北海道 市町村ガイド

上川総合振興局

下川町 Shimokawa

しもかわちょう

下川町は上川北部の山あいにある人口約2,700人の森林の町で1、町の土地の約9割が森林である2。かつては銅山・金山の町だったが、現在は60年周期の循環型森林経営と木質バイオマスによる熱利用をまちづくりの柱とし、2017年には第1回ジャパンSDGsアワードで本部長(内閣総理大臣)賞を受賞した3。日本のアイスキャンドル発祥の地であり4、冬季オリンピックに史上初めて8回出場したスキージャンプの葛西紀明選手の出身地でもある5

人口(2020年国勢調査)
3,126
面積
644.54 km²
上川郡
公式サイト
www.town.shimokawa.hokkaido.jp

主な特色

  • 持続可能な森林の町:町有林は約4,431ha2。毎年約50haずつ伐採・植林し、60年周期で循環させている12。2003年に北海道で初めてFSC森林認証を取得し、学校や役場、公共の温泉を木質チップボイラーで暖房している3。2022年10月には「しもかわの循環型森林文化」が北海道遺産に選定された122
  • SDGsの先進地:2008年に環境モデル都市、2011年に環境未来都市、2018年にSDGs未来都市に選定された。2017年には第1回ジャパンSDGsアワードで本部長(内閣総理大臣)賞を受賞した3
  • アイスキャンドル発祥の地:1986年、町の青年たちがフィンランドの幼稚園の遊びをヒントに初めてアイスキャンドルを作った。1996年に「アイスキャンドル」を商標登録。毎年2月に「アイスキャンドルミュージアム」を開催している4
  • スキージャンプ:町外れのジャンプ台からは、2014年に41歳でオリンピック銀メダルを獲得した葛西紀明5、1998年長野五輪団体金メダルの岡部孝信、伊東大貴、伊藤有希らが育った2
  • 万里長城:町民が1986年から2000年にかけて、15万個以上の石を手作業で積み上げた全長2kmの石垣13
  • 手延べうどん:観光協会は町を「日本最北の手延べ麺の里」としている。毎年9月に「しもかわうどん祭り」を開く14
  • フルーツトマト:糖度8度以上の甘いトマトがJA北はるかから出荷される。町によると、夏場の出荷量は道内一15
  • 五味温泉:1905年(明治38年)に発見された温泉。北海道では珍しい含二酸化炭素(炭酸)泉である16

観光・アクティビティ

自然・景観

  • 万里長城・桜ヶ丘公園(西町1026、いつでも入園可):全長2,000mで、本家中国の万里長城の1万分の1。農地・草地の造成で掘り出された石を使い、町民が1986年から2000年にかけて15万個以上を手で運んで積み上げた。名前やメッセージを刻んだ石は12万5,000個以上にのぼる(刻印サービスは現在休止中)。1990年に札幌の中国総領事館から「万里長城」の名称使用の承認を受け、1994年にメモリアルゲートが完成した3213
  • サンルダム・しもかわ珊瑠湖:サンルダム管理支所(珊瑠1595)で、9:00〜17:00(土日祝日を含む)にダムカードを配布している33。サクラマス用の階段状の魚道にも注目したい18
  • 象の鼻森林公園展望台(北町1164-15):標高約238mの丘に建つ象の鼻のような形の展望台。しもかわ珊瑠湖と町全体を一望できる。冬期間は閉鎖34

温泉

  • 五味温泉(班渓2893):1905年の厳冬、御料地を管理していた五味勘三郎氏が、雪原で1か所だけ雪が溶けている場所を見つけたのが始まり。泉質は含二酸化炭素−ナトリウム・マグネシウム・カルシウム−炭酸水素塩泉で、「美人の湯」として親しまれている。加温には木質バイオマスを使っている。日帰り入浴は大人500円、小人(5歳〜小学生)300円で、10:00〜21:30(受付は20:30まで)。大浴場、露天風呂、サウナがある16。休館日は月1回の月曜日35。館内の食事処「りんどう」では鍋焼きうどんを通年で提供している(ラストオーダー13:30・19:30、第3月曜定休)36。徒歩2分の場所に一棟貸しの「エコハウス美桑」がある37

