津別町 Tsubetsu
つべつちょう
津別町は網走川の源流部に位置する内陸の森林の町である。町の面積の約86%を森林が占め、1982年(昭和57年)に「愛林のまち」を宣言した1。旧鉄道の終着駅跡に建つ道の駅あいおいの、クマの形をした焼き菓子「クマヤキ」23と、屈斜路湖のカルデラを雲海が埋め尽くす様子を眺められる津別峠の標高947mの展望施設4を目当てに、多くの人が訪れる。
- 人口(2020年国勢調査)
- 4,373
- 面積
- 716.8 km²
- 郡
- 網走郡
主な特色
- 森林と木材:1982年に「愛林のまち」を宣言した。町はこの宣言を「全国に先駆け」て行ったとしている1。合板メーカーの丸玉木材が本社を置いている12。町内の小規模な工場では、崎陽軒の「シウマイ弁当」の木製弁当箱(木折箱)のほか、アイスクリームの棒や舌圧子も作られている13。
- クマヤキ:地元の作家・大西重成がデザインした、手作りのクマの形の焼き菓子である。道の駅あいおいの看板商品となっている2。
- 津別峠:展望施設は標高947mにある。屈斜路湖と阿寒の火山群を見下ろし、晴れた日にはオホーツク海まで見渡せる。カルデラを雲海が埋め尽くす朝の景色で最もよく知られている4。
- ノンノの森:2011年4月から森林セラピー基地に認定されている14。6月には沢沿いに約30万株のクリンソウが咲く15。
- チミケップ湖:原生林の奥にひっそりとある湖で、クマゲラをはじめ40種以上の野鳥が生息している16。湖畔にはフランス料理を出す小さなオーベルジュがある17。
- 牛肉と有機酪農:つべつ和牛と流氷牛が地元の牛肉ブランドである5。町内の有機酪農家が明治オーガニック牛乳の原料乳を供給している13。
- 鉄道遺産:国鉄相生線の終着駅であった北見相生駅の駅舎と車両が保存されている3。
- スポーツ合宿:毎年夏、大学・高校・クラブのチームが訪れ、ラグビーやサッカーなどの合宿を行っている18。
観光・アクティビティ
自然・景観
- 津別峠展望施設:標高947m、屈斜路湖方面へ向かう道道588号沿いにある4。屈斜路湖、雌阿寒岳、雄阿寒岳を見渡し、晴れた日にはオホーツク海も見える4。開館期間は6月1日〜10月31日、開館時間は9:00〜19:00で、トイレは24時間利用できる。車中泊と飲酒は禁止されている48。
- チミケップ湖:湖はエゾマツとトドマツの原生林に囲まれている。天然記念物のクマゲラをはじめ40種以上の野鳥が生息し、キタキツネやエゾリスもすんでいる。湖を囲む北側半分は野鳥公園で、野鳥観察舎、樹木園、二つの散策路がある16。湖の流出口から約200m下流には鹿鳴の滝がある。この湖は阿寒湖とともにヒメマスの原産地とされてきたが、1897年ごろに阿寒湖から移されたとする説もある。アクセス道路(道道494号・682号)は一部が未舗装である21。
- ノンノの森(町民の森自然公園):市街地から道道588号を24km進んだところにある15。ツアーデスク、カフェ、売店を備えたネイチャーセンター(上里703-4、NPO法人森のこだまが運営)がある49。散策路は四季を通じて歩くことができる。夏の夜はホタルや星空を観察でき、秋は紅葉の中の散策が楽しめる14。
- ミズナラの巨木:最上のミズナラは推定樹齢1,200年、幹周り約6m、樹高約18mである50。1986年に発見された双葉のミズナラも推定樹齢1,200年で、幹周りは6.47mと道内で三番目の太さである51。どちらも道有林の中にあり、林野火災の多い時期にあたる4月下旬から5月31日まではアクセス道路が閉鎖される50。
温泉
- 奥屈斜路温泉 ランプの宿 森つべつ:市街地から約24km、上里738の森の中にあるホテル52。泉質はアルカリ性単純泉で、泉温43.5℃、pH9.6である。岩を積んだ露天風呂と二つのサウナがある。日帰り入浴は10:30〜21:00(最終受付20:00)で、料金は800円である53。
- 津別町公衆浴場:役場裏の幸町14-1にある一般の公衆浴場(温泉ではない)。営業時間は15:00〜21:00、月曜定休で、大人480円である54。
博物館・遺産
- つべつ木材工芸館キノス:2019年4月にリニューアルされた。巨木の展示、木製の大型遊具、木工体験工房、クラフトショップがある。入館無料で、開館時間は9:00〜17:00、火曜休館である40。
- 相生鉄道公園:旧北見相生駅の跡地で、復元された駅舎、ホーム、線路、転車台の遺構が残る3。跨線橋も保存されている55。展示車両は気動車キハ22 69、客車スハフ42 502、除雪車キ703のほか、数両の貨車である3。
