北海道 市町村ガイド

オホーツク総合振興局

訓子府町 Kunneppu

くんねっぷちょう

北見市の南西、常呂川流域の盆地にある農業の町である。1897年に土佐(高知)出身の北光社の移民団が開墾を始めた。現在はタマネギ、ハウスメロン、そして卵の代わりに醤油ベースのたれをかけたカツ丼「たれカツ丼」で知られる。

人口(2020年国勢調査)
4,677
面積
190.95 km²
常呂郡
公式サイト
www.town.kunneppu.hokkaido.jp

主な特色

  • タマネギ 1919年に栽培が始まった。町によると、訓子府町を含む北見地方のタマネギ生産量は全国一である。町内では極早生・早生・中晩生の品種に加え、赤タマネギも栽培されている8
  • くんねっぷメロン 1973年からハウス栽培が続く。接ぎ木をしない自根栽培で、有機質肥料を使って育てる。1玉ごとに生産者名のシールが貼られる。旬は7月中旬から8月中旬である8
  • 訓子府たれカツ丼 カツ丼のご当地版で、卵でとじる代わりに甘い醤油ベースのたれをカツにかける。町内の7店で提供されている15
  • 土佐から来た北光社の開拓者 町は1897年、北光社の移民団によって開かれた。北光社の共同創設者である坂本直寛は、坂本龍馬の甥にあたる。この歴史が縁となり、高知県津野町と姉妹町となった816
  • 品種開発 北海道立総合研究機構(道総研)の北見農業試験場が町内にある。ジャガイモ「スノーマーチ」、小麦「きたほなみ」「はるきらり」を育成した81
  • 読書の町 町の図書館は、7年連続を含む計8度、図書貸出率日本一となった810
  • ふるさと銀河線の記憶 旧訓子府駅の駅舎は現在、交流施設とバス停になっており、隣に銀河公園がある817
  • 酪農 2026年2月時点で、町内の乳牛は5,856頭である13

観光・アクティビティ

  • 自然・景観
    • レクリエーション公園 市街地の南側、字協成にある。4月下旬(ゴールデンウィーク頃)から10月末まで開園する。平日は9:00〜17:00で、土・日曜、祝日は秋になると利用時間が短くなる。サクラの丘、花木園、展望台、21世紀の森、木製遊具、水遊び場がある29。春には桜、ツツジ、芝桜が咲く8
    • 叶橋 常呂川をまたいで市街地と末広町を結ぶ。最初の橋は1909年、現在の橋は1996年に架けられた。訪れた人が幸運を願って鳴らす「夜明けの鐘」、4体のブロンズ像、メロン形の街灯があり、橋のたもとにはメロン型の公衆トイレがある8
    • ポケットパーク 市街地の中心にあり、「誕生」「生命」「再生」をテーマとした彫刻がある8
  • 温泉
    • 訓子府温泉保養センター 穂波69-66、電話0157-47-3380。館内は10:00〜22:00、入浴は正午から。月曜休館(月曜が祝日の場合は火曜)、1月1日も休館。料金は大人550円、6〜11歳の子ども150円、6歳未満は無料32
    • 源泉100%の天然温泉で、「美人の湯」と呼ばれている。大浴槽と低温浴槽、サウナ、水風呂、野外デッキ、休憩室がある。タオルやシャンプー類は販売しており、駐車場は30台分ある3233。1991年1月に開業した13
  • 博物館・歴史遺産
    • くんねっぷ歴史館 仲町50。開館は10:00〜16:00で、土・日曜、祝日、12月30日〜1月4日は休館。入館無料30
    • 旧訓子府駅と銀河公園 駅は1911年に開業し、2006年までふるさと銀河線の駅であった。駅舎には現在、農業交流センター「くる・ネップ」とバス待合所が入っている178。線路跡ともう一方のホームは、公園とバスの転回場になった17。ふるさと銀河線では、駅に星座の愛称「おとめ座」が付けられていた8
  • アウトドア・季節のアクティビティ
    • パークゴルフ 常呂川の河川敷に、54ホール(6コース)の公認パークゴルフ場がある8
    • 温水プール「KAPPA」 東町400。日本水泳連盟公認の25 mプールのほか、子ども用プール、流水プール、ウォータースライダーがある813
    • 町営スキー場 レクリエーション公園内にあり、ゲレンデ面積は26,000 m²。12月中旬から2月末まで営業する298。冬には居武士小学校のグラウンドにスケートリンクが開設される810
    • バーベキュー レクリエーション公園のバーベキューハウスは1件150円で利用できる29
  • 食の体験
    • 7店のいずれか、または6月の「たれカツ丼フェスタ」でたれカツ丼を味わえる1527
    • 夏にはふるさとまつりでメロンを買える22
    • 2017年版の町勢要覧は、6月から11月の日曜日に旧駅で開かれる農産物直売所「ファーマーズマーケット夢ミール」を紹介している。現在も開かれているかは確認が必要である8
    • ほかに、レストラン・エルミタージュ紀の里(穂波212)や、東町の焼肉店数軒などで食事ができる34