資料館・歴史

  • ふるさと交流館(西町1026):釧路市出身の建築家・毛綱毅曠の設計による郷土資料館。高さ27.5mのシンボルタワーは、螺旋階段で展望デッキまで上れる。入館料は大人209円、小人(高校生以下)110円。夏期は、希望日の2日前(土日祝を除く)までに教育委員会へ予約が必要38
  • 恵林館(緑町222-2):旧下川営林署の庁舎で、森林・林業の資料展示と図書の貸出がある。10:00〜17:00、月曜定休、11月〜4月は冬季休館39

アウトドア・季節の楽しみ

  • 下川町スキー場(南町444-2):ロープリフトのある無料の子ども向けスキー場で、シーズン中は10:00〜21:00(4月〜11月末は休業)。隣には葛西選手、岡部選手、伊藤有希選手らが練習したジャンプ台があり、今も若いジャンパーが練習している40。観光協会はジャンプ台を3台としている。日本語版ウィキペディアは町内のジャンプ台をK点65m・40m・26m・8mの4基としている6
  • 森の精油づくり:森でトドマツの枝葉を採取し、蒸留して約3mlの天然100%の精油を作って持ち帰る。所要2時間30分、1名4,500円(1名追加ごとに2,500円)で、1〜4名。予約は主催の「のらねこ屋」へ。問い合わせ先はまちおこしセンターコモレビ内のしもかわ観光協会29
  • マイはしづくり:木子精で、エンジュ、イチイ、クルミ、サクラの廃材をかんなで削り、自分だけの箸を作る。1週間前までに予約31
  • そのほか:季節の森歩き、ポタリングガイド(自転車)、町の日常を体験する「ぐるっとしもかわツアー」、万里長城パークゴルフ場(有料)や名寄川緑地公園パークゴルフ場(無料)がある41

食の体験

  • 手延べうどんは、京都で和食の修行を積んだ店主が営む「みなみ家」で。古民家レストラン・共立日和では町や近郊の旬の食材を使ったフレンチ、レストラン モレーナでは北インドカレーを味わえる24。おやつには矢内菓子舗のクリームあんぱん27や、あべ養鶏場のえっぐぷりん26。夜はビアスタンド エールで地元のクラフトビールを28

道の駅

下川町内に道の駅はない。北海道の道の駅の公式一覧にも、町内の道の駅は載っていない42。近くの道の駅は次のとおり。

  • もち米の里☆なよろ名寄市):名寄市風連町の国道40号沿いで、名寄市の南の玄関口にある。クリーム大福やソフト大福など名寄産もち米の特産品、そば、地元の新鮮な農産物を販売し、自動餅つきの実演も見られる。レストラン「お食事 風の寄り道」ではもちやそばの料理を、軽食コーナーではもち米コロッケや牛乳ソフトクリームを提供している。2008年4月17日登録43
  • にしおこっぺ花夢西興部村):上興部の国道239号沿いにある。国道239号は下川町も通っている6。オホーツク海から内陸へ約30kmの場所で、約6haのフラワーパーク、18ホールのパークゴルフ場、からくりオルガンがある。売店では鹿肉の缶詰、鹿革クラフト、山菜、乳製品などを販売し、グラスフェッドソフトクリームもある。2000年8月18日登録で、スタンプは24時間押せる44
  • そのほか周辺の道の駅滝上町の香りの里たきのうえ、興部町のおこっぺ、雄武町のおうむ、美深町のびふか、士別市の羊のまち 侍・しべつ42

