日 2026-09-23
  69. 最北の温泉郷 とよとみ温泉(観光パンフレット, PDF) — 北海道豊富町観光協会 JA 閲覧日 2026-09-23
  70. 北海道宿泊税の導入について — 豊富町 JA 閲覧日 2026-09-23