道の駅

訓子府町に道の駅はない。北海道の道の駅一覧には131駅が掲載されているが、訓子府町にも隣の置戸町にもない35。ほかの隣接市町には次の道の駅がある。

  • 道の駅おんねゆ温泉 北見市留辺蘂町松山1-4、国道39号沿い。営業は9:00〜17:30。4月8〜14日、12月の第2月曜日からその週の金曜日まで、12月31日〜1月1日は休館。シンボルは、世界最大級の鳩時計を備えた塔「果夢林」である。特産品店や木工体験工房のほか、移転して2012年7月にリニューアルオープンした淡水魚の水族館「北の大地の水族館」もある36
  • 道の駅あいおい 津別町相生83-1、国道240号沿い。営業は9:00〜17:00。火曜(祝日の場合は水曜)、12月30〜31日、1月3〜6日は休館。道産そば粉を使った手打ちそばや、地元産大豆の手づくり豆腐を販売しており、旧相生駅舎にはカフェがある37
  • 道の駅オーロラタウン93りくべつ 陸別町大通、国道242号沿い。営業は4〜10月が8:00〜18:00、11〜3月が9:00〜17:00。12月30日〜1月3日は休館。シーズン中は鉄道の運転体験ができ、鹿肉のジンギスカンを提供し、陸別の牛乳プリンを販売している38

営業時間やサービスは2026年9月時点のものである。訪問前に確認されたい。

アクセス・交通

  • 鉄道 2006年にふるさと銀河線が廃止されて以来、町内に鉄道はない17。鉄道を利用する場合、一般的な玄関口は石北本線のJR北見駅である。特急「オホーツク」で札幌市から旭川市まで約1時間40分、さらに留辺蘂まで約2時間40分、そこから北見まで約20分で、旭川からはおよそ3時間かかる39
  • バス 北海道北見バスが、北見から訓子府を経て置戸・陸別へ向かう路線を運行している。2026年4月1日から夏ダイヤとなった40。北見から訓子府まではバスで約30分18
  • 道路 町内を通る国道はない。主な道路は北海道道で18、道道50号(北見置戸線)や道道143号(北見白糠線)などがある10
  • 高速道路 十勝オホーツク自動車道に訓子府ICがある。北見西ICまでの12 kmの区間は2015年11月8日に開通した8。南の陸別小利別ICまでの区間は2017年10月に開通し、開通区間は無料である41。町内の延長は16.8 kmである13
  • 空路 大空町の女満別空港まで車で約50分。女満別空港へは新千歳から約40分、羽田から1時間40分である18
  • 車での所要時間 北見まで約20分、網走市まで1時間10分、帯広市まで2時間、釧路市まで2時間10分、旭川まで2時間30分818
  • 町内の移動 車での移動が現実的である。75歳以上の町民は、町内のタクシーと一部区間のバスを300円で利用できる20