アクセス・交通

  • 鉄道:町内を通る鉄道はない。最寄り駅はJR宗谷本線の名寄駅6。特急で札幌〜名寄は約2時間15分、旭川〜名寄は約45分45
  • バス:名士バスの下川線・興部線が名寄駅前と下川バスターミナルを結ぶ46。約20km、約30分。役場へは「信金前」が便利。町によると、2020年9月の時刻改正で名寄駅前発の最終バスは20:22発となったため、これに接続する旭川発の列車を案内している45。興部線はさらに東の西興部・興部へ向かう6。観光協会は名寄へ向かう高速バス「高速なよろ号」も案内している46。バスターミナルと五味温泉の間はコミュニティバスが1日5便運行している(大人100円、最終便は日曜運休)35
  • 道路:町内を国道239号が通る。道道60号は雄武町へ、道道101号は愛別町へ通じる6。車では札幌から約240kmで、一般道で約4時間30分、士別まで高速道路を使えば約3時間。旭川から約100kmで約2時間(高速道路利用で約1時間30分)。名寄から約20kmで約20分45。観光協会は札幌市街地から約3時間30分としている46。サンルダムへは士別剣淵ICから車で約50分18
  • 空路:最寄りは旭川空港で、紋別空港も利用できる6。五味温泉へは旭川空港から車で約2時間、新千歳空港から約4時間37
  • 町内の移動:タクシーは下川ハイヤー(8:00〜17:00、金・土曜は23:30まで営業)。役場前にレンタカー店があり、レンタサイクルもある46

旅のヒント

  • 訪れる時期:2月はアイスキャンドルミュージアム4、5月は万里長城祭13、9月はしもかわうどん祭り14。フルーツトマトは6月から15。展望台や恵林館は暖かい時期のみ開いている3439
  • 観光案内:NPO法人しもかわ観光協会は、まちおこしセンター コモレビ(共栄町1-1)内にある。9:00〜17:30、12月31日〜1月6日休業(電話01655-4-2718)。町内ブランドや特産品を販売しているほか30、スノーシューや長靴を貸し出している29。循環型の森づくり現場やバイオマス関連施設の視察ガイドも申し込める12
  • :近年も−30℃を下回る日があり、2020年2月9日には−30.4℃を観測した6。2月と3月の最深積雪の平年値は1mを超える19。冬用タイヤを装着し、時間に余裕をもって運転すること。
  • 季節の休業と予約:象の鼻森林公園展望台は冬期閉鎖34、恵林館は11月〜4月休館39、スキー場は4月〜11月休業40。ふるさと交流館は夏期要予約38。五味温泉は月1回の休館日を事前に確認すること37
  • 野生動物:周辺の森林にはヒグマが生息している。町は2026年3月、北海道ヒグマ管理計画に基づき、ヒグマと人のすみ分けと人身被害の防止を図る「下川町ヒグマゾーニング計画」を策定した17。森を歩くときは熊鈴を持ち、音を出し、食べ物を放置しないこと。
  • 夜の移動:町の2020年のお知らせでは、名寄発の最終バスは20:22発。遅い時間に着く場合は最新の時刻表を確認すること。ビアスタンド エールの営業は木〜土曜のみ4528

下川町についてもっと詳しく

基本情報

項目 内容
種別
振興局 上川総合振興局
上川郡(旧天塩国)6
人口 2020年国勢調査で3,126人・1,473世帯。2015年の3,547人から11.9%減少した。町の住民基本台帳では、2026年9月1日現在で2,725人(うち外国人54人)、1,563世帯1。北海道がまとめた住民基本台帳人口(総計)は、2026年1月1日現在で2,764人7。人口は1960年国勢調査の15,555人が最多1
面積 644.54 km²8。東西20.6km、南北31.4km。町の資料では標高は110〜987m9。土地の89.5%が山林2
人口密度 約4.2人/km²(住民2,725人)。2020年国勢調査時は4.9人/km²
沿革 1901年(明治34年)に団体入植が始まり、町はこの年を開拓元年としている。1924年(大正13年)1月1日に名寄町から分村して下川村となり、1949年(昭和24年)12月1日に町制を施行して下川町となった6。合併の経験はない。上川北部6市町村の任意合併協議会は2004年1月に解散し、同年3月、町長は「現行合併特例法内での合併はしない」と町議会で表明した2
隣接市町村 上川管内の名寄市士別市オホーツク総合振興局管内の滝上町西興部村雄武町6
シンボル 町の木:トドマツ。町の花:エゾリンドウ。いずれも1978年(昭和53年)1月1日制定。町章(1958年制定)は「下」の字を図案化したもの10。町の鳥は確認できなかった
マスコット 下川町イメージキャラクター「しもりん」。2014年7月に誕生211
公式サイト https://www.town.shimokawa.hokkaido.jp/