- シゲチャンランド:イラストレーターの大西重成が、相生256の牧場跡地約8,000坪(約2.6ha)につくった私設のアートパーク。道の駅から釧路方面へ車で3分の場所にある。開館は5月上旬〜10月下旬、10:00〜17:00(10月は16:00まで)。水曜〜金曜は休館(祝日は開館)。入場料は700円である56。
- 順誓寺本堂:国の登録有形文化財(「文化・祭り」を参照)22。
アウトドア・季節のアクティビティ
- キャンプ場:津別21世紀の森キャンプ場の営業期間は5月1日〜10月31日。料金はテント1張500円と1人300円、バンガローは2,000円である。チミケップ湖キャンプ場は5月下旬〜10月31日に営業し、無料である57。
- 21世紀の森エリア:キャンプ場のほかに、木工体験工房とグレステンスキー場がある6。
- ガイドツアー:津別峠では、展望施設の通常の開館時間外に雲海ツアーや星空ツアーが行われている48。
- ホーストレッキング:沼沢の津別ホーストレッキング研究会が実施している6。
- スポーツ合宿:夏にはラグビー、サッカー、野球、水泳などのチームが合宿を行う。2026年度の予定には、名城大学ラグビー部やセレッソ大阪ヤンマーレディース(サッカー)が含まれている18。
食の体験
道の駅
- 所在地:津別町相生83番地1(〒092-0361)。網走と釧路を結ぶ国道240号沿いにあり、旧国鉄相生線の終着駅であった北見相生駅の跡地に建つ583。車での距離と所要時間は、阿寒湖温泉まで約20km(25分)、女満別空港まで45km(60分)、北見まで48km、札幌まで300km(約4時間45分)である38。
- 営業時間:売店は9:00〜17:00(1月1〜2日は9:00〜15:00)。火曜日(祝日の場合は翌日)、12月30〜31日、1月3〜6日は休業する58。そばコーナーは11:00〜15:00(ラストオーダーは閉店の30分前)で、月曜日も休みとなる59。2026年9月時点の情報であり、訪問前に確認すること。
- ショップ・商品:相生物産館では、手作り豆腐と油揚げ、地元の野菜、自家製みそ、津別産小麦のうどん、木工品を販売している5837。隣のオレンジ色のクマヤキハウスでは焼きたてのクマヤキを提供しており、休日には行列ができることが多い38。クマヤキグッズには、Tシャツ、トートバッグ、グミ(324円)、クマヤキクッキー(5枚入り810円)がある38。
- 食事:そば処あいおいでは、道産そば粉100%の手打ちそばを提供している。メニューはざるそば・かけそば(850円)から十割そば(1,500円)、海老天そば(1,650円)まである37。期間限定のクマヤキ&ソフトクリームは500円である38。復元された駅舎では2016年からカフェが営業しており、当初は「駅舎Cafeくるみの森」、2018年にくるみの森が移転した後は「駅舎Cafeホロカ」となった3。北海道の道の駅公式サイトには、今も「駅舎カフェくるみの森」が掲載されている58。現在カフェが営業しているかどうかは確認できなかった。
- 設備:駐車場は普通車94台・大型車8台分で、障がい者用のスペースもある。温水洗浄便座付きのトイレ、EV充電器、Wi-Fiがあり、クレジットカードとキャッシュレス決済が利用できる58。トイレは24時間利用できる55。保存された駅舎と車両がある相生鉄道公園が敷地内にある56。かつては客車を改造したライダー向けの無料宿泊施設(ライダーハウス)があった。町によると2024年度も閉館が続いており、現在の状況は確認できなかった59。
- その他:2003年8月8日に北海道の道の駅として登録された(登録番号81)。スタンプは開館時間中のみ押すことができる58。運営は、2000年に設立された町の関連会社である株式会社相生振興公社である60。2024年10月にはTBSの「マツコの知らない世界」で紹介された。クマヤキの配達車「クマヤキ号」が、車で1時間以内の範囲に50個以上の注文を届けている38。シゲチャンランドまでは車で3分である56。
近くの道の駅:美幌町の美幌峠の頂上、国道243号沿いにある道の駅ぐるっとパノラマ美幌峠からは屈斜路湖を見渡せる61。陸別町の国道242号沿いにある道の駅オーロラタウン93りくべつも、旧鉄道駅の跡地に建っている62。国道240号をさらに進んだ釧路市には道の駅阿寒丹頂の里がある63。
アクセス・交通
- 鉄道:現在、津別町に鉄道は通っていない。最寄り駅はJR石北本線の美幌駅である5。美幌から延びていた相生線は1985年に廃止された24。札幌から北見まではJRまたは都市間バスで約5時間かかる64。
- バス:北海道北見バスが美幌・津別線と開成・津別線を運行している65。バスは役場に隣接するバスターミナルを発着し、町内では「津別まちバス」が相生などの郊外へ運行している5。