旅のヒント

  • 訪れる時期
    • 5月ごろ:レクリエーション公園の春の花
    • 6月上旬:銀河公園まつりとたれカツ丼フェスタ
    • 7月上旬:ふるさとまつり
    • 7月中旬〜8月中旬:メロンの旬
    • 2月上旬:さむさむまつり8272225
  • 休館日・定休日
    • 歴史館は平日のみ開館している30
    • 温泉は月曜休館である32
    • 飲食店は日曜定休が多いが、火曜や木曜が休みの店もある15
  • 宿泊 町が紹介している宿泊施設は「旅の宿くんねっぷ」(大町81、電話0157-47-2052)の1軒である42。20分ほどの北見市には、より多くの選択肢がある18
  • ヒグマ ヒグマは冬眠明けの春に活発になる。町は、全国で市街地への出没が相次ぎ、道内でも人身被害が発生していると注意を呼びかけている。町は出没マップ「ひぐまっぷ」を公開している。鈴を携帯し、単独で山に入らず、明け方や夕暮れ時の行動を避けるよう勧めている。人家の近くで目撃した場合は、町役場農林商工課(0157-47-2116)に連絡する43
  • 盆地の冬は寒く、約−19°Cまで下がる1213。路面の凍結に備え、夜間の郊外の道では慎重な運転が必要である。
  • 観光案内 町に観光案内所の記載はない。問い合わせは町役場の農林商工課(0157-47-2116)へ33

訓子府町についてもっと詳しく

基本情報

項目 内容
種別
総合振興局 オホーツク(オホーツク総合振興局)
常呂郡1
人口 2020年国勢調査で4,677人(男性2,241人、女性2,436人、1,873世帯)。2015年の5,100人から8.3%減少した2。2025年国勢調査の速報値は4,245人(さらに9.2%減)、1,837世帯である3。住民基本台帳では2026年3月末時点で4,366人・2,080世帯4。北海道の住民基本台帳による2026年1月1日時点の人口は4,374人で、うち外国人は91人である5
面積 190.95 km²62。古い英語資料では190.89 km²とされている7。町は自らをオホーツク管内で面積が最も小さい市町村としており8、国土地理院の面積調もこれを裏付けている6
人口密度 24.5人/km²(2020年国勢調査)2。2026年3月の住民基本台帳人口では約22.9人/km²(計算値)
沿革 1915年4月、置戸村が野付牛村(現・北見市)から分村し、訓子府地域はその一部となった。1920年6月、1,140戸・6,592人で訓子府村として分村独立した8。1951年11月1日に町制を施行した89。1952年9月には町域の一部が置戸町に編入された10。合併の経験はない。平成の合併協議では置戸町と任意合併協議会を設置したが、町民アンケートで合併反対が半数を超え、協議会は解散した10。町は1897年の最初の入植をもって開基としている11
隣接自治体 北・東・北西は北見市、西は置戸町、南は山地を隔てて津別町陸別町(十勝)に接する12
シンボル 町木はオンコ、町花はエゾムラサキツツジ。いずれも1977年に町民アンケートをもとに制定された98。町の鳥の記載はない。町章は1951年11月1日の制定で、外形は北海道と北見を表す「北」の字をかたどり、中央に「訓」を置き、協力を表す5つの円を配している98。町民憲章は1970年8月1日に制定された13
マスコット 「めろねっぷ」は頭にメロンとタマネギをのせ、メロンのつるの尻尾を持つ14。開基120年のイメージキャラクターに選ばれた8。相棒の「たまねっぷ」は、星形のボタンが付いた牛柄のサロペットを着た、牛乳好きの元気なキャラクターである14。たれカツ丼のPRには専用のキャラクター「たれカツ乙女くるねちゃん」がいる8
公式サイト https://www.town.kunneppu.hokkaido.jp/ (観光:https://www.town.kunneppu.hokkaido.jp/tourism/kanko.html)

地名の由来

  • 町名はアイヌ語の「クンネプ」(kunne-p)に由来する。「クンネ」は「黒い」「暗い」を意味する。町は町名を「黒いところ、やち川にして水黒し」と説明している118
  • 日本語版Wikipediaは「黒い・ところ(川)」と訳し10、英語版Wikipediaは「black river(黒い川)」としている7。資料間の違いは語末の「プ」を「ところ」と取るか「川」と取るかだけであり、まったく異なる説は見つからなかった。
  • 町の2017年版の町勢要覧によると、町名は、当初は農地に向くようには見えなかった湿地を表している8。明治期の記録では、この地域は「クンネップ原野」と呼ばれている8
  • 最初の入植地は「オロムシ」と呼ばれ、現在の大谷地区にあたる118。本稿で用いた資料には、この地名の由来についての説明は見当たらなかった。