地名の由来

  • この地では2本の支流が名寄川に注いでいる。アイヌ語でパンケヌカナン(下流の・ヌカナン川)とペンケヌカナン(上流の・ヌカナン川)と呼ばれ、町名は前者に由来する。「パンケ(下流の)」を「下」、川を「川」と意訳して「下川」とした6
  • 「ヌカナン」自体の意味は分からなくなっている。日本語版ウィキペディアは、その根拠として山田秀三『北海道の地名』(第2版、2018年)を挙げている。一方、同じ記事の奴可難山の項では「ヌカナン」を「鳥の卵を産む沢」と説明しているが、出典は示されていない(未確認)6
  • 名の始まりは駅逓である。1903年(明治36年)にパンケヌカナン駅逓が置かれ、1905年2月26日に下川駅逓と改称された。これが「下川」の最初の呼称とされる6。駅逓の周辺には店舗や宿屋ができ、現在の市街地の起こりとなった2
  • アイヌ語の名は今も残っている。川の名は現在、下川パンケ川(20.5km)と下川ペンケ川(16.0km)である。また1984年(昭和59年)の字名改正では、旧字のパンケやパンケヌカナンなどから「班渓」が設けられた6

歴史

  • 先史時代:町内で最も古い遺跡は、最終氷期の終わりごろのものと推定されている6。モサンル遺跡は1979年(昭和54年)10月に発掘された2
  • 初期の探検:安政4年(1857年)、松浦武四郎が天塩川流域を踏査して名寄川・サンル川まで至り、のちに『天塩日誌』を著した。日本語版ウィキペディアは西暦を1859年としているが、安政4年とは一致しない。1872〜73年(明治5〜6年)には、開拓使の佐藤正克が名寄川を拠点に越冬調査を行った6
  • 岐阜からの入植(1901年):1901年(明治34年)4月、岐阜県郡上郡の高鷲村と北濃村(現・郡上市)から25戸が名寄原野16〜19線に集団で移住した。町はこの年を開拓元年としている6。1902年には岐阜団体の第2陣と八丈島団体が入植した2。町内では今も「郡上節」などの民謡が保存されている(「文化・祭り」参照)6
  • 鉄道と村の誕生(1903〜1924年):1903年に米の試作が成功した2。1905年の厳冬期に五味温泉が発見された16。1919年10月20日に名寄線が下川まで開通し、1920年には上興部まで延びた6。1924年1月1日、名寄町から分村して下川村が誕生した。当時の人口は3,684人、703世帯2
  • 鉱山と木材:1926年(大正15年)12月に三井のサンル鉱山(金山)が操業を始めた。1944年に閉山し、1951年に再開した。1941年(昭和16年)12月には三菱の下川鉱業所が操業を始めた2。下川鉱山では銅・亜鉛を産出した6。鉄道で運ばれる木材は、1923年の関東大震災後の復興需要で繁栄した6
  • 町制施行と町有林(1949〜1960年):1949年12月1日に町制を施行した6。1953年、町は国有林1,213haの払い下げを受けた2。年間予算が約1億2,000万円の時代に、8,800万円以上を投じた買い取りだった。翌年、記録的な台風で天然林がほぼ全滅したため、町は針葉樹の人工林として再生させた3。1956年には一の橋で213戸、1957年には下川市街で121戸が焼ける大火があった2。人口は1960年に15,555人で最多となった1
  • 衰退:下川鉱山は1983年2月に、サンル鉱山は1986年3月に休山した2。JR名寄本線は1989年5月1日に廃止され、名士バスによる代替路線に転換された6。1990年国勢調査の人口は5,065人まで減った1
  • 手づくり観光:1986年に町民による万里長城の築城が始まった13。同じ1986年、町の青年たちが「下川冬まつり」で初めてアイスキャンドルを灯した4。1987年にスズキの自動車耐寒走行テストが始まり、1997年にスズキ下川テストコースが開所した2
  • 森林の町のモデル(2003〜2018年):2003年にFSC森林認証を取得した2。2008年に環境モデル都市、2011年に環境未来都市、2018年にSDGs未来都市に選定された3。2013年からは、過疎化した一の橋地区を「エネルギー自給型高齢化社会のモデル地区」として再生させた。バイオマス熱で暖房する集住化住宅を整え、ボイラーの熱をしいたけの栽培にも使っている3。2012年には初めて転入者が転出者を上回った3
  • 近年:2014年8月、4時間で78mmの集中豪雨により町内各地で大きな被害が出た。2019年3月にサンルダムが完成した。2022年3月に「ゼロカーボンシティしもかわ」を宣言した。2024年には一般財団法人しもかわ地域振興機構(しもかわ財団)が設立された2。2026年3月には、ヒグマと人のすみ分けを図る「下川町ヒグマゾーニング計画」を策定した17