- 道路:国道240号が町内を通り、網走と釧路・阿寒を結んでいる3863。道道には27号(北見方面)、51号(陸別方面)、494号(訓子府方面)、588号(津別峠を越えて屈斜路方面)、682号がある。高速道路はない5。
- 空路:女満別空港(大空町)までは市街地から車で約30分である。空路の所要時間は東京から約1時間50分、札幌から約45分、大阪から約2時間30分である。車では北見までも約30分、網走までは約50分である64。釧路空港は道の駅あいおいから約1時間30分(76km)である38。
- 近隣都市から道の駅あいおいまで:網走市から66km(約1時間30分)、北見市から48km(約1時間)、釧路市の中心部から92km(約2時間)である38。
旅のヒント
- 訪れる時期:6月から7月上旬にはノンノの森のクリンソウが咲く15。津別峠展望施設は6月から10月までしか開いておらず48、峠の道路は11月から5月下旬まで通行止めとなる5。夏まつりは7月上旬の週末41、紅葉マラソンは10月の第一日曜日に開かれる46。
- 休業日:道の駅あいおいは火曜日が休みである38。キノスも火曜休館で40、シゲチャンランドは水曜から金曜まで休館する56。町の公衆浴場は月曜定休である54。
- 観光案内:さんさん館(大通7番地)にNPO法人津別観光協会がある。電話0152-77-3771、開館時間は10:00〜21:00、水曜休館2641。
- 道路と森林:チミケップ湖へ向かう道路は狭く、一部が未舗装である21。巨木へ向かう林道は4月下旬から5月31日まで閉鎖される。道路状況はオホーツク総合振興局東部森林室(0157-24-6276)で確認できる50。山間部では、冬に−25℃前後まで下がることも珍しくない5。
- 野生動物と虫:ノンノの森には長袖と虫よけを用意して行くとよい15。津別峠では野生動物に餌を与えてはならない48。一帯はヒグマやエゾシカの生息地であるため、森ではクマ鈴を携帯し、夕暮れ時の国道240号ではシカに注意すること(北海道全般に共通する注意事項)。
津別町についてもっと詳しく
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 種別 | 町 |
| 総合振興局 | オホーツク総合振興局 |
| 郡 | 網走郡5 |
| 人口 | 4,373人・2,043世帯(2020年国勢調査)67。2025年国勢調査の速報値は3,774人・1,840世帯で、5年間で13.7%減少した7。町の住民基本台帳では、2026年8月末時点で3,819人・2,091世帯である8。北海道の住基ネットによる人口は、2026年8月31日時点で3,820人(うち外国人43人)である9。 |
| 面積 | 716.80km²(国土地理院、2026年4月1日時点)10。町域は東西37.2km、南北34.1kmである1。 |
| 人口密度 | 約5.3人/km²(2026年8月)。2020年国勢調査時点では6.1人/km²(上記の数値から算出)。 |
| 沿革 | 1883年(明治16年)に活汲に事務取扱所が置かれたことを町の開基としている。1919年に美幌村から分村して津別村となり、1946年に町制を施行した1。これまで合併したことはない。平成期には美幌町・女満別町・東藻琴村との合併、のちには北見市との合併が協議されたが、いずれも実現しなかった5。 |
| 隣接自治体 | 北見市、美幌町、訓子府町(オホーツク管内)、足寄町、陸別町(十勝管内)、釧路市、弟子屈町(釧路管内)5 |
| 町のシンボル | 町の木はエゾマツ、町の花はスズランである1。町の鳥は定められていない。町旗と町章は1958年7月1日に制定された5。 |
| マスコット | まる太くん。ミズナラの丸太から彫り出されたクマの子で、町でラグビー合宿が行われることにちなみ、ラグビージャージを着ている11。 |
| 公式サイト | https://www.town.tsubetsu.hokkaido.jp/ |
地名の由来
- 津別:町は、アイヌ語の「ツペツ(Tupet)」(山の出ばなを通って流れる川)が通説であるとしている1。地名研究者の山田秀三は「トゥペッ(tu-pet)」(二つの川)と記録し、現在の市街のすぐ北で津別川と網走川が並んで流れてから合流する様子を表したものと考えた。1973年に国鉄が発行した『北海道 駅名の起源』は、「山の走り根(の下の)川」という別の解釈を示している。この名はもともと現在の市街付近の地名であった5。