歴史

  • 先史時代 10,000年以上前に人が暮らしていたことを示す遺跡が2か所ある。閉校した旧緑丘小学校の南側にある緑丘B遺跡からは黒曜石の石器が、オロムシ沢の入口にある増田遺跡からはホロカ型彫器が出土した。1958年(64 m²)と1971〜72年(約400 m²)の発掘調査では、それぞれ約3,400点と約1,700点の石器が出土した。1958年の出土品には細石刃829点が含まれる8
  • 1858年 江戸幕府は松浦武四郎に蝦夷地の調査を命じた。その記録には、アイヌの道案内により、現在の常呂・端野・北見を経て、現在の日出・大谷付近に至った経路が記されている。これが訓子府地域に関する最初の記述である8
  • 1880年代 1882年、奈良県十津川村の原鉄次郎が、釧路から足寄を経て利別川をさかのぼってこの地に入った。原野を焼いて鹿の角を集め、常呂川を下って網走へ向かった。1886年には東京から来た杉村某が日高のアイヌを雇い、オロムシ周辺で狩猟を行った。杉村が帰郷した後もアイヌ2世帯が残り、常呂川沿いで鹿・熊・鮭を獲って暮らした。この2世帯が、この地域における近代最初の定住者とされる8
  • 1891〜1897年:北光社 1891年、クンネップ原野が殖民地に選定された。北光社は、片岡健吉や坂本直寛ら土佐の自由民権運動のメンバーが1895年に組織した合資会社である。1897年4月、約112戸(約650人)が浦戸港から、50戸(約150人)が須崎港から高洋丸に乗り込んだ。航海中に麻疹で多くの死者が出たうえ、流氷に阻まれ、網走に着いたのは5月上旬であった。移民団はそこから3日間歩いて北光社本部にたどり着いた8。1897年5月8日、大谷清虎・馬場正吉らが率いる13戸45人がオロムシに入植した811。町は現在も5月8日を入植の日としている8
  • 初期の農業 1902年にハッカの苗が入り、薄荷油の蒸留が盛んになった。1907年には乳牛5頭で酪農が始まった8。1911年9月25日、国鉄網走線の訓子府駅が開業し、町に発展をもたらした1711。1919年にタマネギ栽培が始まり、1921年からは水田もつくられた8
  • 村の時代 第一次世界大戦の終結後、穀物価格が暴落し、工場は撤退した。続いて洪水や凶作に見舞われた。1920年、村は置戸村から分村独立した8。1930年には市街地で大火が起きた。1934年に主要な橋が架け替えられ、「叶橋」と改称された8
  • 戦後 1947年、谷本泰三郎が初の公選村長となった。谷本はその後、1951年11月から1967年まで初代町長を務めた138。酸性土壌改良5か年計画により、ジャガイモ・タマネギ・ビートの収量が向上した。1959年、北海道立農業試験場の北見支場が北見から町内に移転した。1962年にはホクレンが種畜改良牧場を開設した8
  • 1970〜1990年代 1973年にハウスメロンの栽培が始まった。1984年11月に図書館が開館した813。1988年、訓子府町は茨城県関城町と全国初の「教育姉妹町」を締結した8。1989年6月4日、鉄道は第三セクターの「ふるさと銀河線」に転換された8。1991年に温泉保養センター、1995年に屋内温水プール「KAPPA」が開業した13。1996年に開基100年を迎え、同年に叶橋を架け替えた8
  • 2000年代 2000年、駅舎が改築され、農業交流センター「くる・ネップ」となった817。2001年5月8日、高知県東津野村(現・津野町)と姉妹町の盟約を結んだ16。1997〜2002年の事業で、目抜き通りの電線類を地中化し、商店街を整備した8。2004年4月にくんねっぷ歴史館が開館した13。ふるさと銀河線は2006年4月21日に廃止され、バスに転換された178
  • 近年 2015年11月8日、十勝オホーツク自動車道が訓子府ICまで開通した818。2016年に開基120年を迎え、同年に認定こども園「わくわく園」が開園した8。人口は減少が続いており、2015年に5,100人、2020年に4,677人、2025年の速報値で4,245人となった23