地理・気候

  • 下川町は名寄盆地の東縁、天塩川の支流・名寄川の上流部にある。盆地は北見山地と天塩山地に囲まれ、町域の大部分は北見山地の斜面である6
  • 河川:名寄川のほか、主な川はサンル川(33.2km)、下川パンケ川(20.5km)、下川ペンケ川(16.0km)、シカリベツ川(14.5km)、モサンル川(14.0km)6。英語版ウィキペディアによると、サンル川はサクラマスの産卵河川で、フライフィッシングが盛んである11
  • :日本語版ウィキペディアは、ウエンシリ岳(1,142m)、ポロナイポ岳(約1,110m)、幾山岳(1,030m)、札滑岳(993m)、ピヤシリ山(989m)、糸魚岳(914m)などを挙げている6。一方、町の資料では最高標高は987mで、これらの山のいくつかより低い9
  • しもかわ珊瑠湖:サンル川のサンルダムは高さ46mの台形CSGダム。サクラマスが上流の産卵場へ遡上できるよう、延長300m・高低差24mの魚道を備えている。日本語版ウィキペディアは日本最北の国土交通省直轄ダムとしているが、出典は示されていない(未確認)18
  • 土地利用:総面積64,454haのうち、山林が57,667ha(89.5%)、畑が2,555ha、田が808ha2。森林のうち国有林は48,110ha、町有林は4,431ha、私有林は3,914ha2。参照した資料では、町内に国立公園・国定公園・道立自然公園は見つからなかった。
  • 気候:湿潤大陸性気候(Dfb)に属し、特別豪雪地帯に指定されている6。1991〜2020年の平年値では、年平均気温は5.4℃。1月の平均気温は−8.8℃で、日最低気温の平均は−15.7℃。8月の平均気温は19.4℃で、日最高気温の平均は25.0℃。年降水量は964.8mm、年間の降雪量は820cm。最深積雪の平年値は3月の116cmが最大19。観測史上の最高気温は37.3℃(2021年7月28日)、最低気温は−36.1℃(1978年2月17日)、最深積雪は175cm(2013年3月12日)20

経済・産業

  • 就業:2020年国勢調査の就業者数は1,547人。うち第1次産業が401人(農業339人、林業62人)、第2次産業が284人、第3次産業が862人2
  • 農業:2024年の農業粗生産額は39億2,300万円。畜産が29億1,100万円(乳用牛23億2,200万円、肉用牛5億5,700万円)、耕種が10億1,200万円(野菜8億2,600万円、米7,300万円)。農家は132戸、経営耕地面積は3,630haで、うち牧草地が440ha2。酪農が中心で、ジュース用や高糖度栽培のトマト、絹さやえんどう、小麦、そば、もち米なども作られている6
  • フルーツトマト:JA北はるかは道内で初めて光センサー選別機を導入した。糖度8度以上のものが全国各地に出荷され、町によると夏場の出荷量は道内一。外は−30℃にもなる2月に加温したハウスで苗が育ち始め、6月に収穫が始まる。生産者はIoT技術を活用して栽培を管理している15
  • 林業・木材:町有林では毎年約50haを伐採・植林し、60年周期で循環させている12。2024年の木材・木製品製造業は6事業所、従事者123人2。1998年操業開始のウッディしもかわ集成材工場や2、下川製箸などがある6
  • エネルギー:林地残材や未利用の間伐材、加工の端材を燃料とする木質バイオマスボイラーで、公共施設に熱を供給している。寒さの厳しい町で浮いた暖房費は子育て支援に充てられている3。五味温泉では2005年3月に木質バイオマスボイラーが稼働した2
  • その他の産業:スズキの自動車テストコースが1997年に開所した2。光学用・精密機器用ガラス部品を加工する工場もある6
  • 観光(2024年):五味温泉の入込客数は78,532人。しもかわうどん祭りは8,200人、アイスキャンドルミュージアムは5,100人。万里長城は978人、万里長城祭は約900人2
  • 人口と高齢化:2020年国勢調査では、65歳以上が40.6%(1,269人)を占め、15〜29歳は8.0%にとどまる。2024年度は出生4人、死亡54人、転入119人、転出135人で、67人の減少2
  • 地域活性化:移住支援サイト「tanoshimo(タノシモ)」や、起業型地域おこし協力隊「シモカワベアーズ」で移住と起業を支えている6。吉本興業(2018年)やセイコーマート(2021年)と連携協定を結んでいる2。ふるさと納税の寄付金は、若手スキージャンプ選手の育成、森林づくり、SDGsの取り組みに充てられている21