- 活汲:栄森川の旧アイヌ語名「カックㇺ(kakkum)」に由来する。一説には、アイヌが樹皮で柄杓を作った白樺が川筋に多かったことにちなむとされる。「カッコウのいる所」と読む説もあるが、アイヌ語学者の知里真志保は、この形は地名としては文法的に正しくないと指摘した19。
- 本岐と恩根:本岐は「ポンキキン(Pon-kikin、飜木禽)」(小さなキキン川)を略したものである。旧来の字は駅名としては画数が多すぎたため、鉄道が字を改めた。「キキン」は実のなる木で、ナナカマドまたはエゾノウワミズザクラを指す。「オンネキキン(Onne-kikin)」(大きなキキン川)は恩根の地名の由来となった20。
- チミケップ:意味には諸説がある。山田は「チミケㇷ゚(cimi-ke-p)」を、湖から流れ出る川が削った峡谷と結びつけた21。
歴史
- 先史時代〜江戸時代:縄文時代の装飾品や石器が出土しており、江戸時代には松前藩がアイヌと交易を行っていた5。町内には64か所の埋蔵文化財包蔵地が登録されている22。
- 1883〜1887年:1883年に活汲に事務取扱所が置かれたことを町の開基としている。1887年には美幌外五か村の戸長役場が置かれた1。
- 1912〜1916年:1912年6月に第一秋田団体が現在の相生に入地し、1916年2月には新秋田団体が続いた。最後の1.5里(約6km)には道がなかったため、入植者は阿寒へ向かうアイヌの細道をたどって入った。森はあまりに深く、午後の早い時間には日が見えなくなり、一反(約0.1ha)を手で起こすのに十人以上の労力を要した23。このほかの入植団体やその出身府県は確認できなかった。
- 1915〜1919年:1915年に六つの村が合併して美幌村となった1。1919年4月1日、そのうち達媚・活汲・飜木禽の三地区が分村して津別村となった5。
- 1924〜1925年:国鉄相生線は1924年11月に美幌〜津別間で開業し、1925年11月に北見相生まで達した。全長は36.8kmである24。町の年表では開通年を1925年としている1。
- 1934〜1936年:1934年に阿寒国立公園が指定され、木禽岳一帯がその区域に含まれた。1936年5〜6月には相生で群発地震が発生した23。
- 1943〜1946年:津別村は1943年に一級町村制を施行し、1946年9月10日に町制を施行した5。
- 1947年:9月10日、津別神社の祭りの最中に「津別事件」が起きた。在日朝鮮人と祭りの露天商(これに町民が加勢した)が衝突し、朝鮮人二人が死亡した25。
- 1953年:5月21日、がけ崩れにより林業作業員の宿舎が倒壊し、16人が死亡した5。
- 1955〜1982年:1955年の相生小学校区の人口は1,612人であった。1980年には相生の人口は476人にまで減少し、1982年に相生の貯木場が廃止された23。津別森林鉄道はそれより前の1963年5月に廃止されていた5。
- 1982年:「愛林のまち」を宣言した1。
- 1985年:1985年4月1日に相生線が廃止された24。同じ月に相生方面への町営バスの運行が始まった23。
- 1991〜2007年:1991年に津別スキー場が開業し、最盛期の1995〜96年シーズンには75,000人が利用した。2006〜07年シーズンを最後に閉鎖され、コース跡地では植林が進められている5。
- 2001〜2003年:2001年6月にシゲチャンランドが、2003年8月に道の駅あいおいが開業した23。
- 2011年:4月にノンノの森が森林セラピー基地に認定された14。4月1日には、住民活動と観光案内の拠点となるさんさん館が開館した26。
- 2021年:5月6日に新しい役場庁舎が開庁した5。
- 2023〜2025年:10月に開かれていた「つべつ産業まつり」は、2023年の第10回をもって終了した27。2025年6月には、旧「みぃとインつべつ」が「牧場の宿 GYUGYU-TTO」としてリニューアルオープンした28。
地理・気候
- 地形:津別町はオホーツク地方南東部の内陸に位置する29。北部の扇状地には農村集落が広がり、南部は山林である。南の釧路地方へは、津別峠と釧北峠の二つの峠が通じている5。地目別では山林が613.62km²(85.61%)、畑が59.96km²(8.37%)を占める6。森林61,358haのうち、国有林が27,666ha、道有林が24,764ha、民有林が7,533ha、町有林が1,395haである30。
- 河川と湖:網走川(115km)は町南部の阿幌岳の南斜面に源を発し、美幌町・大空町・網走市を北へ流れてオホーツク海に注ぐ31。チミケップ湖の面積は1.07km²である10。地すべりで谷がせき止められてできた湖で、周囲7.5km、最大水深21.3m、標高290mである21。