地理・気候

  • 位置と形 北海道北東部の内陸、北見市の南西に位置する128。東西約12 km、南北約16 kmで、町はその形を口の広いブランデーグラスにたとえている1213
  • 地形 丘陵に囲まれた盆地にある。南の境界は釧北山脈の稜線で、津別町・陸別町と隔てられている12
  • 河川 常呂川が町の中央を西から東へ流れ、オホーツク海に注ぐ。その流域に農地が広がる8。支流には訓子府川やケトナイ川がある108。常呂川はかつてたびたび氾濫したが、堤防や治水工事によって危険は小さくなった8
  • 土地利用 山林は100.96 km²、畑は69.17 km²である。牧場は6.39 km²、宅地は3.46 km²で、田はわずか1.44 km²にすぎない13。森林は9,202 haで、町の48%を占める。その森林のうち65.6%が道有林、25.5%が私有林、9.0%が町有林である13。人工林の多くはカラマツである8
  • 自然公園 参照した資料には、町内の国立公園や道立自然公園の記載はない。
  • 気候 内陸の盆地で、夏は暑く冬は寒く、昼夜の寒暖差が大きい。最も暑い時期の平均気温は20〜21°C、最も寒い時期は−8〜−9°Cである。降水量は年間約700 mmと少なく、日照率が高い128。町のページは2009年度の気象概況として最高気温30.7°C、最低気温−19.4°Cを挙げており、その差は50°Cに及ぶ12。柏丘の気象ロボットによる近年の観測では、2021〜2025年の年平均気温は7.6〜8.2°Cであった。最高気温は2025年の38.3°Cで、最低気温は−15.4°Cから−19.1°Cの範囲にあった。この期間の年間降水量は474〜636 mmである13。降雪量のデータは見つからなかった。

経済・産業

  • 就業者 2020年国勢調査による就業者は2,534人である。このうち第一次産業が996人(うち農業979人)、第二次産業が330人、第三次産業が1,205人であった13
  • 農業 町はしばしば「北海道農業の縮図」と呼ばれる。タマネギ、畑作三品(ジャガイモ・小麦・てん菜)、酪農が基幹で、水稲、豆類、加工用スイートコーン、メロンも生産されている8。2020年農林業センサスでは、295戸が6,851 haを経営し、1戸当たり平均23.2 haであった。2000年の平均は13.2 haだった。2020年には経営耕地20 ha以上の農家が134戸あった13。農業生産額(農協の農業粗生産高)は2015年に132億円を超えた8
  • 畜産 2026年2月1日現在、町内の乳牛は5,856頭、肉牛は299頭、馬は9頭である13。最盛期には118戸の酪農家があったが、2017年には約40戸となった。町の酪農家は乳量で数々の全国記録を打ち立て、道内でも上位に入ってきた。農業経験のない人が酪農家を目指して研修できる制度もある8
  • 環境保全型農業 1987年に玉葱振興会が減農薬栽培の取り組みを始め、1996年には訓子府町クリーン農業推進協議会が設立された。町内では100人以上の生産者がエコファーマーの認定を受けている8
  • 食品加工 味の素食品北海道が町内に本社と工場を置いている10。同社は1969年にコーン食品として創業し19、2017年の町勢要覧ではまだ北海道クノール食品の名で記載されていた8。工場では契約栽培のスイートコーンを収穫当日に製品化している。コンソメや鍋用キューブも製造し、工場見学も行ってきた8
  • 石灰 1950年創業の訓子府石灰工業が町内で石灰石を採掘し、農業用の消石灰や土壌改良材を製造している8
  • その他の産業 2021年の経済センサスでは、工場4か所、従業者241人、製造品出荷額59億9,000万円であった。商店・卸売業は33事業所、年間販売額は128億円であった13
  • 研究機関 北見農業試験場(弥生52)は、オホーツク地域向けの畑作物や牧草を研究している1。ホクレンも町内に実証農場を置いている8
  • 人口動向 2020年の65歳以上人口の割合は39.1%、15歳未満は11.4%であった13。2025年度の出生は26人、死亡は73人であった。転入(207人)が転出(195人)をわずかに上回った13
  • 地域活性化 町の英語版パンフレット(2020年)には、次の支援策が掲載されている20
    • 空き家の購入・改修に最大300万円
    • 15歳までの医療費無料
    • 3〜5歳の幼稚園無料
    • 新規就農者・新規事業者への開業支援
    • 75歳以上の町民はバス・タクシー運賃300円
  • ふるさと納税 2025年度の寄付は3,029件、46,338,000円であった21