特産品・名物

特産品 分類 内容・購入場所
手延べうどん「ピヤシリしぐれ」 麺類 1956年、倉本博氏が揖保乃糸で知られる兵庫県で手延べの技術を習得し、当初は「菊水」のラベルで販売された。「ピヤシリしぐれ」の名での販売は1982年から14。なお日本語版ウィキペディアは、兵庫県から手延べ麺の技術が導入されたのを1970年としている6。さんが製麺(西町439)、たばた製麺、中川製麺、はるお製麺(手延べそばの乾麺もある)の4軒が直売している2223。うどん専門店のみなみ家や串辰で味わえる24
フルーツトマト 農産物 糖度8度以上の中玉で、6月から収穫される15。ふるさと納税では、見た目に難のある訳あり品1.5kgが5,000円から21
トマトジュース 飲料 下川事業協同組合(錦町107)で、手延べうどんやしもりんグッズとともに販売。発送も受け付けている25
アスパラガス(グリーン・ホワイト) 農産物 ふるさと納税の人気上位の返礼品。翌春の収穫分を先行予約で受け付けている21
下川六〇酵素卵・燻製卵・えっぐぷりん 卵・菓子 あべ養鶏場(1962年創業、班渓1386)の卵は黄身がレモンイエロー。五味温泉の温泉水と町産のウッドチップを使った燻製卵や「えっぐぷりん」もある。直売所は9:00〜18:00、日曜定休。Qマートでも購入できる26
クリームあんぱん・雪ふりプリン パン・菓子 矢内菓子舗(錦町81)のクリームあんぱんは、スキージャンプの「レジェンド」も大好きと公言している。雪ふりプリンは町内の鈴木牧場の生乳を使い、プリン博覧会で特別金賞を受けた。9:00〜18:00、日曜・月曜定休27
クラフトビール ビール ビアスタンド エール(錦町24-1)は「しもかわ森のブルワリー」の直営店。同じ建物で下川町産ホップを使ってビールを造っている。瓶ビールの購入やグロウラーへの量り売りもできる。18:00〜23:00、日〜水曜定休28
トドマツ精油 アロマ 森で採取した枝葉から自分で蒸留できる(「観光・アクティビティ」参照)29
町内ブランド その他 しもかわ観光協会の物販コーナーでは、町内のブランドや特産品を扱っている。商品タグには「フプの森」、SORRY KOUBOU、はちみつ、熊笹、トマトジュース、手延べうどんなどがある30
木工品 工芸品 ふるさと納税では木工品・竹工品が11品21。木子精でマイ箸づくりを体験できる31
ハーブコスメ 工芸品 SORRY KOUBOUが、町内で無農薬栽培したハーブで自然派コスメを作っている22
ジビエ ジビエビストロ シカクで味わえる24