- 自然公園:津別峠は屈斜路カルデラの外輪山にあり、阿寒摩周国立公園の屈斜路湖を見下ろす4。
- 気候:大陸性の性格が強く、乾燥して晴天の多い気候である1。気象観測所は豊永にある6。1991〜2020年の平年値は、年平均気温6.0℃、1月−8.5℃、8月19.8℃、年降水量787.1mm、年間日照時間1,810.9時間、降雪量480cm、年最深積雪83cmである32。最高気温の記録は38.4℃(2025年7月24日)、最低気温の記録は−28.7℃(2020年2月9日)である。最深積雪の記録は165cm(2004年1月16日)である33。町の全域が特別豪雪地帯に指定されている34。
経済・産業
- 就業:2020年国勢調査では、就業者は2,060人であった。このうち農林業が498人(24%)、製造業が332人(16%)を占める6。
- 林業と木材:2020年、町内の従業者四人以上の13工場の製造品出荷額は243億9,000万円であった。13工場のうち8工場が木材・木製品製造業である6。丸玉木材は合板を製造している。その起源は1902年にさかのぼり、1949年に法人化された。従業員は約550人で、津別のほか茨城県と京都府にも工場がある12。町内にはほかに、サンマルコ食品、菓子メーカーのロマンス製菓、東京2020オリンピック・パラリンピックのメダルケースを製作した山上木工などがある5。合板工場から出る端材はバイオマス燃料として利用されている30。
- 農業:2024年度の農家戸数は131戸(うち専業124戸)、農業法人は42法人であった。作付面積は、麦類1,644ha、飼料作物1,051ha、豆類625ha、工芸作物(主にてん菜)623ha、馬鈴薯526ha、野菜458haである。乳用牛1,611頭、肉用牛5,752頭が飼養されている。2023年の農業産出額は128億5,000万円と推計されている29。JAつべつは麦乾燥施設、玉ねぎ貯蔵庫、加工用馬鈴薯の貯蔵施設を運営している29。
- 観光:2024年度の観光入込客数は409,100人(1.4%増)であった。このうち日帰り客が398,700人で、宿泊を伴うものは10,400人にとどまった。外国人宿泊客数は前年度の272人から1,449人に増加した35。
- 人口と高齢化:人口は2000年の6,789人から2020年には4,373人に減少し6、2025年の速報値では3,774人となった7。1970年には13,016人であった5。2026年1月1日時点で、65歳以上の住民の割合は45.4%(全国平均29.0%)、子どもの割合は7.8%である。津別町は過疎地域に指定されている36。
- 地域活性化:ふるさと納税の寄附は、2024年の3,729件・5,760万円から、2025年には11,185件・1億2,560万円に増加した36。このほかの取り組みとして、住民活動と地域情報発信の拠点であるさんさん館26、宿泊・合宿・農業体験を提供する牧場の宿 GYUGYU-TTO28、2013年に地域おこし協力隊として移住し、そのまま定住した道の駅あいおいの豆腐職人37などがある。
特産品・名物
| 特産品 | 分類 | 内容・購入場所 |
|---|---|---|
| 元祖クマヤキ | 菓子 | 地元産の小豆のあんが入った、クマの形の焼き菓子。ほかにナマクマ(あんと生クリーム)、ヒグマ(豆乳クリーム)、シロクマ(タピオカ粉を使った白い生地)がある。春にはさくら餡、秋にはかぼちゃクリームが登場する。掲載価格は240〜270円だが、2025年9月に価格が改定された。道の駅あいおいのクマヤキハウスで焼きたてを販売している238 |
| 相生の手作り豆腐 | 大豆製品 | 約100年続いた旧新井豆腐店の製法を受け継ぎ、湧き水と道産大豆100%で作る固めの豆腐。厚揚げと油揚げも販売している37。がんもどきとあげ豆腐は、人手不足のため2025年5月24日から製造販売を中止した38 |
| そば・うどん | 麺類 | そば処あいおいでは、道産そば粉100%の手打ちそばを提供している(十割そば1,500円、ざるそば850円)。津別産小麦100%のうどんはおみやげとして販売されている37 |
| つべつ和牛・流氷牛 | 牛肉 | いずれも黒毛和牛のブランドである。流氷牛は流氷ファームグループが独自の配合飼料で育てている5。すき焼き用の肉、ローストビーフ、和牛肉まんがふるさと納税の返礼品になっている39 |
| 明治オーガニック牛乳 | 乳製品 | 津別町有機酪農研究会が生産する有機JAS認証の生乳を、明治の恵庭工場で加工している13 |
| 玉ねぎ・馬鈴薯 | 農産物 | 特別栽培玉ねぎは、ふるさと納税で最も人気の返礼品である39。JAつべつが玉ねぎと加工用馬鈴薯を貯蔵している29 |