特産品・名物

特産品 分類 概要・購入場所
訓子府たれカツ丼 ご当地グルメ ごはんにのせた豚カツに甘い醤油ベースのたれをかけ、卵は使わない。町は提供店として7店を挙げている。そのうちには福よし(元町37、日曜定休)、駅茶屋(大町170、木曜定休)、そば処清水屋(大町5、火曜定休)、持ち帰り専門店の修羅(大町41)がある15
くんねっぷメロン 果物 ハウス栽培のメロンで、赤肉の「ルピアレッド」と青肉の「キングメルティ」がある。1玉ごとに生産者名のシールを、1箱ごとに品質保証書を付ける。旬は7月中旬〜8月中旬8。夏のまつりではJAがメロンを販売する22
タマネギ 野菜 品種は「北早生3号」「オホーツク1号」「北もみじ2000」、赤タマネギなど8。佐藤農場のじゃがいもと玉ねぎのセットや、UNO ORGANIC FARMのオーガニック玉ねぎは、ふるさと納税の人気返礼品となっている23
スノーマーチ 野菜 北見農業試験場で病害虫に強い品種として育成され、2011年から町内で栽培されている。貯蔵後、12〜1月に出荷される。皮がむきやすく、変色せず、煮込んでも煮崩れしにくい。雪の下で貯蔵すると甘みが増す8
本格焼酎 訓粋 焼酎 訓子府産のスノーマーチを原料とする芋焼酎で、ほのかにジャガイモが香る8
菅野養蜂場のはちみつ はちみつ 4代続く転飼養蜂家による天然はちみつ(仲町34、9:00〜18:00、不定休)。受賞歴には「コープさっぽろ農業賞」の「札幌市長賞」(2011年)などがある。2015年には「北のハイグレード食品+2015」に選定された2420。はちみつはオホーツクブランドの認証を受けており、2014年には「菩提樹のミード」も誕生した8
日の出めんのうどん 地元産小麦「きたほなみ」を使った、コシのある半生・生うどん8。製造元(日出262、8:30からその日の製造終了まで、土・日曜、祝日ほか休み)のほか、CITY martやA-COOPなど町内のスーパーでも販売している2420
すずらんみそ(太田醸造) みそ・醤油 米こうじの割合が高い非加熱の手づくりみそで、太田醸造が1921年から製造している(東町32、日曜定休)。同社は漬物の素「三五八」、甘酒用の「白糀」、自社の「コトブキ醤油」もつくっている248
しそジュース(きらきら本舗) 飲料 町内で有機栽培した赤しそを使い、水や添加物を加えずにつくる。役場庁舎内の「喫茶たんぽぽ」で販売している24208
菓子 菓子 菓子司みやけは「牛乳羊羹」とパイまんじゅう「銀河鉄道の旅」、羽前屋菓子舗は「エゾムラサキツツジ」「銀河浪漫」をつくる8。カガミ菓子店(大町26-1)はケーキや焼き菓子をつくっている24
ふるさと納税返礼品 ふるさと納税 佐藤農場のじゃがいも(とうや・男爵)と玉ねぎ、オーガニック玉ねぎのほか、はちみつ、麺、たれ、メロン、米など23