文化・祭り

行事 時期 内容
しもかわアイスキャンドルミュージアム 2月中旬(第52回は2026年2月14〜15日) にぎわいの広場、下川バスターミナル、まちおこしセンターコモレビ、国道商店街にアイスキャンドルが灯る。町民も自宅や店先に灯すため、町全体が「ミュージアム」になる。1986年に町の青年たちが「下川冬まつり」で始めた。1988年に「アイスキャンドルフェスティバル」、2003年に現在の名称に改めた4。2024年の来場者は約5,100人2
万里長城祭 5月(2026年は5月17日) 会場は桜ヶ丘公園。チケット(2,000円)にはジンギスカンとお楽しみ抽選券が付く。ダンスや吹奏楽のステージもある13。1988年に「桜まつり」から改称した2
万里長城クロスカントリー大会 5月 1989年から開催6
チェンソーアート大会&森ジャム 7月 北海道遺産の紹介ページに掲載されている12。2011年8月には、北海道で初めてのチェンソーアート大会が下川町で開かれた2。最新の日程は要確認
しもかわうどん祭り 9月(第23回は2026年9月12〜13日) にぎわいの広場に30店以上が並ぶ。手延べうどんのつかみどり、「うどん早食い競争二人羽織」、ステージ、フリーマーケットなどがある14。2004年に「ふるさとまつり」から改称した2。日本語版ウィキペディアは8月開催としている6。2024年の来場者は約8,200人2
全道ノルディックスキー競技大会 12月 1985年から開催6
  • 郡上の民謡:上名寄郷土芸能保存会が「麦や節」「郡上節」「小大尽」を保存している。1964年に町の無形文化財第1号に指定された6。岐阜県郡上からの最初の入植者が伝えたものと考えられるが、参照した資料では確認できなかった(未確認)。
  • 神社:下川神社は1941年に3つの神社が合併して生まれた。1916年に祭典を8月8日と定めたが、現在の日程は未確認2
  • 文化財:下川小学校校庭のハルニレ(1964年指定)と「下川鳴る石」(1982年指定)が町の天然記念物。鳴る石は中新世の火山噴出物の団塊で、内部に石英の結晶があるため、振るとサラサラと鳴る6
  • 資料館:郷土の歴史は「ふるさと交流館」、林業は「恵林館」で紹介している(「観光・アクティビティ」参照)。旧一の橋小学校の跡地には札天山収蔵館がある6

アイヌ文化

  • 下川町のアイヌ文化は、主に地名に残っている。代表的なのはパンケヌカナン・ペンケヌカナンである(「地名の由来」参照)6。サンル、モサンル、シカリベツといったカタカナの川の名もアイヌ語由来とみられるが、参照した資料では意味を確認できなかった(未確認)。
  • 日本語版ウィキペディアは、いくつかの山名の由来をアイヌ語としている。班毛山は下川パンケ川に由来し、「パンケ」は「下流」の意。札天山はイサッテウシュナイ沢という沢に、矢文山はかつての山名「シプンオトチシ」に漢字を当てたものに由来する。前田山はかつて「ヌカナンポトートㇺシペ」と呼ばれていた。この3つの名の意味は分かっていない6
  • 遺跡には、1979年に発掘されたモサンル遺跡2や、最終氷期の終わりごろと推定される遺跡がある6。参照した資料では、町内のアイヌ文化施設や伝統を受け継ぐ団体は見つからなかった。

姉妹都市・友好都市

  • カナダ・オンタリオ州ケノーラ市:2001年(平成13年)2月16日、デービット・キャンフィールド市長をはじめとする11名の訪問団が来町し、友好都市提携の調印式が行われた。交流は1992年、ケノーラ出身の英語教師スティーブン・パン氏を通じて始まった。1995年から相互訪問が始まり、交換学生26名などが行き来している47
  • 京都府京丹波町:2013年3月に友好交流に関する協定を締結26
  • 岐阜県高鷲村:旧姉妹都市で、最初の入植者の一部の出身地。高鷲村が郡上市に合併したことで解消した。提携年は確認できなかった6
  • 横浜市戸塚区川上地区:2011年8月、川上地区連合町内会と友好協定を締結2
  • その他:2014年、高知県梼原町、熊本県小国町と「持続可能な小規模自治体アライアンス」を結んだ2