| 北海道津別ラーメン〈白〉〈朱〉 | 麺類 | 町で一世紀近く続く食堂、西洋軒のおみやげ用ラーメン。麺には地元産の小麦キタノカオリときたほなみを使う。〈白〉は豚骨と魚介の澄んだスープの塩ラーメン、〈朱〉は町内で育てた唐辛子を使った辛味噌ラーメンである13 |
| 朱乃一振 | 調味料 | 布川の河本農場が育てた唐辛子「羅帝」を使った手作りの一味唐辛子13 |
| クリームコロッケ(津別物語) | 冷凍食品 | 地元の牧場の牛乳で作ったベシャメルソースを包んだコロッケ。サンマルコ食品の製品で、全国のスーパーで販売されている13 |
| 木の弁当箱・スティック・ISU-WORKSの椅子 | 木工品 | 三共は崎陽軒のシウマイ弁当や国技館の相撲弁当の木折箱を作っている。相富木材加工はアイスクリームの棒や医療用の舌圧子を、山上木工はISU-WORKSの椅子を作っている13 |
| 地元の木工品 | 工芸品 | 木材工芸館キノスのウッドクラフト販売コーナーで販売している40 |
文化・祭り
| 行事 | 時期 | 見どころ |
|---|---|---|
| ノンノの森「くりん草ウィーク」 | 6月中旬〜7月上旬 | 沢沿いの1haの湿地に、約30万株のピンクのクリンソウが咲く。平日(木曜日を除く)はランプの宿の無料送迎バスが運行される15 |
| つべつ夏まつり | 7月上旬の土曜日・日曜日 | 町は最大のイベントとしている。会場は河岸公園。土曜日の夜は「千人おどり」と花火がある。日曜日には、30本のタイヤチューブをつないだ上を渡る速さを競う「つべつ川のぼり大会」や、つべつ和牛の特価販売が行われる41 |
| つべつ七夕まつり | 8月の第一土曜日、16:00〜20:00 | 会場はさんさん館。ステージイベント、子ども花火、屋台村があり、町民が絵を描いた行灯の下で、柳の枝に願い事を書いた短冊を飾る42 |
| つべつ納涼盆踊り大会 | 8月15日、18:30〜21:00 | 津別神社で開かれ、仮装や賞品がある。雨天の場合は8月16日に順延する43 |
| つべつ日本フィルセミナー | 8月下旬〜9月下旬 | アマチュア奏者が日本フィルハーモニー交響楽団の楽団員から三日間の指導を受け、最終日にコンサートを開く。言及されている最新の回は第21回である44 |
| つべつふるさとまつり | 9月9〜10日 | 津別神社の秋季例大祭。10日には神輿、子どもみこし、駒踊りが町を練り歩く45 |
| つべつ紅葉マラソン大会 | 10月の第一日曜日 | 3km・5km・10kmのコースに約260人が出場する。上位三人には木彫りのレリーフが贈られる46 |
| まちなかイルミネーション・つべつアイスキャンドル点灯まつり | 12月/2月 | 12月に市街地のイルミネーションが点灯し、2月にアイスキャンドル点灯まつりが開かれる26 |
アイヌ文化
津別町のアイヌの歴史に関する記録は少なく、町の文化財にもアイヌ関連のものはない22。残っているのは主に地名で、津別(tupet)15、活汲(kakkum)19、本岐と恩根(pon-kikinとonne-kikin)20、チミケップ21がある。1912年に相生へ入った入植者は、川に沿って阿寒へ向かう細道「アイヌの阿寒通り」をたどった23。ウィキペディアは江戸時代の松前藩とアイヌの交易に触れているが、津別に固有の詳細は記していない5。町内にアイヌ文化の施設はない。最も近いのは釧路市の阿寒湖温泉にある阿寒湖アイヌコタンで、約120人が暮らす集落である47。阿寒湖温泉は道の駅あいおいから約20km(25分)である38。
姉妹都市・友好都市
- 南アルプス市(山梨県):1994年10月16日に旧櫛形町と友好都市提携を結び、2004年10月17日に南アルプス市と姉妹都市協定を締結した。同市に本社を置く企業が津別町に工場を建設したことが交流のきっかけである。両市町は夏まつりで特産品を販売し合い、小学生の相互交流も行っている66。
- 船橋市(千葉県):正式な提携関係ではない。1983年ごろ、船橋市に住む津別町出身者をきっかけに交流が始まり、隔年で子どもたちが相互に訪問している66。
- 二水郷(台湾・彰化県):2007年に始まった相互訪問を経て、2012年10月8日に友好都市協定を締結した。2017年から中学生の交流が続いており、2024年5月には郷長を含む27人の訪問団が津別町を訪れた67。
出典
本文中の番号は、この出典一覧につながっています。 数値は2026年9月23日時点のものです