文化・祭り

行事 時期 見どころ
さむさむまつり 2月上旬(第47回:2026年2月1日、10:00〜14:20) 町民が運営し、公民館前で開く冬のまつり。雪像、大きな氷のすべり台、綱引き、雪のステージでのキャラクターショーがある25。町のイベントページには、もちまきの写真も掲載されている26
くんねっぷ銀河公園まつり 6月上旬ごろ 旧訓子府駅裏の銀河公園で開かれる。屋台、吹奏楽、ヒップホップダンス、抽選会がある。同時開催の「たれカツ丼フェスタ」では、7店のたれカツ丼が味わえる27
くんねっぷふるさとまつり 7月上旬の土・日曜 末広多目的広場で開かれる。前夜祭は行灯パレードと花火。本祭ではSTVラジオ「歌と笑いのステージ」の公開録音や青年団体の催しがある。JAが焼肉やメロンを販売する22。以前のプログラムには太鼓や訓子府音頭もあった。2016年に開かれたまつりは第37回であった8
秋まつり「ふれあい素人縁日」 9月中旬 仲町公共駐車場で開く収穫期の縁日。素人が出す屋台(ヨーヨー釣り、射的、焼き鳥、たこ焼き)、子どもたちのダンス、吹奏楽がある28
春の花 春(ゴールデンウィーク頃から) レクリエーション公園には約400本のエゾヤマザクラと約6,000本のエゾムラサキツツジがあり、丘一面を芝桜が覆う829。日本語版Wikipediaには6月の芝桜まつりが記載されているが10、町の現在のイベント一覧には載っていない26
  • 芸能と交流 姉妹町・津野町に伝わる「津野山古式神楽」は、国の重要無形民俗文化財である。開基100年の1996年11月に訓子府で披露され、開基120年の年に開かれた2016年のふるさとまつりでも上演された8
  • 読書文化 町の図書館(仲町42)は1984年に開館した13。来館できない人には本を届けている8
  • 博物館 くんねっぷ歴史館(仲町50)は、郷土の歴史、暮らし、文化を紹介している30。木蓋をした蒸留槽である在来式薄荷蒸留器を展示している8
  • 町民憲章 1970年の町民憲章は、常呂川のほとりに入植した先人たちの「開拓の精神」をたたえている13
  • 神社・寺院 本稿で用いた資料には、町内の神社や寺院についての詳しい記載はない。

アイヌ文化

  • アイヌの道案内 1858年、アイヌの道案内人が松浦武四郎をこの地へ導いた。町名もアイヌ語に由来する811
  • 近代最初の定住者 1886年、東京の狩猟者が日高からアイヌを連れてきた。この人物が去った後も、アイヌ2世帯が大谷と常呂川沿いに残り、鹿・熊・鮭を獲って暮らした。町はこの2世帯を近代最初の定住者としている8
  • 名前の残る住民 2017年版の町勢要覧は、1886年から1896年までオロムシに住んでいた平村エレコークの名を記している8
  • 現在 町内にアイヌ文化施設や地元のアイヌ協会は見当たらなかった。北海道アイヌ協会の網走地区には、網走、斜里、るべしべ(北見市)の各アイヌ協会が掲載されている31

姉妹都市・友好都市

  • 高知県高岡郡津野町 2001年5月8日から姉妹町。盟約は東津野村と結ばれ、同村は2005年2月に葉山村と合併して津野町となった。訓子府の北光社移民団が高知出身であったことが縁となった168。子どもや農業者の相互訪問などの交流がある16。認定こども園「わくわく園」の床には、津野町産のヒノキが使われている820
  • かつての姉妹町:茨城県関城町 1988年、両町は全国初の「教育姉妹町」を締結した。2005年に関城町が筑西市に合併したことで終了した8
  • 海外 見当たらない。

ゆかりの人物

  • 坂本直寛(1853〜1911年) 坂本龍馬の甥で、訓子府を開いた移民団を送り出した北光社の共同創設者。のちにキリスト教の牧師となった8
  • 大谷清虎 「開拓の祖」と呼ばれる。1897年、北光社の最初の13戸を率いてオロムシに入植した8
  • 訓子府出身の人物 日本語版Wikipediaは、作家・コラムニストのせきしろや、バンド「パスピエ」の元ドラマー矢尾拓也らを町の出身者として挙げている10