ゆかりの人物

  • 葛西紀明(1972年生まれ)、スキージャンプ選手、下川町出身。冬季オリンピックに史上初めて8回出場し(1992〜2018年)、2014年ソチ五輪のラージヒル個人で銀メダルを獲得して、スキージャンプ史上最年長のオリンピックメダリストとなった5。町の特別町民栄誉賞を受けている6
  • 岡部孝信(1970年生まれ)、スキージャンプ選手、下川町出身48。1995年の世界選手権ノーマルヒルで優勝し、1998年長野五輪の団体で金メダルを獲得した。1995年に町民栄誉賞の第1号を受けた2
  • 伊東大貴(スキージャンプ選手、2014年ソチ五輪団体銅メダル)と伊藤有希(スキージャンプ選手、町の記録では2014年・2018年・2022年のオリンピック代表)。ともに町民栄誉賞を受けている26
  • 安念山、大相撲力士、下川町出身。1957年5月場所で小結として優勝した2

出典

本文中の番号は、この出典一覧につながっています。 数値は2026年9月23日時点のものです

  1. 町の人口・世帯数 | 人口・世帯数 | 下川町について — Shimokawa Town JA 閲覧日 2026-09-23
  2. 町勢要覧資料編(2025年版) — Shimokawa Town JA 閲覧日 2026-09-23
  3. SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS(2030年における下川町のありたい姿) — Shimokawa Town JA 閲覧日 2026-09-23
  4. しもかわ アイスキャンドル ミュージアム — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  5. Noriaki Kasai — Wikipedia EN 閲覧日 2026-09-23
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  7. 住民基本台帳人口・世帯数(令和8年1月1日現在 市区町村別データ, 901brr2601n.xlsx) — Hokkaido Government, Statistics Division JA 閲覧日 2026-09-23
  8. 令和8年 全国都道府県市区町村別面積調(1月1日時点) — Geospatial Information Authority of Japan JA 閲覧日 2026-09-23
  9. 下川町の位置と広さ | 下川町概要 — Shimokawa Town JA 閲覧日 2026-09-23
  10. 下川町の概要 | 下川町概要 — Shimokawa Town JA 閲覧日 2026-09-23
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  13. 万里長城祭 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  14. しもかわ うどん祭り — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
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  17. 下川町ヒグマゾーニング計画の策定について — Shimokawa Town JA 閲覧日 2026-09-23
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  19. 下川(上川地方) 平年値(年・月ごとの値) — Japan Meteorological Agency JA 閲覧日 2026-09-23
  20. 下川(上川地方) 観測史上1~10位の値(年間を通じての値) — Japan Meteorological Agency JA 閲覧日 2026-09-23
  21. 北海道下川町のふるさと納税 お礼の品ランキング【ふるさとチョイス】 — Furusato Choice JA 閲覧日 2026-09-23
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  23. さんが製麺 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  24. 食べる アーカイブ — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  25. 下川事業協同組合 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  26. あべ養鶏場 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  27. 矢内菓子舗 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  28. ビアスタンド エール — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  29. 森の精油づくり — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  30. しもかわ観光協会(物販) — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  31. マイはしづくり 木子精 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  32. 万里長城・桜ヶ丘公園 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  33. サンルダム管理支所 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  34. 象の鼻森林公園展望台 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  35. 五味温泉 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  36. りんどう(五味温泉内) — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  37. 五味温泉 | 天然の含二酸化炭酸水素塩泉温泉 | 北海道下川町 — Gomi Onsen JA 閲覧日 2026-09-23
  38. ふるさと交流館 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  39. 恵林館 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  40. 下川町スキー場 — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  41. 体験する アーカイブ — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  42. 住所等一覧(登録年度) — Hokkaido Michi-no-Eki Liaison Council (北の道の駅) JA 閲覧日 2026-09-23
  43. もち米の里☆なよろ — Hokkaido Michi-no-Eki Liaison Council (北の道の駅) JA 閲覧日 2026-09-23
  44. にしおこっぺ花夢 — Hokkaido Michi-no-Eki Liaison Council (北の道の駅) JA 閲覧日 2026-09-23
  45. 交通アクセス | 下川町について — Shimokawa Town JA 閲覧日 2026-09-23
  46. アクセス — Shimokawa Tourism Association JA 閲覧日 2026-09-23
  47. 友好都市 | 下川町について — Shimokawa Town JA 閲覧日 2026-09-23
  48. Takanobu Okabe — Wikipedia EN 閲覧日 2026-09-23