- 津別町について — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 元祖クマヤキ — 道の駅あいおい(株式会社相生振興公社) JA 閲覧日 2026-09-23
- 北見相生駅 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
- 津別峠 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
- 津別町 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
- 津別町町勢要覧2023(令和5年)資料編 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 令和7年国勢調査速報 北海道の人口・世帯数 — 北海道総合政策部計画局統計課 JA 閲覧日 2026-09-23
- 津別町公式ホームページ(トップページ「津別町の人口・世帯数」令和8年8月末現在) — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 住基ネットにおける人口【参考値】(令和8年8月31日現在) — 北海道総合政策部地域行政局市町村課 JA 閲覧日 2026-09-23
- 令和8年全国都道府県市区町村別面積調(4月1日時点) — 国土地理院 JA 閲覧日 2026-09-23
- まる太くん(北海道) — ゆるキャラグランプリ JA 閲覧日 2026-09-23
- 丸玉産業 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
- まちの特産品 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 森林セラピーのご案内 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- ノンノの森「くりん草ウィーク」 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- チミケップ湖 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- チミケップホテル — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- スポーツ合宿 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 活汲駅 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
- 本岐駅 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
- チミケップ湖 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
- 文化財 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- あいおいの歴史(『津別町百年史』抜粋を含む) — 道の駅あいおい JA 閲覧日 2026-09-23
- 相生線 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
- 津別事件 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
- さんさん館(津別町多目的活動センター) — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- つべつ産業まつり(終了のお知らせ) — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- GYUGYU-TTO Ranch Lodge — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 町の農業 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 町の林業 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 網走川 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
- 平年値(年・月ごとの値)津別 — 気象庁 JA 閲覧日 2026-09-23
- 観測史上1~10位の値(年間を通じての値)津別 — 気象庁 JA 閲覧日 2026-09-23