出典

本文中の番号は、この出典一覧につながっています。 数値は2026年9月23日時点のものです

  1. 北見農業試験場|北海道立総合研究機構 — Hokkaido Research Organization (HRO) JA 閲覧日 2026-09-23
  2. 第1表 男女別人口、面積、人口密度及び世帯数(令和2年国勢調査結果 統計表) — Hokkaido Government, Statistics Division (北海道総合政策部計画局統計課) JA 閲覧日 2026-09-23
  3. 令和7年国勢調査速報 北海道の人口・世帯数(要計表に基づく人口・世帯数の集計) — Hokkaido Government, Statistics Division JA 閲覧日 2026-09-23
  4. 町の人口 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  5. 令和8年住民基本台帳人口・世帯数(令和8年1月1日現在)市区町村別 — Hokkaido Government, Statistics Division JA 閲覧日 2026-09-23
  6. 全国都道府県市区町村別面積調(令和8年4月1日時点) — Geospatial Information Authority of Japan (国土地理院) JA 閲覧日 2026-09-23
  7. Kunneppu, Hokkaido — English Wikipedia EN 閲覧日 2026-09-23
  8. 訓子府町 町勢要覧「キラめくまち」開基120年(2017年版, 全ページPDF) — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  9. 町章・町花・町木 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  10. 訓子府町 - Wikipedia — Japanese Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  11. 町名の由来と歴史 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  12. 位置と地勢 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  13. 訓子府町の統計(2026年8月発行, PDF) — Kunneppu Town, Policy Promotion Division (訓子府町政策推進課) JA 閲覧日 2026-09-23
  14. 訓子府町のキャラクター - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  15. 訓子府たれカツ丼 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  16. 姉妹町 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  17. 訓子府駅 - Wikipedia — Japanese Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  18. 交通アクセス - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  19. 味の素食品 - Wikipedia — Japanese Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  20. 訓子府町英字翻訳パンフレット(Kunneppu Town Pamphlet – English translation, 2020, PDF) — Kunneppu Town EN 閲覧日 2026-09-23
  21. 訓子府町ふるさとおもいやり寄付制度 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  22. くんねっぷふるさとまつり - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  23. 北海道訓子府町のふるさと納税 返礼品一覧 — ふるさとチョイス (Furusato Choice) JA 閲覧日 2026-09-23
  24. 特産品一覧 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  25. 第47回さむさむまつり - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  26. イベント情報 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  27. くんねっぷ銀河公園まつり - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  28. 秋まつりふれあい素人縁日 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  29. レクリエーション公園 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  30. くんねっぷ歴史館 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  31. 各地区アイヌ協会一覧 — 公益社団法人北海道アイヌ協会 (Hokkaido Ainu Association) JA 閲覧日 2026-09-23
  32. 訓子府温泉保養センター - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  33. 観光情報 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  34. 食事処 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  35. 住所等一覧(北海道の道の駅一覧) — 北の道の駅(北海道地区「道の駅」連絡会) JA 閲覧日 2026-09-23
  36. 道の駅 おんねゆ温泉 — 北の道の駅(北海道地区「道の駅」連絡会) JA 閲覧日 2026-09-23
  37. 道の駅 あいおい — 北の道の駅(北海道地区「道の駅」連絡会) JA 閲覧日 2026-09-23
  38. 道の駅 オーロラタウン93りくべつ — 北の道の駅(北海道地区「道の駅」連絡会) JA 閲覧日 2026-09-23
  39. アクセス | 北見MYLOVE 北海道北見市 観光グルメスポット オフィシャルWEBサイト — Kitami City JA 閲覧日 2026-09-23
  40. 北見バス発車時刻表・通学バス利用助成 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  41. 十勝オホーツク自動車道 - Wikipedia — Japanese Wikipedia JA 閲覧日 2026-09-23
  42. 宿泊施設 - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23
  43. ヒグマの出没について - 訓子府町ホームページ — Kunneppu Town JA 閲覧日 2026-09-23