- 豪雪地帯及び特別豪雪地帯の指定地域(詳細) — 国土交通省 JA 閲覧日 2026-09-23
- 北海道観光入込調査報告書(令和6年度)資料編 — 北海道経済部観光局 JA 閲覧日 2026-09-23
- 北海道津別町 自治体情報(ふるさと納税の報告・自治体の状況) — ふるさとチョイス JA 閲覧日 2026-09-23
- 食べる(そば処・手作り豆腐) — 道の駅あいおい JA 閲覧日 2026-09-23
- 道の駅あいおい 公式サイト(トップページ・お知らせ・アクセス) — 道の駅あいおい JA 閲覧日 2026-09-23
- 津別町のふるさと納税返礼品一覧 — ふるさとチョイス JA 閲覧日 2026-09-23
- つべつ木材工芸館 キノス — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- つべつ夏まつり — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- つべつ七夕まつり — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- つべつ納涼盆踊り大会 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- つべつ日本フィルセミナー — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- つべつふるさとまつり — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- つべつ紅葉マラソン大会 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 阿寒湖アイヌコタン 公式サイト — 阿寒湖アイヌコタン JA 閲覧日 2026-09-23
- 津別峠展望施設 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- ネイチャーセンター — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 最上のミズナラ — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 双葉のミズナラ — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- ランプの宿 森つべつ — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 温泉 — 奥屈斜路温泉ランプの宿森つべつ JA 閲覧日 2026-09-23
- 公衆浴場 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 道の駅あいおい — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
- 見る(相生鉄道公園・シゲチャンランド) — 道の駅あいおい JA 閲覧日 2026-09-23
- キャンプ場 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- あいおい — 北海道の道の駅(公式サイト) JA 閲覧日 2026-09-23
- 道の駅(道の駅あいおい) — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 会社概要 — 道の駅あいおい(株式会社相生振興公社) JA 閲覧日 2026-09-23
- ぐるっとパノラマ美幌峠 — 北海道の道の駅(公式サイト) JA 閲覧日 2026-09-23
- オーロラタウン93りくべつ — 北海道の道の駅(公式サイト) JA 閲覧日 2026-09-23
- 阿寒丹頂の里 — 北海道の道の駅(公式サイト) JA 閲覧日 2026-09-23
- 津別町のアクセス — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 路線バス — 北海道北見バス JA 閲覧日 2026-09-23
- 友好都市・姉妹都市 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 国際交流 — 津別町 JA 閲覧日 2026-09-23
- 大西重成 — Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23